ヒューゴ×クリス 著者:4_772様

冷や汗がにじむ。
嘘だと、思いたかった。けれど、自分の目の前に立つ、少年の態度はふてぶてしかったが、嘘を言っているようには見えない。

理解したくなくても、わかってしまう。
傀儡ではなくなった自分は、彼らにとってもはや邪魔者でしかないということは、常日頃、感じていたことだったから。
それでもまさか、ここまで手ひどい裏切りを受けることになるとは。
敵国に売られるなど。いっそ、殺された方がマシだった。

心にぽっかりと穴が開いた。力が抜けて行く
自分はなんのために戦ってきたのだろう。

「見捨てられたんだよ、あなたは国に」

クリスの傷心を楽しみ、トドメを刺すように少年が囁いた。

思わず、怒りにまかせて、振るおうとした手を少年はすばやく押さえ、反動を利用して
そのまま床に彼女の体を倒した。

 「……わ、私をどうするつもりだ!?」

「そうだね、俺の玩具って言うのはどう?」

「は、離せっ!!!見損なったぞ、ヒューゴ!歳は幼くとも立派な戦士だと思っていたのに!」

「カラヤの女の人たちだって、何人も立派な鉄頭になぶり殺しにされた」

思わず言葉を失ったクリスの耳元にヒューゴは囁いた。

「でも、大丈夫だよ、あなたは殺すつもりないから、死にたいって思っても、死なせてあげない、生かしたまま辱め続けてやる」

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