同盟軍兵士×ルシア 著者:361様
「う……。」
堅い冷たさを頬に感じ、女は目を覚ました。
地べたに頬をつけて、思う様に身動きがとれない。
今の状況を確かめようと出来る範囲で周りを見渡す。
両手は後ろ手で縛られ、右足には鉄球が繋がれていた。
いくら屈強な身体を持つ彼女でも、それをどうにかするのは不可能に近い。
顔を上げると、獰猛な獣の突進さえ跳ね返してしまいそうな鉄の扉が目に入った。
どうやらあの扉がこの部屋の出入り口のようだ。
後はしっかり鉄格子のついている小さな通風口が部屋の隅にあるぐらいで、
外の状態がわかりそうなところは他には見つけられない。
ふと、後頭部の辺りに痛みがあるのに気づいた。
少し熱を持っているようで、ズキズキと痛み始める。
「そうか…私は……」
ハイランド側についた我々カラヤ族は、王国軍が退却する間の時間稼ぎのため、
同盟軍との戦いを強いられていた。
そんな中、自分を信じて共に戦ってくれた仲間達が1人、また1人と倒れ、
気がつけば立っているのは私だけになっていた。
後ろから殴られたのを最後に、私は意識を失ってしまったのだった。
敗れたのだ。
若い族長の私について来てくれた者の命を顧みず、
カラヤの誇りを重んじてしまった挙句、このような結果になってしまった…。
こみ上げて来る後悔の念に、再び地面に顔をつける。
私の仲間達は無事なんだろうか。それとも、もう……。
その時、ガチャガチャと音を立てて、重そうにドアが開いた。
額にオレンジ色のバンダナを締めた男が2人、室内に入ってくる。
「おい、起きろ」
1人の男が、コツとつま先で女の頭を小突く。
その瞬間、女が顔を上げて小突いた男にキツイ視線を突き刺す。
「う……」
その殺気すら漂わせる眼に男は一瞬たじろいだが、
それを気取られないように、語気を荒くして女に捲し立てた。
「お、起きろって言ってるだろ!!こっちだって暇じゃねぇんだからな!」
「……っ!」
男は、ぐっと女の金髪を引っ張り、顔を無理矢理上げさせる。
女の眼は一際厳しくなって男に向けられたが、今度は男も怯まなかった。
鮮やかな金髪をさらに引っ張り上げて、女を睨み返す。
「捕虜のくせにあんまり生意気な態度とってると早死にするぜ」
男にしてみればそれは女の恐怖心を煽ろうとした言葉だったのだが、
その言葉を耳にした女は、一層冷たい視線を返してきた。
すでに覚悟を決めているかのような、強い意志のこもった眼。
「こ、この……!」
自分の考えていた表情をしない女に、男はカッとなって思いきり頬を張った。
室内に綺麗な音が響き、女の身体が軽く跳ぶ。
「おいおい、そう熱くなるなよな、捕虜相手にみっともない。」
これまで静観していたもう1人の男が初めて口を開いた。
やれやれと言いた気に、その男は
地べたに這い蹲っている女に近づき、上体を起こしてやる。
「あーあ、頬が赤くなっちまって…綺麗な顔が台無しだぜ。」
顎に指を添え、女の顔を覗きこんで男が言う。
頬を張った本人は腕組みをしてバツが悪そうな表情を浮かべていた。
「へっへへへ…すまんな、ヤツは血の気が多くてな。」
「・………。」
「おいおい、そんな眼で睨むなよ……俺はアイツと違って臆病なんだ。」
ゲヘヘ、と下卑た笑いを浮かべる。まるで抵抗できない女を嘲笑っているかのようだ。
「しっかし、カラヤ族なんて見た事無かったが、キレイな顔してんなぁ。
もしかして皆こんなべっぴんさんなんかなぁ?」
「そんな訳ないだろ。このルシアってヤツは族長って話だから容姿も特別って事なんじゃないのか?」
「ふーん、こんな若いのにたいしたモンだな。」
ペチペチと張られた側の頬を痛みが走らない程度に叩く。
さっきからイヤらしい笑みを浮かべるこの男……。
チラチラと何度もルシアの身体に眼をやっている。
その度に女はキツイ視線を男にやるのだが、男はそれを軽く受け流す余裕さえ見せていた。
次第に男の視線が露骨になって行き、荒い息を吐くようになってきた。
「それにしてもコイツ、よぉく見るとイイ身体してるぜ…。」
「!!」
それまで舐めまわすような視線を送り続けていた男が、初めて身体に触れてきた。
むっちりとした太股の肉感を楽しみながら、掌で撫でまわす。
そのおぞましい感覚に、ルシアは反射的に身を硬くした。
「ふん…確かにな。そのヘンな服の上からでも乳の形がはっきりわかるぜ。」
すでに冷静さを取り戻しつつあるもう1人の男も、傍に寄ってきた。
ジロジロと柔らかそうな曲線を描く女の肢体を眺めている。
想像したくない行動に今にも移りそうな、血走った目で。
「やめろッ!!!」
初めてルシアが口にした言葉は、男達を威嚇するのには十分すぎる程の怒号だった。
部屋に響き渡った大声に、2人の男は身体を竦ませる。
一瞬、沈黙が辺りを支配する。
今にも噛みつきそうな表情を浮かべるルシアに、怯えた表情の2人の男。
その沈黙を破ったのは、ルシアの怒号に思わず手を引っ込めてしまった男だった。
「……、な、なんだ…喋れるんじゃないか。さっきから全然声出さないから
舌抜かれてんのかと思ってたぜ、ゲヘヘヘ。」
「あ、ああ……そうだな……」
曖昧な相づちをもう1人の男がうつものの、その男はまだ身体を竦ませた状態だった。
「殺すなら早く殺せ!!私は捕虜になった時から覚悟はできている!!」
激昂するルシアに、ニヤニヤと笑いながら男が顔を近づけた。
「……アンタは覚悟できてても他のヤツらはどうだろうねぇ……。」
「!」
ハッとした表情を浮かべるルシア。他のヤツら…?私の仲間が生きている…!?
「アンタと同じような捕虜は他の独房にもいるんだが……まぁ、ヤツらも明日には
どうなってるかは解からないけどなぁ。」
男はギリッと歯を食いしばるルシアを見て心底楽しそうに言葉を続ける。
「しかし……アンタの態度によっちゃあ、ソイツらを助ける事もできるかも知れないぜ……。」
「何…?」
その言葉の意味が解からず、ルシアは訝しげな顔で男を見る。
そんなルシアを見た男は、イヤらしい笑みを浮かべた顔をさらに歪めて彼女に言い放った。
「アンタが俺達にイイ目見させてくれたら、俺達が何とかしてやろうって事だよ!」
「ッ!?」
それを聞いた瞬間、ルシアの顔が紅く染まる。
「へへへ、赤くなりやがって。そっちの方はあんまり知らないって事か?」
そう言うと、男は引っ込めていた手を改めてルシアの身体に伸ばす。
汗のためか、うっすらと湿った感じのする太股に掌が触れた瞬間、ルシアが身体を縮ませる。
「大丈夫だって。気持ち良くしてやるからよ……おい、お前は参加しないのか?」
もう1人の男に声をかけると、やや心配げな面持ちで言葉を返してきた。
「こんな勝手な事していいのかよ……大事な捕虜なんだぜ?」
「ばっか、黙ってりゃ平気だって。今日の夜番は俺とお前だけだし、
こんな夜中に誰も来やしねぇよ。」
「しかしなぁ……。」
「じゃあお前は引っ込んでろよ!こんなイイ女を抱けるなんて
この先一生無いかも知れないのになぁ!」
気持ち声を荒げて渋っている男に言う。そう言われてようやくその男も乗り気になったようだ。
「そ、そうだな……。」
おずおずと2人に近づき、腰を下ろす。
これから起こるであろう情事を想像してか、ニヤニヤと下卑た笑みを浮かべた男が、
最終確認の意味を込めてルシアに言った。
「なぁに、ちょっと触らせてくれりゃ良いんだ。こちとら女日照りが続いてるモンだからよ、
それだけで満足なんだよ。」
「………本当に、仲間は助かるんだろうな?」
「そりゃ解からん。俺達は上に頼むだけだからな。」
「そっ……!それでは話が違うではないか!」
思いも寄らない言葉にルシアは男達に詰め寄った。
だが、そんなルシアを見ても、余裕さえ感じられる表情で交渉相手の男が言う。
「おいおい、よく考えろよ?アンタの仲間達はこのままじゃ100%間違い無くあの世行きだ。
しかし俺達が頼めばその可能性は低くなる。100%じゃ無くなるんだ。
殺される仲間達の何人かは助かるかも知れねぇって話しなんだよ。」
「………。」
「まぁ、俺達はどっちでも良いんだけどなァ……。」
「……わ、わかった……。」
ルシアの口から承諾の言葉が漏れる。
してやったり、という顔で男はニタリと笑うと、
今まで以上に積極的に彼女の身体をまさぐりだした。
自分の身体を這いずりまわる手の感触に嫌悪感さえ感じながら、
ルシアはじっと男の愛撫を受け入れ続ける。
「う……」
男の両の掌が自分の乳房に掛かった時、かすかに声が漏れてしまった。
それを聞いて、男が嬉々とした声を上げる。
「へへへ、形の良い乳だな……いつまで触ってても飽きねェ。」
「お、俺にも触らせろよ。」
躊躇していたもう1人の男も、揉みしだかれて思いのままに形を変えるルシアの胸に
吸いこまれるように手を伸ばす。
2人の男は我を忘れて、目の前にある極上の乳房を弄んでいる。
指を押しこめば押しこんだだけ跳ね返してくる瑞々しい乳房の弾力にただ酔いしれる。
「うぉ……すげぇ。柔らけぇ………。」
「くぅ……」
声が漏れないように下唇を噛んで苦悶の表情を浮かべるルシア。
どれだけ嫌悪を抱いていても、成熟した身体が無意識に反応してしまう。
「乳首がもう硬くなってやがる。おい、しごいてやろうぜ」
「言われなくてもやるさ。」
柔らかい乳肉の中に唯一硬さを誇るそれを摘み上げ、きゅきゅっと指先でこねくる。
「うぁっ……!!」
激しい刺激にルシアが初めて大きな声を上げた。
ゆるゆると襲ってくる快楽の波を必死に堪えていたが、ふいに来た大きな波に耐えきれなかった。
「気持ち良いのかい?へへへ……強情張ってても身体は正直なモンだなぁ。」
「すげぇ、どんどん硬くなってくぜ!」
掌に吸いつくような乳房は、男達の欲望に火をつけるのには十分魅力的だった。
すでに屹立した自分達のモノをルシアの身体に擦りつける。
たったそれだけの行為が、長らく禁欲生活を強いられた男達に快楽を植えつける。
「おい、ちょっとコレ握ってくれよ……」
「な、なに…?」
そう言って、交渉相手だった男がズボンを下ろし、
すでに興奮のあまり猛り立った自分のモノをルシアの手に握らせようとする。
相当の熱を持ったそれを後ろ手で縛られた掌に半ば強引に握らされ、ルシアは身を硬くした。
その行為は自分の背中で行われているため、形がはっきり見えないのは幸運だったのか。
しかしそれでも、身体中に湧き起こる嫌悪感は随分なものだ。
そんなルシアの感情もそっちのけで、ペニスを握らせた男は腰を振り始めた。
その両手は彼女の乳房を貪りながら、このまま果てんばかりに勢いをつける。
(き、気持ち悪い……!早く終わってくれ………)
誰にも触れられた事のない乳房を思うがままに弄られ、
手の中には信じられない、信じたくない一物が存在している。
おぞましいほどの感覚に吐き気さえ催すが、
仲間達のために、ルシアはただじっとこの悪夢のような時間が過ぎるのを待つしかなかった。
「うぉっ!」
腰を動かし続けていた男が呻き声を上げた瞬間、ルシアの掌にドロドロした粘液が付着した。
それは男が吐き出した精液だと認識したルシアの背中に悪寒が走る。
「おい、もう出ちまったのか?」
「へっ……へへへ。コイツの手が微妙に動くんでな……。
溜まってたし、先にイカせてもらったぜ。」
男の汚物からなんとか逃げ出したいと思い、自由に動かせない身体を可能な限り
よじった結果、男の絶頂を早めてしまっていた。
(あ、後はこの男だけ・・・・・・)
さっきから自分の背後で乳房に執着しているもう1人の男の顔を見上げ、
ルシアは幾等か安堵の表情を浮かべる。
「じゃあ俺はコイツの膣内で出させてもらうか。」
乳房から手を離した男は、やおら身を起こしルシアの前方に腰を落ちつけた。
「なッ!!は、話しが違うぞ!!……ぅ、離せぇっ!!」
鉄球の繋がれていない足を肩に持ち上げ、男は自分のそそり立ったモノを曝け出した。
「うるせぇ!もうここまでヤッたんだ……今更後に引けるかっ!」
ルシアの手の中で果てた男の恍惚の表情を見たからなのか、
自分も早く精を吐き出したいと渇望する男の手が彼女の衣服に伸びる。
股間の部分を大きく引き裂き、薄い恥毛と秘裂を露にさせた。
「やッ……!」
目の前で繰り広げられる出来事に声さえ出す事ができない。
今ほど右足に掛かっている鉄球が重く感じた事はなかった。
「ちっ……全然濡れてねぇな。」
ルシアの片足を肩に固定した男は、湿り気を帯びていないルシアの秘部を見て舌打ちする。
ペッと唾を自分の両手に吐くと、男はそれを擦り合わせてペニスに擦りつけた。
そしてそのままルシアの秘部にあてがう。
「これでちょっとはマシになるだろう……よっと!」
「あっが……、ううぅぅぅぅ!!」
ミリミリと肉を分け入っていくペニス。
それはただ悦楽だけを得ようと、ルシアの中に潜り込んでいく。
「やめろ!やめろぉっ!!い、痛い……!!」
激しい痛みに顔をしかめながら、ルシアはひたすら拒絶の言葉を吐くが、
男のモノは進むのを止めない。
「うっ……キツいぜ……、喰いちぎられそうだ!」
ギチギチと身体を捻り、男はルシアの奥深くへ入りこもうとする。
ズッポリとペニスと飲みこんだルシアの秘裂は鮮血を流すと共に、
真っ赤な肉襞が捲れ上がっていた。
「へへっへ、やっぱり初めてだったのかよ。
いちいち反応が初々しかったからなぁ。」
一度精を放った男がニヤニヤと2人を見る。
歯を食いしばって痛みを耐えているルシアを見て楽しそうに、
しかしその想像できない快楽を得ているであろう男を悔しそうに見るその表情は、
何とも形容しがたい。その行為を見ている内にまた興奮し始めたのか、
男はニヤニヤ笑いながら自分のモノを擦り始めた。
「しかし……キツすぎて思う様に動けねぇ。
ちょっと痛いだろうが我慢しろ……っ!!」
「うああああっっ!」
次第に動きが激しくなり、ガンガンと腰を打ちつけると、
ルシアの口からは痛みしか感じさせない金切り声が発せられる。
「そんなにデカい声出すなよ!アンタの仲間がどうなってもいいのかよ!?」
「うぐっ……」
下唇が千切れてしまいそうなほど噛み、ルシアは漏れる声を殺す。
(そうだ……私が耐えれば、我慢すれば……仲間達が助かる……)
苦痛でしかない男のピストン運動に耐えながら、ルシアはそんな事を自分に言い聞かす。
族長としても責任……可能な限り、仲間を助けたいという想いが彼女の頭によぎる。
別の房では、何も出来ずにただ『死の時』を待っている仲間達がいる。
私にはまだ出来る事がある。
そう考えるといくらかの勇気さえ身体中に湧いてくるのだった。
「よぉし、だんだん滑りがよくなってきた……はっ!はっ!」
『女』の部分を突かれて意志とは無関係に愛液を吐き出すルシアの秘裂は、
鮮血に混ざり合って男のペニスの動きをサポートし始めていた。
すると、自分のモノをしごいていた男が再び猛ったそれを握りながら近づいてきた。
「へへへ……こっからは俺も参加させてもらうぜ。おい、後ろ空けろ。」
そう言うと、ルシアの膣内を楽しんでいた男を寝かせ、その上にルシアを移動させる。
騎乗位の態勢にさせると、ゆっくりとルシアの菊座にペニスを当てた。
「ッ!?」
一番見られたくないところに一物を突き立てられ、ルシアが後ろを振り返る。
そこには今まさにその汚らしいモノを挿入させようとしている男がいた。
「何をするっ!?」
「決まってんだろ。前の穴が塞がってるんだから、こっちで満足させてもらおうってんだよ!」
「馬鹿なッ……、やめろ、やめ……!」
「よっと!!」
ルシアの言葉に耳も貸さず、一気にその蕾を貫く。
その蕾は外界からの異物の侵入を許さないとばかりに入り口を堅く閉ざしていたが、
強引に分け入ってくる男根を完全にシャットアウトする事はできなかった。
「………!!!」
グリグリと腸内に入ってくる感覚に、ルシアは声を発する事すら出来ない。
「お前の汚ねぇモノが壁一枚向こうに感じられるぜ!」
「ふん、後から入ってきたくせに!」
膣内にペニスを突き刺したままだった男が、下からルシアを突き上げ始めた。
下から太股を押さえられ、上から上半身を掴まれ、いいように身体を貪られる。
ルシアはかろうじて両膝で体重を押さえると、目を閉じて襲い来る痛みを受け止める。
「ぐぉ……本当にキツイな……!しかしそれがたまらん……!!」
「あぁ……俺ももう持たんぞ……!」
下の男が首を持ち上げ、衣服の上からでもハッキリわかるほど勃起した乳首に噛みつく。
尻肉をつかみ、太股の感触を楽しみながら、今にも気を失いそうなルシアを他所に、
絶頂の瞬間へ突っ走っていった。
「よし出すぞ!このまま膣内に出してやる!」
「やっ……やめろ!膣内にはだすなぁッ!!離れろっ、離れろぉ!!」
「ダメだね、俺も出してやる。ケツで全部受け止めろ!!」
後ろの男は小刻みに動かしていた腰の動きを大きく一度グラインドさせると、
腸内奥深くに突き刺さった男根の先から白濁液を吐き出した。
それに伴い、下の男も一番奥で精液をぶちまける。
「うっ……あああああぁぁぁ!!」
ルシアの張り裂けんばかりの絶叫は、2人の男の欲望を受け止めた証。
踏みにじられたその秘裂と菊座からは、許容量を超えた大量の精液が垂れ落ちていた。
どれくらいの時間が経過したのだろうか。
気だるい身体を壁にもたれさせてルシアが起き上がる。
まだヒリヒリと痛む股間から、今の状況は”夢じゃない”事を改めて認識する。
(私はカラヤを背負って立つ人間なんだ……これぐらいで生きる事を諦める訳にはいかない……)
ルシアの右頬を一粒の雫が流れ落ちる。
悲しくないはずだ。これは私が望んでした事。
なのにどうして涙が………。
衣服の破かれた部分を隠そうともせず、1人咽び泣くルシアの部屋のドアが唐突に開かれた。
「よぉ……昨日は世話になったなぁ。」
それは二度と見たくない顔。
ニヤニヤと笑うその顔は、見ただけで吐き気を催す。
「今日はちょっと大変だぜ、へへへへッ。」
そう言うと、男の後ろからドヤドヤと大勢の男が室内に入ってくる。
何が起ころうとしているのか解からないルシアの周りを男達が囲み、
その両の眼は彼女の身体を舐る様に纏わりついている。
「アンタがあんまり具合良かったんで他のヤツらに話したら……このザマさ。
悪ィけど、世話してやってくれ。」
「な……に?」
ルシアがその言葉を反芻する間もなく、周りの男達が動き始めた。
悪夢はまだ、終わらない―――――。
Fin