ゲオルグ×ベルナデット・ミアキス 著者:前野199様
とある深夜。
王子の仲間探しの旅につきあっていたゲオルグは予定より大幅に遅れて帰還した。
風呂も入ることもかなわず、王子の部屋の護衛も待機中だったカイルが引き受けてくれたため
久しぶりに本拠地の自室で休むことにした。
本拠地にいても自室にいることは滅多にない。
それをわかっていても、王子はずっとゲオルグの部屋を残しておいた。
それは王子なりの信頼の証といえよう。
そんな自室のドアに近づいたとき、一瞬ゲオルグの動きが止まった。
シンダル秘術のチカラか、音は何一つ漏れてこないが
人の気配が、ある。
(1人、ではないな…こんな時間に何者だ?)
ゆっくり、ドアを開ける。
最初に聞こえたのは、声。女の声。
ゲオルグは確かに聞き覚えがあった。
深夜、灯りもない部屋の中、寝台に二つの人影。
そこには、ミアキスとベルナデットの姿があった。
「…おい」
「あ、ゲオルグ殿ぉ。おかえりなさい〜」
「おつかれさまでしたあ。遅かったですねぇ」
「待ちくたびれちゃいましたよぉ」
どちらがミアキスのセリフなのか。
そのくらい二人揃って舌っ足らずな語尾でゲオルグを出迎える。
しかし彼にとってそんなことはどうでもよかった。
「お前達、人の部屋で何をしている。」
数刻前。
「無断で入ったら、怒られないかしら…」
「いいのよぉ、ベルちゃん。ちゃあんと手土産あるし♪」
困り顔のベルナデットを強引に引き連れ、ゲオルグの部屋に入るミアキスの姿があった。
簡素な机に1ホールのチーズケーキを「でーん!」と自分で効果音をつけながら置き、
まるで自分の部屋のようにベルナデットに席を勧める。
「レツオウさんの試作版、大人のチーズケーキ(仮名)!!
この洋酒とチーズの香りを部屋中に染み込ませて、ゲオルグ殿をムラムラに…
しかぁし!テーブルの上にはいかにも完食したといわんばかりのお皿だ・け。」
「食べちゃったら、手土産にならないんじゃ…」
「あらあ、この芳しい香りが何よりのお土産じゃない♪」
ミアキスのこの天サドっぷりも。
そしていつもゲオルグに倍返しをされていることも。
それでも懲りずに悪巧みをするミアキスも。
ベルナデットはすでに慣れてしまったので止める気にもならなかった。
いつしかこの二人のやり取りを漫才のように楽しんでさえいる。
後日、今回だけは止めるべきだったと反省する羽目になるのだが。
「確かにお酒の香りが強いけど、いい香り。何のお酒かしら?」
「何でもとっておきのをジーンさんに譲ってもらったとか。
でもレツオウさん、なかなか食べさせてくれなくてぇ…」
「…ミアキスさん。これ、どうやって手に入れたの?」
「うふふー♪さあっ、いっただきましょーお!!」
「…いただきます」
ベルナデットは、レツオウの無事を祈りながら合掌した。
部屋中に広がる甘い香り。
机には大皿に1ピースだけ、チーズケーキが残っていた。
そして二人の着衣は乱れ、組んずほぐれつ状態。
さすがのゲオルグも現状を理解できなかった。
「ゲオルグ殿もいかがですかあ?男ならぁ、ベルちゃんのこのぽよぽよ爆弾にはさまれたいでしょお?」
「やんっ、でもミアキスさんの方が形も肌もきれいで、ほら…こんなに感じやすいなんて。
うらやましいなぁ。」
「あはっあん、ベルちゃんったらあ…なんでそんなにぃ、上手なのお?」
「かわいい…ゲオルグ殿ぉ、ミアキスさんって、いつも夜はこんなにかわいいんですかぁ?」
「…」
ベルナデットの質問にはあえて沈黙し、机のチーズケーキに手をとる。
チーズケーキの甘い香りと、アルコールの強い香り。その独特の香りに覚えがあった。
放浪中、どこかの酒場にあった秘蔵の酒。
媚薬の原料に使われる果実を発酵させるのが困難で、希少価値が高いと自慢された―。
「で、この有様か」
どこからこれを入手したのか、誰かのたくらみなのか。
だがしばらくは大きな作戦もないし、酒も命にかかわるものではなかったはず。
あまり裏を読む必要はなさそうだった。
ならば、残すは現状打破のみ。
「仮にも軍人たるもの、しかも二人揃ってこの有様では情けないな」
「ああっ!」
「ひゃうんっ!!」
「風呂が閉まっていてな。汗臭いかもしれんが、我慢してもらうぞ?」
「俺のいないうちにチーズケーキを食べたりするからだ」
後ろから抱えられたミアキスは、足も内側から膝を入れられ強制的に開脚された。
ゲオルグの慣れた指の動きが感度の高い乳房を這い回り、抵抗していた力も抜けてあっさり陥落する。
「だって…ベルちゃんも共犯ですようっ…」
「あの1ピースを残してくれたのはベルナデット殿だろう。
大方誰かさんは完食して匂いだけこの部屋に残すつもりだった。違うか?」
「うっ…それはその…ひゃっ!まって!これじゃああそこにアレがあたっちゃいますう!」
すでに潤っている秘裂が下から伸びてきている肉棒にこすりつける体勢になり
恥ずかしさでさらに潤いが増す。
「どうせなら何が当たったかちゃんと言ってほしいものだな」
「ああ…やぁ…」
「ふふ…ここから見るとミアキスさんに生えてきちゃったみたい」
ミアキス達に向かい合った状態のベルナデットは二人の重なった股間に顔を近づけ、
下から伸びかけたモノの裏筋を根元からゆっくり舐め上げた。
ビクン、と明らかな反応を見せる。
「これは、なかなかだな」
「ふにゃあ、なん、か、ヘンですぅ…」
いつのまにか膝をついて自分から腰を必死に動かし秘裂をこすりつけるミアキスと
ミアキスの動きを邪魔しないように唇と舌で舐めまわすベルナデットの協力攻撃に
ゲオルグのそれは戦いの疲労を払拭するように起立していった。
「っふ、ちゅうっ、ゲオルグ殿、どうしますか?このまま一度…?」
目の前にあるミアキスの秘裂との密着を高めるように指で弄びながら、
しかし、まるで軍事会議の発言のように淡々とした口調でゲオルグを伺った。
「そうだな…いや、まずは貴殿からだ。ベルナデット殿」
その言葉にミアキスの動きが止まる。
「えぇ…私はおあずけですかぁ…?」
荒い息を整えながら、自分の背にある厚い胸板にぽすん、と身体を預ける。
その言葉も仕草も不安げで、いつもの彼女からは予想もつかない。
か わ い い 。
それは庇護というよりも、嗜虐心をそそられる愛らしさ。
ベルナデットがそんな思いをめぐらせながら再びゲオルグに視線をやると、
思いが通じたかのように二人の口の端がつりあがる。
ゲオルグ殿だけ、ずるいですよ?
では、是非堪能してくれ、ベルナデット殿。
「ベルちゃん…?」
アイコンタクトのみで不敵に微笑みあう二人に挟まれ、ミアキスの不安は募る一方だった。
「では、先に失礼しますね…」
不満げな顔をして膨れてみせる戦友の額になだめるように優しくキスを落とし、
そそり立つゲオルグのモノにゆっくり腰を落とす。
くちゅっ…
奉仕しかしていなかったベルナデットだが、二人の(というかミアキスの)痴態を視姦するだけで
受け入れるには充分の準備ができていた。
ず…じゅぶ…
「ふぁ、は…!ふと…っ!!」
「むっ…」
間近で触感よりも太く猛々しく見えるソレがおやつ仲間の可愛い同僚に挿入していく。
体感するより見ている方が卑猥なのだと感じながらも、ミアキスは指をくわえて待つしかなかった。
「うぅ〜、いいなぁ…んむっ!?」
目の前にあったベルナデットの顔がさらに近づき、ミアキスの唇を奪う。
腰の動きとともに、深く、より深く、やわらかい舌がミアキスの口中を蹂躙していった。
両の手で頬を包み、細くしなやかな指がゆっくりと這い、そっとミアキスの耳を塞ぐ。
ぐちゅ、ぐちゅり。
口内で絡み合う音が何倍にも増幅して耳に届く。
淫靡な音色で聴覚も侵され、ミアキスは次第に自分からベルナデットを求めていった。
「ん、ふむぅん、はぁっ、ベルちゃぁ…ん」
痺れるような甘さをさらに求め、お互いの背中に腕がまわる。
密着した、決して小さくない乳房と、それを上回る豊かな乳房。その先端のつぼみ達が
主人たちとは別に、だがそれぞれが求めあうように激しく擦れ合って快感を生み出した。
「く、ちゅっ、ひゃうっ…おっぱい、ベルちゃんのおっぱいっ、すごいですぅっ!」
「あ、あっ、ミアキスさんっ…はあっ、おっぱいだけで、いっちゃ、ダメ、よぉっ、
ゲオルグ殿にも楽しんでもらわなきゃ…ね?」
「あん、な、オジサンなんかぁ、いいんですぅ、…って、っふにゃああああっっっ!!!!」
「誰の話だ?ミアキス殿…」
二人に組み敷かれた状態だったゲオルグは、自分の胸板を愛液まみれにした元凶の蜜壷に
指をためらいなく差し込んだ。武骨な二本の指は何の抵抗もなく根元まで沈み込む。
ベルナデットの動きに任せて堪能していたものの、二人の空気に疎外感を感じ、
ミアキスに至っては乗っかっていることすら忘れたような口振りだ。
誰がオジサンだ、誰が。お前と同じ20代だ。
とは、口にせずもう片手の指を2本、ねじりこむ。
「ひゃあうっ、ムリ、無理ですからあ、ひろげないでぇっ!!!」
抽送を繰り返すベルナデットの揺れが重なり、わずかな指の動きで膣内をかき回されてしまう。
「女王騎士たるもの、やすやすと降参してはいかんだろう?」
「やあっっ!!だって、裂けちゃう、裂けちゃいますぅ!!」
ゲオルグの指から逃げようとするが、ベルナデットに上半身をしっかり固定されてるので
それすらままならない。
「そんなに、暴れちゃったら、、ホントにケガしちゃうわ…っ、ちゅっ
素直に謝っておきましょう…ミアキスさん」
「…ふにゃぁ、ごめんなさぁい…もお、あん、オジサンなんてっ、言いませんっからあ…」
「そうだな。口は災いの元だ」
右の指をゆっくり引き抜いた。つぅ、と指の先から愛液が線を描く。
「うんっ、ふう… …」
ミアキスが一息ついた次の瞬間、
「…!!!!!!!!!!!!!」
「ミアキスさん!!?」
声のない叫びにベルナデットも思わず抱く腕に力を込める。
ゲオルグの指は愛液の線が途切れない内にすぐ上の菊穴に無理矢理沈める。
「そんなトコだめええぇっっ!!!!ゲオルグ殿ぉっ!!!」
「なに、じきに慣れる」
「そんなの慣れたくないですう!そういうとこがオヤジなんじゃないですかぁ!!」
そこまで言い切ってハッと我に返る。
「…後ろをとられて、先程の約も違えるか。さすがミアキス殿。豪胆なのは認めよう。
ベルナデット殿。手伝ってくれるな?」
「ひいぃぃぃ!ベルちゃあん!!」
「ごめんなさい、ミアキスさん…ゲオルグ殿には逆らえないわ…。
それに、その方がミアキスさんの可愛いところ、いっぱい見られそう…」
「そんなあ!!」
途端、膣に差し込まれていた指が激しい抽送を繰り返す。
「ひゃあああああ!!!!はむぅっんっ!」
「むぅぅん、ちゅ…」
口内も、膣内も、果ては後ろの穴まで刺激を受け、ミアキスは意識を保つのが精一杯だった。
本人は知る由もないが、ケーキの効能によって増幅された欲望が
皮肉なことにこれだけの刺激に耐えうる状態を維持させていた。
「ああん、ミアキスさん…おいしい、もっと…」
ミアキスの痴態を堪能するたび、ゲオルグとの結合部分から愛液が音を立てて溢れ出す。
「ひゃう、あん、っ!あ、あっ!!」
「ふああっ!あっ!あああああっ!!」
「ぐっ…!これでは…っ」
陣形技が爆発するのは時間の問題だった。
「ふぅ、もう、だめぇ、ですうっ…頭が、こわれちゃ…」
「わ、私もぉ、限界、ですっ、ゲオルグどのっ…はやくっ…!」
「…!!いくぞっ!二人とも!!!」
「「あああああああああああああっっ!!!」」
翌日。
「…ぶーですぅ」
「…ホントに、ゴメンナサイ…。私、どうかしてたんです…」
山のようなお菓子を貢ぐベルナデット。
いつもと変わらぬ光景はゲオルグが淡々とチーズケーキを食しているくらいか。
「自業自得だ。そんなに気にするな、ベルナデット殿」
「で、ですがっ。私、本当にそういう気があるわけじゃなくてっ!」
「そんなことわかってますよう」
ふてくされながらも貢ぎ物に手をのばすミアキス。
重い空気を纏わせていたベルナデットがきょとん、と目を丸くした。
「??」
「媚薬なんてものは人間の本質を増長させるものだからな。
ベルナデット殿がミアキス殿より一枚上手だったのは意外だったな」
「は!?そそそんな私は!!」
「純情タイプだと思ってたのに、猫かぶられてたなんてぇ…
オボロさんやテイラーさん、いくらで買ってくれますかねえー」
「待ってくださいミアキスさん!!はやまらないで!!!」
顔を沸騰させたり、目を白黒させながらミアキスにしがみつくベルナデット。
しかし、ミアキスの天サドのあとに倍返しあり。
「ほう、ではミアキス殿のはいくらになるんだろうな。
ミアキス殿の悪戯を根に持っている者は俺の聞いただけでも…」
「ゲオルグ殿ーーっっ!!!!」
その日、食堂は臨時休業。
レツオウは墓地近くの倉庫にて意識不明で発見されたのは、別の話。