童貞食っちゃうエレーン 著者:通りすがりのスケベさん様
「どうにも、今日はお化粧のノリが悪いねぇ……。」
部屋の鏡と睨みあいながら、彼女はぼそと呟いた。
このところ続いている連戦の疲れからか、
充分な睡眠とは無縁のその肌が今の厳しい生活に
ささやかな抵抗を見せている。
それでも自分を飾ることを怠らないのは、
女としての最低限の身だしなみのためか。
「こういう日は気分が乗らないよ……。」
紅いルージュを引き、軽く唇を食む。
髪を整え、いつものチェックが済んでから彼女は鏡の中と自分と別れた。
部屋のソファに座って朝の一杯を楽しんでいると、ドアがノックされた。
深く腰を据えていたソファから熟れた臀部を重そうに持ち上げて、
部屋の入り口へと向かう。
カチャ。
「あ…エレーンさん、おはようございます。
こんな朝早くからすみません、寝てましたか?」
部屋の前には、細い眉をハの字に寄せたこの城の城主が立っていた。
屈強な男達が多いこの集団の中で、一際目立つ華奢な身体つきをしている。
「いや、起きてたよ。ゆっくり寝てるわけにもいかないさ……こんな状況だから。」
「そうですよね。」
「それより何か用かい? あんたの事だから、私を口説きに来た訳でもないでしょうに。」
エレーンがからかい口調で言うと、少年はぽっと頬を赤く染めて慌てて否定した。
「ち、違います! そんなんじゃありませんよ!
ぼ、僕はただ……」
そう言って、手に持った小瓶をエレーンに見せる。
これを渡しに来たんだと、小瓶を彼女の目の前に差し出した。
「あら、これ…。」
「はい、スコットさんに頼まれました。」
それは以前からエレーンが欲していたファンデーションの小瓶だった。
材料が貴重なことからなかなか手に入れる事ができなかった品で、
交易商のスコットに入手を頼んでいたものだ。
「すまないね……わざわざ城主のトーマスにお使いなんかやらせて。」
「いえ、ついででしたから。それに城主と言っても、やっている事はただの雑用ですよ。」
トーマスは正式な城主なのだが、その控えめな性格と
その役職につくには幼すぎる年齢から、それらしく見えない。
皆が抱いている『城主』のイメージとはかけ離れすぎているのだ。
「そんな人もここには必要だよ……上がっていきな、お茶ぐらい入れるから。」
「いえ、ご迷惑ですから。これで失礼します。」
そう言って背を向けて歩きかけたトーマスの腕をエレーンが掴む。
掴んだ手の指が一周してぶつかるぐらいに、彼の腕は細かった。
「ちょっと待ちなよ、迷惑なんてそんな事ないさ。お使いのお詫びぐらいさせてよ。」
エレーンが慌ててそれを止めるが、あくまでトーマスは遠慮する姿勢を崩さない。
「お詫びだなんて、そんな……。全然気にしてませんから、本当に。」
「じゃあ、持ってきてくれたお礼。女の好意を無下にするなんて、男のする事じゃないよ?」
「そ、そういうつもりじゃ…」
「いいから。あんたがお茶飲んでいけばそれで解決するんだから。
子供が遠慮するもんじゃない。」
強引な誘いをいつまでも断るのも悪いと思い、
トーマスは根負けして首を縦に振った。
「……はい、それじゃ少しだけお邪魔させてもらいます。」
「紅茶でよかった?」
「あ、はい。何でも構いません。ありがとうございます。」
トーマスの前にカップを差し出してから、エレーンは向かいの席に腰を下ろした。
「私は酒でも良かったんだけどね、さすがにあんたはそういう訳にもいかないだろうからさ…」
「ははは……。」
エレーンに苦笑いを返しながら、用意された紅茶を早速口へと運ぶ。
良い香りが鼻腔をくすぐり、特有の味が口内に広がった。
「美味しいです……すごく。」
「ふふふ……ありがと。まぁ、誰でも入れられる物なんだけど。」
社交辞令のようなやり取り。
まだ子供なのに、トーマスは相手を誉めることを忘れることはない。
エレーンは見た目以上にしっかりしている彼に笑顔でお礼を返した。
「そ、そうですよね……ごめんなさい。」
見え見えのお世辞は逆に気を悪くさせてしまったかも知れない、と
トーマスはエレーンに謝罪した。
しかし、彼女のような美人に入れてもらった紅茶なら、
その味はまた格別なものになるだろう。
いつも何気なく飲んでいるものよりも美味しく感じたのは確かだった。
「どうして謝るの?」
「あの……気を悪くしたんじゃないかと思っって……。」
「………ふふふ。トーマス、あんたは気を回しすぎだよ。もっと肩の力抜きな。」
エレーンはそんな彼の心のうちが解かったのか、
不安げな表情を浮かべるトーマスを優しく諭した。
「僕は別に…」
「まぁ、それがあんたの性格なんだろう……お人よしな子だね。
そんなんじゃ、これからの人生損するばかりだよ。」
それは、どこか重みのある言葉だった。
長い脚を組んで、エレーンは感慨深げにトーマスを見つめる。
片肘を膝の上につき、掌で顔を受け止めるその様は、
まるでモデルのようにキマッていて、彼女を数倍格好良く見せた。
「………」
さらにトーマスが驚いたのは、厚めの生地でできたズボンの中から見える
彼女の足首が、折れそうなほど細かったことだ。
そして何より、彼女の大きく開いた胸元がトーマスの視線を釘付けにする。
2人きりという異質な空間の中、意識して見まいと心掛けていたが、
やはりそのボリュームは凄まじく、男の性が否応にもそこへ目を向けてしまう。
その豊かな胸からなる深い谷間は常に男の視線を手中に収めてきたが、
性の知識もまだ未熟そうなトーマスもまた例外なく、
その魅力に捕らえられてしまったようだった。
「………どこを見てるんだい?」
「えっ!?」
無口になったトーマスを不審に思って、エレーンが彼の様子を窺い見る。
一言も発さない自分にたった今気づいたのか、トーマスはその声にハッとした。
「へぇ……。」
意味深な笑みを浮かべるエレーンにトーマスは動揺し、
気を紛わすように紅茶を一気に飲み干した。
「ど、どうかしましたか?」
「いや、あんたも男なんだな…って思ってたところさ。」
「な、何ですかそれ? 僕は…」
「あぁ、もう空になっちゃったね……もらうよ、それ。」
トーマスの言う事に耳を貸さずに、
エレーンはすっと立ちあがって彼の空になったカップを片付けようと手を伸ばしてきた。
テーブルに片手をついて前屈みになったエレーンの豊満な胸が、
服の中からこぼれ落ちそうなほどブルン、と大きく揺れる。
「……っ。」
「ほら、見てる。」
目の前の揺れる乳房に目を奪われているトーマスに、エレーンが笑って言う。
前屈みになった彼女は、トーマスの股間を盗み見た。
しわが微妙に膨らみ、その中身が僅かに膨張しているように見える。
「ふふふ。」
「ごっ、ごめんなさい!! つい、その…目が行ってしまって!」
「別にいいよ……それより、ソレ。苦しそうだけど?」
エレーンが指差すその先には、トーマスの股間をむくむくと押し上げていくものがあった。
「わあぁ!!」
自らの異変に改めて気づき、トーマスはその場に素早く立ちあがった。
しかし立ちあがったことでズボンのシワがなくなり、隆起するモノがはっきり見てとれる。
「元気なこと……結構大きいんじゃない?」
「み、見ないでください!!」
「あら、あんただけ見て、私には見せてくれないって言うの? そんなの不公平だわ。」
そう言うと、エレーンはテーブルを回りこんでトーマスの横に移動した。
細い指で彼の股間をそっと撫でると、それだけでトーマスのそこはビクン、と動く。
「ふふっ……見せてもらうよ、あんたのモノを…」
「ちょ、ちょっと……!」
ちー……とチャックを下ろすや否や、
待ちきれない、という様子でトーマスのモノが弾け出した。
ビンッと大きく伸びるその肉茎は、重力などそっちのけで
真っ直ぐエレーンに向かって伸びている。
(うっ……大きい……)
そのサイズは、エレーンの予想のはるか上を行っていた。
「真面目な顔して、立派なモノ持ってるね……あんた将来、女泣かせになるよ。」
「な、何を言ってるんですかぁ! 止めてくださいっ!!」
トーマスの制止も聞かず、エレーンはその場に座りこむ。
彼女の指が、その肥大したモノを包むように握り締めた。
「うあぁ……!!」
ひんやりとした柔かい感触に包まれ、トーマスが情けない声をあげる。
「こんなにビクビクして………はぁ……。」
エレーンの声に艶がこもり始めた。
もどかしそうに内股をもぞもぞと動かして、所在なさそうに落ち着きがない。
「は、離してください、エレーンさん……!」
「駄目……お楽しみはこれからじゃないの。」
「お、お楽しみって……!?」
エレーンが片手でベルトを緩めると、大きめのズボンはストンと床に落ちてしまった。
たっぷりと膨らんだ臀部と、秘められた部分を隠す黒の下着が露わになる。
「エレーンさん! そ、そんな格好……!」
「だって、履いたままじゃ汚れちゃうじゃない。さ、トーマス。あんたも…」
「ど、どうしてそうなるんですかぁ!!」
脱がしにかかる彼女の手を必死で止めようとするトーマスに、
少し意外そうな顔を返す。
ここまでしてその気にならない男というのは初めてだ、と
エレーンは物珍しそうに彼を見やった。
「ちょ、ちょっと、脱がさないで…」
「……どうしてって? 簡単な事さ。」
エレーンはやおら立ちあがると、トーマスの両肩に手を置いて
ゆっくりと押し倒し始めた。
後ろのソファに華奢な身体が倒れていく。
「あんたが私の胸を見て興奮した。私があんたのモノを見て興奮した。
そうなれば、お互いを嫌いじゃない男女がする事なんて決まってるだろう?」
「そ、そんな…! 僕は別に興奮なんてしてま…」
「ここをこんなにしておいて、言い訳できると思ってるのかい?」
ぎゅっ……と、エレーンがモノをきつく握る。
「あうっ…!」
それに反応して、トーマスが小さく呻く。
だがそれは苦痛から来たものではなく、むしろ今までとは違った刺激による快楽から来たもの。
エレーンに強く握られながらも、その掌の中で大きくなったモノは
ビクビクと跳ね続けていた。
「いいんだよ、もう私もその気になっちゃったんだしさ……。
トーマス、あんた初めてなんだろう? 教えてあげるよ。」
「くっ……!」
エレーンの顔が近づいてくる。
両腕を握られ、思うように身動きが取れない状態になっている自分がいる。
肉茎を屹立させながらも、言いようのない不安と、わずかな恐怖が
トーマスの心に芽生え始めていた。
「ほら……口開けて……。」
紅いルージュが引かれた唇が小さく開き、そこから濡れた舌が現れる。
唾液を乗せて淫靡に光るそれが、トーマスの唇に触れた。
小さな口周りを舐めまわるエレーンの舌は、トーマスの乾いた唇を見る見る潤わせていった。
「んは……っ…」
唇のわずかな隙間から、エレーンの舌が侵入に成功した。
頑なに拒絶していたトーマスの口腔に入りこむと、唇全体を合わせて無理矢理彼の口を開かせる。
「んっむ……!」
初めての他人の舌の味。
いや、味なんて感じなかった。それよりも年上の女性、それもかなりの美人と
口付けしているという事実がトーマスの脳内を刺激した。
思うが侭に口内を蹂躙させているにも関わらず、彼のモノはさらに硬さを増していく。
知らぬうちに興奮している自分に気づき、トーマスはきつく目を閉じた。
「ふ……ぅ、んん……」
ぴちゃぴちゃと、2人の唾液の混ざる音が聞こえる。
トーマスの口腔を至るところまで味わおうと、エレーンはねっとりと舌を這わせてくる。
そんな彼女を見ているうちに滲み出る色気に毒されたか、
拒み続けていたトーマスの口内が緩み始めた。
決して自分から絡ませることのなかった舌で、エレーンのそれに伺いを入れてみる。
「………ん、ふふっ…」
控えめではあるが、初めて自分から絡んできたトーマスの舌に嬉しくなり、
エレーンは自分のもので巻きつけるように捕らえた。
はぁはぁと当たる荒い息に、トーマスの官能も次第に高まってくる。
それは彼が未経験だったことも関係しているだろうが、
息遣いで相手を興奮させるほどのエレーンの手練にトーマスは酔い始めていた。
「はぁっ………。」
口を離したエレーンが、身体をトーマスに預ける。
とは言っても彼女の方が身体は大きいので、結果エレーンがトーマスを
包み込むような形になっていた。
いたす元凶とも言うべき、ふくよかな胸の谷間にトーマスが顔を埋める。
いや、エレーンが強引に彼の顔を自分の胸に埋めている。
その柔らかな乳房の感触を頬で確かめる度、
トーマスのモノはドクドクと脈動を繰り返していた。
「入れたい?」
トーマスの耳元で、エレーンがそっと呟く。
ふっと吹きかけられた吐息に背筋を震わせながら、
トーマスは心の底にある欲望と葛藤していた。
「うぅ………。」
「ふふふ、アソコが苦しいんだね……いいよ、来なさい。」
エレーンは彼の首に両腕をまわして、後方へ倒れこんだ。
上下が逆になり、トーマスが上からエレーンの肢体を見下ろす。
上着は着ているものの、それなりの肉付きをしている太股が目に入った。
そんなトーマスに見せつけるかのように、エレーンは黒いランジェリーから脚を抜いていく。
「ほら、ココだよ。解かるかい?」
両足を大きく広げて、エレーンは膣口を示した。
蜜でしっとりと濡れたそこは赤く、イヤらしく、トーマスを誘惑する。
初めて見た女性の恥部に目を奪われながら、無意識に彼の手は自分のズボンにかかっていた。
男としての本能が、ヒクヒクと蠢くそこに一刻も早く身を埋めたいと願うのか。
焦りからか思うように動かない指にいつもより時間はかかったものの、
漸くトーマスがズボンを脱ぎ終えた。
「エ、エレーンさん……」
すでに彼の中には彼女を拒む意志などない。
このような極上の身体を目の前にして、何に操を立てる必要があるだろう。
ぼやけた頭に浮かぶ事は、エレーンの肉体を貪りたいという欲望だけだった。
それほどまでにトーマスは彼女に魅せられていたのだ。
「ココに先を当てて…」
エレーンが手でトーマスのモノを握り、膣口へと誘導する。
熱を帯びたカチカチの肉茎が、彼女の秘口に触れた瞬間。
「……あぁあっ!!」
ぴゅっ、と白い液体がエレーンの恥丘辺りに降りかかった。
すでにトーマスのモノは限界まで膨れ上がっていて、
彼女の柔肉に触れた刹那、こらえきれない快楽の波がどっと精液を吐き出させてしまったのだ。
「………出ちゃったか。まぁしょうがないね、初めてだもんね。」
「ご、ごめんなさい……。」
我ながら情けない、とトーマスは肩を落としてしょげている。
これが先ほどまで寝るのを渋っていた男の姿か、とエレーンは微笑ましくなった。
上体を起こして上着を脱ぎ捨てるエレーンにトーマスが驚いていると、
彼女はソファに座っている自分の前にゆっくりと跪いた。
「まだまだ終わりじゃないよ。こんな中途半端な初体験じゃ、
あんたが可哀相だからね…。」
彼女の意図するところが解からず、トーマスがその動向に注目していると、
エレーンはその二の腕で自分の胸を中央に寄せて、
下を向いたままだったトーマスのモノを挟みこんだ。
「うわ…っ!」
「私の胸でまた大きくしてあげるから……。」
ぎゅむ、ぎゅむと大きく張りのある乳房で肉茎を擦りあげる。
見るからに卑猥な光景と、あまりに柔かい肉のマッサージを受けて、
トーマスのモノが反応しない訳はなかった。
「ほら、もう大きくなってきた。」
「くぅっ!」
大きくなったことはなったが、気を抜けばそのまま射精の出口へと向かっていきそうなモノに
トーマスはぐっと歯を食いしばって快感を我慢する羽目になった。
「エ、エレーンさん……! ちょっと、強すぎる……っ!!」
「気持ちいいかい?」
「も、もう結構ですから! あの、離してください……!」
「気持ちいいって言ったら離してやるよ。」
その間にも肉茎は乳房の刺激を受け続けている。
嬉しくも辛い感覚に身を震わせながら、トーマスは解放してくれるよう
必死に許しを乞うた。
「ああぁぁぁ!!!」
「気持ちいいんだろ? ちゃんと言ってみな。」
「き……、気持ち、いいです…から……」
もう、このまま果てたかった。
死にたいくらい、恥ずかしかった。
悶える表情をしっかり見られ、トーマスは極限まで羞恥を煽られた気がした。
「ふふ、よし。じゃあ勘弁してあげよう。」
柔かい肉の谷間から抜け出した肉茎は独りでにビクビクと痙攣を起こしている。
「若いねぇ、すぐ元気になっちゃったよ。」
それは若い事が理由ではなくて、エレーンの胸があまりにも気持ち良かったからなのだが…。
トーマスは理由はどうあれ、再び大きくなったことは事実だと思いながら、
複雑な面持ちをしている。
「私が入れてあげるよ。トーマスはソファに寝なさい。」
トーマスの先ほどの失態を気にしてか、エレーンは自分でリードすると言い出した。
「今度はすぐに出しちゃ駄目だよ? 私が動くから、我慢してなさい。」
「は、はぁ……。」
そうは言うものの、彼女の胸の刺激で硬くなったモノは『早く出したい!』と
催促するが如くビクビクと動き続けている。
一度出したとは言え、我慢するのは至難の業だ…。
トーマスは言われたとおりに仰向けになって、彼女を待つ。
彼の腰の上に移動して、エレーンは秘部を見せつけるように手で開いて見せた。
「この膣内に入るからね……行くよ。」
ゆっくりと、肉茎を味わうようにエレーンの腰が降りていく。
「うぅッ………ん……。」
「あ……ぁ!」
ずぶずぶと竿の部分が飲みこまれて行き、エレーンの尻がトーマスの腰に到着した。
「はぁっ……ぁ、入ったよ……、全部……。」
「は、はい……!」
初めての女性だというのに感慨に浸ることもできず、
トーマスは気持ち良過ぎる彼女の膣内の感覚に耐える事で一杯一杯だ。
「ん……、やっぱり、大きい……ねぇ……。」
エレーンはくいくいと腰を回してモノを膣内で確かめている。
それがさらに大きな快楽の雨となって、トーマスに降り注いだ。
「うああぁぁぁっ、エレーンさん……動かないでください…っ!」
「はぁっ……擦れるぅ……!」
トーマスの苦悩を他所に、長く、深い吐息を吐いて、エレーンが悶える。
その悩ましい様もトーマスに視覚的に興奮を与えることになった。
「くぅぅ………!!」
する事成す事全てが快楽になる。
八方塞だったトーマスに、エレーンはさらに難題を吹っかけた。
「トーマス、私の腰に合わせて動いてみな……ゆっくりでいいから、上下に動かすんだよ。」
「そ、そんな……! 僕、我慢するだけで精一杯なのに……っ!!」
トーマスの願いも虚しく、エレーンの腰が跳ね出した。
その動きに乗じて、豊かな乳房もたぷたぷと踊る。
「ああぁ……! 太いぃ……!」
「ダ、ダメですよぉ……! 動けませんっ…」
「うン、情けない事言うんじゃないよ、男の子だろ……はぁ、
はぁ、ほら頑張れ、1、2、1、2…」
「あうぁッ!! そ、そんなに早く動かないでくださいぃ……ッ!!」
エレーンは宙を掴もうと泳いでいたトーマスの手を握り、
両手を合わせてバランスを取りつつ、上下運動を続けた。
「はぁっはぁっ! はぁッはぁッ!! いいよ、ほらもっと!」
「む、無理ですよ……出ちゃいます! また出ちゃいますっ!!」
膣内では、トーマスのモノが破裂したくて何度もサインを送り続けていた。
彼の上半身が起きだし、本当に限界だという事をエレーンに告げる。
「出したい? ねぇ、出したいっ!?」
「もう出ます! 我慢できませんよっ……!!」
「いいよ、出して! このまま、来てっ! 私の中、いっぱいにしてェッ!!!」
乳房を押し付け、エレーンが高く鳴く。
その色っぽい表情と、押しつけられた乳房の柔かさ、そして膣内のきつい締めつけ―――。
「出ますっっ!!!」
ドクン!!
「あぁっ……!!」
エレーンの子宮めがけて、大量の精液が吐き出された。
味わったことのない射精感と、凄まじい開放感に包まれて、
トーマスの身体全体が痙攣を起こす。
「出てるよ……わかるかい? 私の中に……。」
こくり、と首だけ動かして、トーマスは性交の余韻に浸っている。
かなり強引なお誘いだったが、女性の素晴らしさを教えてくれた彼女に感謝こそすれ、
怒りの感情は最早涌いてはこなかった。
「どうだった?」
息も整い始めた頃、唐突にエレーンがトーマスに聞いてきた。
普通は男が行為の後に口にしそうな言葉だが、
彼らの場合は立場がまるで逆だったためか、言葉を口にしたのが女性だけならず、
それに対して恥ずかしがるのも男性だった。
トーマスは恥ずかしそうに顔を伏せてただ一言、
「…………すごかったです。」
とだけ、呟いた。
「ふふふ、それはよかった。」
初めての女性の身体は、想像以上の気持ち良さだった。
それは、彼の口から出たのが相手を誉める言葉ではなく、
「信じられない」と言いたげな驚きの言葉だった事からもわかる。
トーマスは、嬉しそうに笑みを浮かべるエレーンを見て、
女性の身体が持つ魅力を再認識していた。
完