●レビュー


《映画》ジョージ・A・ロメロ監督の「ゾンビ」三部作の一部と二部の中間に当たるストーリー、というのがウリの映画。しかし、amazonのレビューで書かれていた「良く出来た同人映画」という表現は正鵠。いやぁ…これはきつい……。ゾンビシリーズとの繋がりを感じられるのは冒頭15分程度。ここまではウッカリ期待してしまうだけにタチが悪いです。そこから先はとにかく酷い。特に致命的なのはこれがゾンビ三部作の番外という触れ込みで売られていること。これさえなければただのつまらない映画で済んだのに、こんなことを言われては全力で記憶から消し去るしかないですよ。何とか良かったところを挙げるとすれば、明らかに殺されそうな小悪党が実はすごく強くてゾンビをなぎ倒したところでしょうか。この点だけは予想を裏切られました。まあでも、総じて見る価値ないですね。ゾンビと名のつくものはどんな駄作でも押さえておきたい人以外は触れなくて良い作品かと。

《映画》おバカでお下品なモンスターパニック(?)。全編通してちっとも怖くなくて、なんら悲壮感は感じないです。中盤で体内に侵入したエイリアンをお尻から摘出するシーンとかバカすぎて笑えました。ラストはエイリアンに浣腸して撃退。最後までバカだったと思います。悪く言えば盛り上がりのない映画だけど、良く言えば肩の力を抜いて楽しめるかも?主人公はXファイルのモルダーの人。中盤の知事はカッコ良かった。

《映画》モンスターパニックアクションコメディの決定版。B級映画の素晴らしさを凝縮した作品。ほとんど姿を現さない怪物グラボイスを逆手に取り、地上と地中での知恵比べが繰り広げられます。モンスターとの知恵比べを導入したため、コメディ色が強くなり、ほのぼの感も増してます。グラボイス賢いですよ。(ネタバレにつき反転します→)あと、誰もが魅了されるのがガンショップのバート夫妻。どう見ても死にそうなキャラ作りをされてた彼らが、ああやっぱりな、という感じでピンチに陥って、必至に抵抗して抵抗して、あーあ抵抗空しく殺られるんだろうな、と思ってたらそのまま倒しちゃった、というシーンはものすんごいカタルシス。これにはやられました。2以降は実質バートが主役ですし。ちょっと昔の映画ですけど、これは良いですよ。酒を呑みながら見るには最高の一作。オススメ。

《映画》序盤はなんか良く分からないダラダラした話が続きますが、中盤で宴会がたけなわとなった頃、良い人も悪い人もこれといって何もしてない人も、みんな揃ってバタバタ死んでいくところは変なカタルシスがあって楽しめました。それからの地獄描写は何が何だか良く分かりません。オチも訳が分かりません。でも、地獄の混沌を表現するために、たくさんの人をぎゃーぎゃー叫ばせながら、延々とくるくる回してるのは演出の妙だと思いました。あと、宴会の様子が現代と全然違って面白かったです。腹踊りが芸として成立する時代の宴会とはこういうものなのかと。この映画をホラーとして見るなら、宴会の様子がいちばん怖いです。たぶん誰に聞いても異論はないと思う。

《映画》大活劇アクション娯楽反戦映画「スターシップトゥルーパーズ」の続編。前作の5%もの予算をかけて作った超大作。予算がないために前作とは全然違う方向性になってます。遊星からの物体Xに13金とかのスプラッターを加えた感じ。あとホラーに付き物のエロ。スプラッターするのが主人公側というのはある意味斬新かも?もうスターシップトゥルーパーズの面影はさっぱり残ってないけれど(特にアイロニーが感じられない)、それはそれとして割り切って見ると結構楽しめます。amazonのレビューほど酷くはないですよ。

《映画》禁断の秘術で甦った女子高生が必殺のサバ折りで相手を仕留めていくホラー映画。全く怖くないです。四国と死の国をかけている時点でどうかと思うセンスでしたが、見終わってみるとなんだかすごい映画でした。話の展開が強引で、「おいおい、まだ疑問を持ってるレベルだろ?」ってところで主人公たちがかなり気軽に住居不法侵入を繰り返します。後味はなんとも絶妙。バカ映画とも割り切れず判断に苦しむ映画でした。でもサバ折り女子高生がとっても可愛いかったのでとりあえずOK。

《映画》まあそれなりな感じのホラー映画。前半はベタベタな展開でお化け屋敷感が出ててホラーしてます。しかし、中盤でこれといって何のきっかけもないまま霊とペラペラ話しだしたり、霊と酒をくみかわしたりし始めてからは、もう全然怖く無くなります。終盤は「あー、あー」って感じで船の秘密が暴かれてげんなり。でも、最後の幽霊たちの平泳ぎは笑えました。

《テレビアニメ》すごくゲームっぽいアニメ。とても新しいと思います。普通に見たらつまらない作品かもしれないけれど。前半は平安編で、後半は東京編。前半編のキャラクターが転生(?)して東京編に繋がります。後半の東京編がお気に入りです。このアニメ、何がすごいって内容がベタベタのRPG。NPCから情報を収集して、フラグが立って、ダンジョンの入り口を発見して、パーティーを組んでダンジョンに潜って、罠を回避したり敵を倒したりしながら目的の物を手に入れてダンジョン脱出。そんなことを現代東京を舞台にやってるのだから、これは新しいと思います。キャラクター原案は「多重人格探偵サイコ」の田島昭宇さんです。

《映画》ギターを弾きながらペットを探す探偵と、謎の仏像仮面の戦い。とりあえず何が何だかさっぱり分かりません。面白いのかつまらないのかさえ分かりません。仏像仮面の「オレは2000万Vだ!お前の80000Vとは格が違う!」みたいなのは良かったです。とりあえず1時間映画なので何とか集中力は保てますが……。やっぱり意味が分からないです。浅野忠信さんや、永瀬正敏さんが好きな人が見るべき映画なのかもしれません。

荒木又右衛門 決闘鍵屋の辻 《映画》1952年の日本映画。モノクロ。荒木又右衛門という武士が弟を助けて、仇討ちを遂げるお話。荒木又右衛門は講談などではこの仇討ちで一人で36人斬ったことになってますが、もちろんそんなことは無くて実際は2人斬っただけ。この映画はそこらへんを史実に忠実に描いており、特に又右衛門の弟と仇討ちされる人のへっぴり腰チャンバラは一見の価値あり。お互いビビって斬りかかれなくて延々と膠着状態が続きます。ビクビク怯えながら戦うチャンバラ映画って少ないと思うので、貴重な映画ではないかと。ちなみに荒木又右衛門は山田風太郎の小説『魔界転生』にて魔人衆の一人として登場してます。




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