◆「夢の また 夢」◆
夢の中で新一は夢を見た。
その夢の中で、見た「夢」の内容を、西の高校生探偵と呼ばれる服部平次に話したら、
「そら工藤、お前が―――――」
と、あまりにも腹が立つ事を云われたので、目が覚めた後、即座に、見た二重の夢の内容を消去することにした。ただ、沸々とした怒りは脳髄にしっかりと染み付いていて、その日以来、新一は、平次を、自分の気が済むまで無視することに決めた。
平次は、遠い町に住んでいる。お互い高校生という身分でもあり、長い休みの時くらいしか、それもお互いに体が空いているときにしか、会うことはできない。だから普段は携帯やメールで連絡を取り合うようにしている。連絡をとるというよりも、時事報告に近いかもしれない。
しかも、どちらかといえば、マメで熱心なのは平次の方だった。だから一旦、新一が無視を決め込んでしまうと、途端に二人の接点はなくなってしまう。
平次は悪くない。
それは知っている。むしろ被害者であろう。それも解ってはいる。
解っていてもなお、そうせざるを得ないほど、新一は怒っていたのだ。自分の見た夢に。
時々、ふと、我に帰ると、平次に悪いことをしているような気分になる。罪悪感に見舞われる。そして、自分をそんな気分にさせる平次がまた憎らしくなり、もうしばらく放っておこうという気持ちになる。思いは延々と巡り、そして幾日かが経ってしまった。
最近は、携帯を持ち歩いていても、頻繁に見ることはしなくなっていた。なんとなく区切りのいい時にチェックして、そして着信履歴を消す。メールも、見てはいない。どんどん受信ボックスにたまっていくメールは、だが、消すことは出来ずにいた。
そしてある日、いつものように何とはなしに携帯をチェックすると、いつもは2〜3件は必ず入っている着信履歴がなく、メールもなかった。ヤツも学生とはいえ探偵だ。自分にばかり構っているはずはないだろうと、新一は思った。いつも通りに学業を終え、帰路に着いた。家に帰る為の最後の角を曲がった時、自宅の門の前に浅黒い肌をした、学生服に身を包んだ一人の男が立っているのを、新一は見つけてしまった。遠目でも、新一には、それが平次だとすぐに判った。相手もそうだったらしい、ひらひらと、手を振っている。きびすを反そうかと思ったが、さすがにそれは大人気ないのでやめた。
門の前に、到着してしまった。少し決まりが悪い。取り敢えず挨拶でもしてみるか、と、新一は思った。
「なんや、」
先に口を開いたのは、しかし、平次の方だった。
「工藤、自分、無事やったんか」
明らかに安堵と呼べる溜め息を、平次は吐いた。
「え・・・」
「ええんや、無事だったらええわ」
「服部・・・?」
平次は子供をあやすように、軽く二・三度新一の頭をたたくと、
「携帯は繋がらんし、家の電話にも出えへんし・・。自分、無茶しいやからなあ。どっかで危ないマネしてるんやないか、とか、どっかにとっ捕まって困ってるんやないか、とか、えらい心配したわ。まあ目暮警部が、今んとこ特に事件は無い、っちゅうとったから、取り敢えずちょおっと安心はしとったんやけどな。あとは・・」
新一は、視線を落とした。自分が張った意地の所為で、平次が胸を痛めたことに、自分の胸も痛んだ。
なんと云うことだ、こんなことでは自分はこの男に仕返し(?)も出来ないではないか。悔しい。
「あとは、アレやろ?」
自分は悪くない、平次が勝手にカン違いの行動をしているだけだ、と息巻いている子供っぽい自分が、まだ新一の中にいる。
「え?」
「俺がなんかしたんやな?お前を怒らせるようなこと」
「・・・・・・」
「まあ、それならええんや。謝ったらすむことやさかいにな。すまん、堪忍や」
何も心当たりがないであろう服部が、潔く頭を下げると、さすがに新一も少し居たたまれなくなった。ぶっきらぼうに平次に告げる。平次が、安心するような、ウソを。それは、多分来るであろうこの時のために、実は用意していた言い訳だった。
「携帯がさ、壊れちまってさ」
これで新一は、携帯をもう一つ買う破目になったなと思ったが、まあ、仕方があるまい。ここを丸く収めるためだ。
「はあ??」
案の定、間抜けな表情(と新一は思った)をして、平次は顔を上げた。
「トイレに落としちまったんだよ、直んねえだろうし、ちょっと買いに行けなかったし・・・」
「何で買いに行けへんかったんや?」
突っ込むか、と、心の中で舌打ちしながら新一は続けた。
「ちょっと忙しくって・・・」
「何で?」
「いろいろあるんだよ、俺にだって。ったく・・・」
少し、いや、かなり苦しいなと、新一は思ったが、案に相違して平次は気にしていないようだった。
「まあ、ええわ。お前の顔見たし・・・。ほな帰るわ」
「え?」
「今からやったら今日中に大阪着くし。ガッコ行くー言うてうち出て、そのまんまこっち来てもうたから、取り敢えず帰らなあかんし」
「・・・・・・」
「・・・なんや、そのカオ」
一体、どんな表情を自分の顔はしているのか、新一には分からなかったが、多分想像通りなのだろう。だが、どうしようもなかった。
「・・・そう言えば、そうやな。会うの、久しぶりやもんなあ」
「泊まっていけば」
ぶっきらぼうに、そう告げてみる。
「今から帰っても疲れるだけだぜ。明日始発で帰れよ」
「おかんにシメられるな、あとで」
「いいよ、俺が電話するよ。こっちの事件で俺が呼んだって」
「ええって、慣れとるわ」
新一は、門を開け中に入った。平次が、それでも当たり前のようについて来る。
玄関までの数歩、新一は思っていた。
こういう気持ちは、いったい何なのだろう。
甘ったるいような、苦しいような、左の脳が、どうにも処理に困る、この感覚。
自分を唯一こんな気持ちにさせるこの男が、たまらなくキライだった。そして多分、これからもずっと、この男のことを考えてしまうのであろう自分も、とてつもなく、キライだった。さりげなく絡ませてきた平次の骨ばった指を、思わず握り返してしまったことに、新一は少し、眉間にしわを寄せ、残った方の手でカギを開け、家に入った。
「大丈夫か?きつなかったか?」
「・・訊くなよ、ばーろお」
そういうことを、道端で訊くもんじゃない、と新一は思う。情事は、その気配すら、家の中だけに留めておくものだろう。
翌朝早暁、まだ少し罪悪感が抜けきらないでいた新一は、東京駅まで平次を送ってきた。まだ少し、もう、ほんの少し、一緒にいてもいいなと思ったのも事実だった。改札口まででいいと言った平次を横目に、一人さっさと改札を通り抜け、新幹線のホームまで早足で歩いていく。追いついてきた平次と二人でホームの端の方に移動した。こんな早朝に、サラリーマンならともかく、高校生と思わしき形(なり)の学生が二人連れで始発の新幹線ホームに立っていると、やはり少し目立つ。
「寒ないか?」
「寒い」
新一は首をすくめるようにして、マフラーに顔の下半分を埋めた。
「ちょお待っとき」
そう言うと平次は、自動販売機で缶コーヒーを購入してきた。
「ほら」
と、新一に渡す。「さんきゅう」とプルトップに指をかけ、新一はそれが一本しかないのに気が付いた。
「お前の分は?」
「こまいの、のうなったわ。ええよ、俺は乗ったら買うし」
馬鹿じゃなかろうか、この男は、と新一は思う。小銭が一人分しか無かったら、自分の分だけ買え。その方が胸が痛まない。
新一は構わず缶を開け、ぐっと、半分ほど一気に飲んだ。喉を通っていく液体が、少し、熱かった。
「ほら」
と、平次に残りを渡す。
「ええって」
「うるさい、飲めよ」
どうして、この男と話す時は、いつも、こういう口調になってしまうのだろう。本当は自分はこんなに気が荒くも、威張りん坊でもない(ハズだ)。そして、どうしてこの男は、こんな風な俺を、嬉しそうな目で見るんだろう。目をそらしてしまう。
平次は「おおきに」と受け取ると、一口、口に含んだ。
「あ〜、やっぱ、あったまるわ」
「そうだろう?」
また、威張ってしまった、と新一は思った。
「あのなあ、工藤・・・」
「ん?」
缶で、新一の頬を温めながら平次が訊いた。
「ホンマは訊かんで行こかて思っとったんやけど、なんやったんや?」
「え?」
「ホンマはさ、なんか、やっぱし怒っとったんやろ。電話に出えへんかったんわ」
「なに・・・」
「昨夜、自分寝てる時に、鳴っとったで、携帯。お前のカバンの中で。よう言わんのやったらええけど、俺、なんかしたんやったら、言ってくれへんと、またおんなしこと、するか言うかしてまうで」
「・・・・・・」
『博多行き、始発の下り新幹線ひかり○号、××線ホームに入ります。黄色い線まで下がってお待ちください』
新一は、このアナウンスに弱かった。後悔がどっと、押し寄せるからだ。
いつの逢瀬でも、一緒にいられる時間は限られている。その短い時間の合間に、自分のした、平次に対する数々の悪行を思い起こしてしまうからだ。いつでも、どうして自分はもっと素直になれないのだろうと、そう思う。
「あー、来てしもうたなあ」
新一に聞かせるというふうでもなく、平次が呟く。
「うん・・・」
少しの、お互いの、ためらいの後、気を取り直して平次が告げる。
「ほんなら、また今度ゆっくりな」
「・・・・・」
この期に及んで、新一に言葉は無い。
「あのな、」
停車し、ドアが開いた新幹線に乗り込みながら、平次は口を開いた。
「頼みがあるんや」
「・・・なんだよ?」
「思てること、全部言わんでもええ。でもな、すごく怒ったときとか、困ったときとか、言うてや。言わな分からんこともある」
「・・・・・」
「俺は、傷付かん。その度ちゃんと謝るし、助けるし」
「夢を見たんだよ、お前の夢を」
真摯な平次の言葉を聞いているうちに、思う間もなく新一の口から言葉が滑り出た。
「は?」
「夢の中でさ、お前の夢を見たわけ」
「はあ・・・」
「それをさ、お前に言ったら」
「夢ん中でか?」
「夢の中で」
「ややこしいな」
「とにかくさ、夢の中のお前が言ったんだよ。『朝髪の 思い乱れて かくばかり われが恋うれぞ 夢に見えける』って。それで腹が立ったんだよ」
こんなに思い乱れてあなたの夢を見てしまったのは、私があなたに恋焦がれているからでしょうか、というような歌だ。
ちらと、平次を見やると、果たして彼は、きょとんとした表情をしていた。
「・・・・・・なんや、それ?そないなことで」
「そうだよ!俺が悪いんだよ!だから、いちいち心配して来んな、馬鹿!!」
最後は言いがかりである。平次は、しゃがみこみながら大きな溜め息をついた。新一が、なお、威張るようにたたみかける。
「悪かった!!」
特に平次には、謝ることが大嫌いな新一である。
「たまらんなあ・・・」
言葉とは裏腹に、怒りの色を帯びてはいないその声に、新一は少し安堵した。
「俺の夢、見たんか、そうか、ふうん」
「それ以上言うな」
「言わへん、言わへん。そんなら、これ」
そう言って平次は、鞄からCD-ROMを一枚取り出すと、新一に手渡した。
「これやる。後で聞き。データやないで、曲や」
「なんだよ、これ」
「ええから、ええから。あ、」
そこで、出発のアナウンスが流れ、扉がゆっくりと閉じられた。「後で電話する」というような仕草をした平次を乗せて、新幹線はホームを出て行った。
いつものように、淡々とした表情で新一はそれを見送った。
あいつは、大阪に帰ったら、ちゃんと学校に行くんだろうか。自分はどうしようか。
なんだか、朝だというのに、力が抜けてしまった。帰ろう、帰って一眠りしよう。そう、新一は思った。後で蘭が、自分の両親の代わりに怒りにくるかもしれないが、とりあえず、それはそれとしてしまうことにし、新一は、平次と二人で来た道を辿りながら、一人で帰った。
帰り道のそこここに、平次の「跡」があるような気がする。それらをひとつひとつ、丁寧になぞりながら、家に到着した。
鞄を開けると、別れ際に平次が渡していったCD-ROMが目に入ったので、寝る前に、先に聞いてしまおうと思った。仕事を後に残しておくのは、性に合わないのである。
CDプレーヤーにかけてみる、が、なぜか鳴らない。おかしいなと思い、パソコンを立ち上げ、ドライブに入れてみる。データはあるようなのだが、どうしてか音が鳴らない。パソコンのボリュームがミュートではないことを確かめ、なんどかチャレンジしてみたが、やはり何の音も出てこない。聴けないとなると、どうしても聴かなければいけないような気がする。新一はむきになって、そこにあるはずの音楽を鳴らせようと試みた。
その時、玄関のチャイムが鳴った。
「工藤さん、宅配便です」
今、とても焦っていて、それどころではない心持ちだった、が、無視するわけにもいくまい。新一は目を覚ました。
「工藤さん、工藤さん、お留守ですか?」
玄関を、やや乱暴に叩いている音が、呼びかける声に混ざって聞こえている。
初め、新一は、自分がどこにいるのか解からなかった。上体を起こし、ゆっくりと辺りを見渡して、自分は、自分の家の、応接間のソファで寝ていたのだと理解した。
・・・・・夢?
夢だったのか?いままでのが、全部?どこからどこまでが?
(なんだよ、それ!)
理不尽な怒りが湧いてきたが、外から呼ぶ声が新一の怒りのループを解いた。
「工藤さん、いませんか?」
「います」
と、怒鳴って、新一は印鑑をつかみ、玄関へむかった。扉を開けると、不在伝票を取り出しかけていた若い配送人が、小さな荷物を脇に抱えて立っていた。
「あ、いらしたんですね。じゃ、ここにご印鑑お願いします」
言われるままに、ハンコを押し、新一は荷物を受け取り、「じゃ、どうも」と、やけにさわやかに帰っていく配達人を見送った。
伝票を確かめながら家に入る。受取人は自分だった。差出人は、服部平次。なんとなく床に叩き付けたい衝動をぐっと堪え、新一は包みをといた。
(あ、)
中身は、CD-ROMだった。
見ていた夢との妙な符号に訝しさを感じながら、それでも新一は、これでやっと聴くことが出来ると、少し嬉しくなった。
時計を見ると、既に学校は始まっている時間だった。そう言えば、蘭は今日は委員会で先に行くとか言っていたな、どうりで静かで、寝過ごしたはずだ。
「夢のお告げだから」
仕方がない、今日は自主休校としよう。そう決め、新一はCDを聴くために自分の部屋へ戻った。
パソコンは昨夜から立ち上がりっぱなしだったので、手間が省けてよかった、と新一は思った。ドライブにセットする。
と、今度はちゃんと、音楽が流れてきた。
(普通はそうだよな)
と、納得し、新一はしばらく、PCから流れ出る音楽を聴いていたが、次第に、顔が赤らんでくるのを感じた。曲は少し前の歌だ。確か、マドンナの「Crazy・・・・・」
「なんだよ、これ」
携帯をつかむと、一番馴染みの深い短縮を押した。相手は授業中かもしれないが、そんなことは構ってやるものか。何度目かのコールの後、CDの送り主が電話に出た。
「工藤か?届いたか?」
携帯から流れてくる声は、ややかすれている。
「届いた。なんだよ、アレ」
「電波悪いな。ここ、山ん中なんや、ちょお待ち」
がさがさと、枯れ草を踏み分けて歩く音がする。ほんの少しだけ音がクリアーになった。
「あ、ここならまだマシや。アレてなんや、プレゼントやないかい」
「だってお前、アレ・・」
「ええ歌ばっかりやろ?」
「まだ一番目しか聴いてないけど、あのな」
「今日何の日か分かってるか?」
はて?何の日であっただろうか。
「バレンタインデーやろ?恋人たちのアツアツの日ぃや。せやから服部平次責任編集のラブソング集を・・・」
最後までは、平次は言うことができなかった。
「アツアツとか言うな!」
「まーまーまーまー。それはともかくとしてな、今、俺、ちょっと九州の方に来とるンや」
「なんか事件か」
「ほうやねん。せやから今日、どないしてもそっちに行けんよって、おとつい、慌てて送ったんやけどな、届いてよかったわ。それ、プレゼントな」
「・・・・・」
すっかりそんな日のことなど頭になかった新一は、平次のマメさに呆れながらも、少し後ろめたくなった。ので、急いで話題を変えた。
「あのさ、ついでに訊きたいんだけど」
「なんや」
「源氏のさ、中に出てくる歌で『朝髪の』って知ってるか?」
「おう、知っとるで。『朝髪の 思い乱れて かくばかり なれが恋うれぞ 夢に見えける』ってヤツな」
そんな和歌が、すらすらと出てくる平次に驚きながら、新一は違和感を感じて言った。
「ちょっと待て、もっかい言ってくれよ」
「ええで、『朝髪の 思い乱れて かくばかり なれが恋うれぞ 夢に見えける』」
「『われが恋うれぞ』じゃねえの?」
「『なれ』や、『なれ』。汝、あなた、お前様。『あなたが私を思っているので夢にでていらっしゃった』っちゅう歌や」
新一の、力が、一気に抜けた。
「おい?おーい?工藤?それがどないしたんや?」
耳元で、平次が叫んでいる。
「聞こえてるよ。いや、なんでもない」
と相槌を打ちながら、なんでこんな、ややこしい夢を見てしまったものかと、新一は脱力しきっていた。念の為、自分の頬をつねってみたが、どうやら今は、起きているようだ。溜め息が出る。そうか、自分じゃなく、平次が想っているから、俺はヤツの夢なんぞみてしまったのか。そう思えば、少しは気分もいい。
「工藤?」
「あ、ごめんな。なんでもない、ちょっとな。あ、そうだ、事件、頑張ってな」
「早よ片つけて、そっち行くわ。それまでCD聴いて待っててや」
「いいけどさ・・・、でも、これ、」
どんな事件に遭遇しているのか分からないが、服部なら、多分、明日の夜までにはここに到着するのだろう。その時自分の機嫌がよければ、ことの顛末を話す気になるかもしれない。とりあえず今は、これを言わなければならなかった。
「でも、このCD、全部お前が歌っているのか?」
Crazy for you.
Touch me once and you'll know it's true.
I've never wanted anyone like this.
It's all brand-new.
You'll feel it in my kiss.
I'm crazy,crazy for you.
終
心の師匠、樂叉ちずみ様に奉げます。
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