『扉の向こう4』 「三蔵?大丈夫ですか?」 ようやく頭がすっきりしてきた。 なんだか、夢を見ていたような気がする....ってコレも夢なんだな。 「...るせぇ。無茶させやがって!」 「でも、ねだったのは貴方ですしvv」 「ばっ...ちがっ...!」 だからどうしてこいつはこういうことばかり言うんだっ。 「そろそろ部屋に戻りましょうね。いい加減堪能していただけたことだと思いますし」 ....なんだか、頷けねー台詞。 何を、誰が、堪能したって? 「何のことだ?」 「貴方は気にしなくてもいいんですよ。ちょっと冷えてきましたし、続きはベッドでね」 「てめっ、まだヤる気かッ」 コイツの身体は一体どうなってんだ。 このエロっぷりは、悟浄にも負けてねえんじゃないのか。 「俺を何だと思ってやがるっ!」 「僕の大事な、綺麗で可愛い最愛の恋人ですvv」 ..........。 こういうところは、確かに八戒だな。 「......恥ずかしいヤツ..」 「さあ、風邪ひいちゃいますから。あ、もしかして立てません?」 「なッ…馬鹿言えっ…あ」 ぐらりとよろめいた途端。 「危ないっ。ほら、ここに掴まって?」 差し出された手に、思わず頬が熱くなる。 「なっ、何しやがるッ」 「皆さんご期待のお姫様だっこです」 「ぁあ?誰が期待してるって?おいッ…ちょっ…んッ」 「ほら、暴れるから…出てきちゃったんですよ。僕の…」 頼むから、黙っててくれ....。 「じゃ、先にお風呂入りますか?綺麗に洗いますよ?」 先に、というのが何なのか、気にはなったものの、身体中がべたべたしてる気がするのは確かで。 とりあえず、熱いシャワーでも浴びれば、気分も変わるかもしれない。 「ああ。そうだな」 「じゃ、こちらにどうぞv」 ....コイツは何で嬉しそうなんだ? 「俺も一緒に入りてーなァ」 「お前、天蓬と入りたいのか?」 「なワケねーだろがっ! 俺が一緒に入りてーのは三ちゃんなのっ。たりめーだろッ」 「一緒に入るのは無理かもしれませんけれど、見せて頂くことは出来そうですよ」 「...紫鴛?」 「ほら、そこが出窓になってますから。そっちに回れば、中がよく見えると思います」 「....なァ、なんつーかさァ。これってすごい御都合主義っつーかさァ」 「それだけ貴方が単純なんでしょうね」 「....ぁあッ? なによ、それっ。なんでそこで俺がッ」 「貴方の夢なんでしょう?」 「........」 「ほら、お誂え向きに窓も磨硝子じゃありませんし」 「曇ってもねーじゃん。さすが御都合主義」 「るせぇ。文句あんなら、てめーら見んじゃねーよっ」 「ほら、もう始まってますよ。くだらない話はやめて下さいね」 「紫鴛サン、アンタちょっと八戒かも....」 「ほら、ここで壁に向かって立って下さいね。足、開いて?」 そんなこと突然言われて、はいそうですかって足なんざ開けるわけねーだろがっ。 「んでそんなことっ」 「綺麗にするんでしょう?ね、そう、もうちょっと」 背後に回った八戒に、足を掴まれる。 そのまま、左右に足を開かされた途端、今度は熱いシャワーを直接当てられる。 「あっ…」 「お湯、熱過ぎないですか?」 「ああ。…ッあ…てめ、何を」 何の前触れも言葉もなく、突然指を入れられて。 「だって指でかきださないと…」 「やっ…あ」 「2回出しちゃいましたからね。」 「てめっ...ムカツクんだッ...んっ....ぁあ...」 「あれ?感じちゃいました?」 「まさかッ」 「じゃ、大丈夫ですね」 この野郎、わざとヤってやがる。 八戒の長い指が、ゆっくりと蠢いて。 「ひっ....あッ」 直接の刺激に耐えられるわけもなく、持ち上がってくる前には一切触れずに。 「てめ....ぇ、ちゃんと....」 「ちゃんと....なに?」 「......」 「せっかく綺麗にしたのに、イイんですか?」 言葉とは裏腹に、指だけは刺激を続けてくる。 「もっ....はやくっ」 我慢できずに漏らした言葉に、憎らしい程冷静な声が返されて。 「綺麗にしたら...また汚したくなりますしね...」 「イっ...から.....」 もうどうでもいいから。 はやくしてくれ。 |
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