4月1日
(ゲオルグ×ミアキス ルクレティア×レレイ ロイ・5主人公×リオン ツヴァイク×ローレライ アレニア→ギゼル→サイアリーズ ジーン×ゼラセ シュラ×ユマ 5主人公×ゼラセ)
著者:ほっけ様よりはじめ連作
「ゲオルグ殿ぉ」
「ん?」
「ふふ、大嫌いですぅ」
「ああ、俺も大嫌いだ」
「…………」
「泣くな」
「………」
「あ、あの、リオン?」
「………」
「リオン、そんな口をふさいで、手でばってん作って首を横に振らなくても。
大丈夫、大丈夫だから、ね?」
「………」
「あ、リオン!待って!そんなつらそうな顔しないでっ!」
「……傷つけちゃうから黙ってるんでしょうかねぇ」
「リオンもあいつに辛らつな言葉をかけたくないんだろう。普通に会話すればいいというのに」
「…落ち着きましたか、レレイさん?
ダメですよ。エイプリルフールの嘘を聞いて自殺未遂なんてしちゃ」
「は、はい…すみません」
「…悪魔だな」
「何か言ったかしら、キャザリー」
「いや、何でもない」
「何でもあるんでしょう?嘘つきなんだから」
「何でも…あるが」
「あるんじゃない。さあ、私とレレイさんに話して」
「いや、嘘だ」
「嘘でしょう?」
「………もういい」
「ああ、良くないのね?」
「許してくれ」
「あ、あの、ルクレティア様、私も…よくありませ」
「…そう、レレイさんも良くないんですか……そうですか…」
「え?!あ、いえ、そういうわけではっ!あ、あの」
「(やはり悪魔か)」
「カイル、珍しくおとなしいね」
「いやー、こういう日に何を言っても女性には信じてもらえませんからねー。
女性に大嫌いって言うなんてオレには無理ですよ」
「そう?やっぱりカイルってフェミ………!?」
「ん?王子、どうしましたー?」
「(目が笑ってないッ…!まさか、今の言葉全部…!?)」
「リオン、大好きだぜ」
「は、はぁ……?ど、どうしたんですか、ロイ君」
「知ってるだろ?エイプリルフールってな。嘘ついてもいいんだぜ」
「そうですか」
「だから、今日のうちにお前に大好きって言っとく。おおっぴらにお前のこと嫌いなんて言うと、
にらまれちまうからよ」
「そんなことをしなくても」
「いいんだよ、俺がそうしたいんだ。 …大好きだ、リオン」
「はぁ………?」
「ッ…!ッッ……!」
「はーい王子ぃ、ちょっとおとなしくしてましょうねぇ」
「たまにはあいつにも花を持たせてやらんとな」
「今日だけですよ、いいじゃないですかー」
「(こいつら、絶対楽しんでる……!)」
「ツヴァイク、好きだ」
「ふむ、光栄だね」
「……………」
「どうでもいいが、慣習に乗っ取ることくらい私にも出来る。可・不可と感心の有無を履き違えないことだ」
「……ふん」
「ギゼル閣下!アレニア殿から緊急の報告であります!
サイアリーズ様が、戦死されましたと…!」
「戦いもないのにどうやってあの方が死ぬというのだ。
まあいい、アレニア殿に伝言を差し上げろ」
「あ、アレニアさま!?どこに行かれるのですか!?」
「黙れ!ギゼル閣下との式はグラスランドの大空洞で行われるのだ!
止めるな!ゴドウィンだのファレナよりも私はそっちを選ぶ!」
「…良いのではないでしょうか。似合ってます」
「ありがとう、ゼラセ」
「何ですか。慣習に習えといったのはあなたの筈。
くだらないことに付き合わせた謝辞も要りません、去りなさい」
「うふふ…」
「…………」
「ゲオルグ殿ぉー!」
「どうした、ミアキス殿」
「わたしとチーズケーキ、どっちが好きですかぁ?」
「チーズケーキだな」
「…………、
それは…ほ、本当なんですかぁ?あ、ま、待ってくださいよぉー!」
「やぁ、リオン」
「…ロイ君、カツラはお城ではかぶらないって約束しましたよね?」
「い、いいじゃねぇか今日くらい!」
「ああ、ユマ。今日は一段とかわいらしいね。私はお前のような妹を持って幸せだよ」
「お、お兄様のいじわる〜〜〜〜〜〜っ!!!」
「あらあら、ユマ様ったら、泣きながら走り去っちゃいましたわ」
「全く、たまに褒めてみれば…困った妹だね」
「(シュラ様、絶対楽しんでるわ…)」
「フェリドから以前聞いたんだが、実はファルーシュは女らしいぞ?」
「ゲオルグ殿、それは嫌な真実味がありすぎて洒落になりません」
ファル「ゼラセ様って可愛いですね」
ゼラセ「な、何を言っているのです!」
ファル「僕、ゼラセ様の事好きだよ、だからさ」
ゼラセ「し、仕方ありませんね、貴方がそこまで言うなら一緒にいてあげてもいいのですよ」
ファル「あはは、ゼラセさん何本気にしてるの?今日はエイプリル…」
きゅいーん!
ゲオルグ「おいミアキス、ファルーシュはどこだ?」
ミアキス「ぶんぶん!」頭を激しく横に振っている。
リオン「あの、ロイ君、王子はどこに?」
ロイ「知らん…いきなりあのおっかねー姉ちゃんにカツラかぶれって言われた」
ムラード「王子?大丈夫ですか?」
王子「……」ピー
ムラード「あ、死んだ…」