5主人公・ミアキス・リム・リオン 著者:9_587様

ソルファレナを奪還して1ヵ月後の話。

「あ〜〜〜に〜〜〜う〜〜〜え〜〜〜〜〜〜〜!!」
夢の中で僕を呼ぶ声がした。
と同時にお腹のあたりに何かのしかかる感じがして目が覚めた。
「兄上〜早く起きるのじゃ〜〜」
妹のリムだ。僕のお腹の上に乗って騒いでいる。
うるさいなぁと思いながらもとりあえず挨拶をした。
「お、おはようリム」
「おはようなのじゃ!!」
挨拶と同時にもう一人女性がいた事に気づいた。すぐに僕はその女性にも挨拶をする。
「おはよう、ミアキス」
「おはようございますぅ」
僕は異変に気がついた。
いつも僕を起こしに来てくれるリオンの姿がない。
「あれ?リオンは?」
するとミアキスが、
「こんな時間ですもの、まだ寝てますぅ」
「…こんな時間?」
僕は時計を見てみた。時計の針は6時半をさしている。
「……6時…半…おやすみぃ〜…」
僕は布団を被り2度寝に入ろうとした、なぜかというといつもの起床時間は8時。
まだ全然早い。しかし布団の上のちぢれマイマイがそれを許すはずもなく、
「兄上!!起きるのじゃ!!わらわと2度寝と、どっちが大事なのじゃ!!」
「それはもちろん2度寝ですぅ」
なぜかミアキスが答える。
「あ、でもリオンちゃんと2度寝なら、リオンちゃんですよねぇ?」
「こやつはなにを…」
「でも王子ぃ、約束はちゃんと守らなきゃダメですよぉ」
約束?そういえば昨日寝る前に、
「兄上!明日は休みじゃから、わらわと1日中遊ぶのじゃ!!」
思い出した。
「だから王子ぃ、早く起きてくださいぃ」
「う、うん」
僕はとりあえず体を起こした、そして質問をした。
「でも、なんでこんな早くに?」
「早くないのじゃ、兄上が遅いのじゃ」
「リムだってこの時間はいつも寝てるだろう?」
「うっ…」

ミアキスが口を開いた。
「きっと楽しみで早く目が覚めちゃったんですよねぇ、
だって昨日の夜姫様ったら、「明日は兄上とデートするのじゃ〜〜」なんて騒いでたんですよぉ」
「眠かったんですけどぉ、部屋に戻らせてくれなかったんですぅ」
「べべべ別に騒いでなどおらぬわ!それに戻りたければ戻ればよかったであろう!!」
「え〜だってぇ〜、姫様が眠る前に部屋に戻るとぉ、姫様泣いちゃうからぁ」
僕は気になって聞いてみた。
「泣く?」
「そうですよぉ、姫様お化けが怖くて…」
「ミアキス!!!」
リムが急に大きな声を出した。まぁおおよその予想はつくが…。
「で、何して遊ぶの?」
「遊園地に行くのじゃ!!」
「遊園地?」
「チケット貰ったのじゃ、早く支度するのじゃ!」
そう、レインフォールの西のあたり、大穴があった位置に今は大きな遊園地ができている。
「う〜ん、たまにはいいか、昨日1日中遊ぶ約束もしちゃったしね」
「だから早くするのじゃ」
「じゃ、姫様、部屋に一度戻りましょうかぁ」
「なぜじゃ?」
「なぜって…姫様、殿方の裸に興味あるんですかぁ?」
「ななな何を言っておるのじゃ!馬鹿な事を申すな!早く戻るぞ!」
「はぁい」

30分後、支度が終わった僕はリムの部屋に向かった。
「リム、支度終わったよ」
「あ、兄上、ちょっと問題があってのぅ」
「問題?」
「チケットが4枚あるのじゃ、誰を誘おうかのぅ」
すると奥からミアキスが出てきた。
「ですからぁ、そんなの決まってるじゃないですかぁ。ね、王子ぃ!」
「……はい」

そうして僕は、リオンを誘って4人で遊園地に向かった。

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