24日。
友達 I
と会う。めちゃめちゃ久しぶり。
I
ってのは去年の日記にも出てきた事のある「自己中を絵に描いた様な女」。
彼女と話してて「やれやれ・・」と思った事も、「あー、電話でるんじゃなかった・・」って思った事も
「今日会うんじゃなかった・・」って思った事も、何度もある。
でも、心底嫌いになれない、憎めない子。
迷惑はいっぱいかけられても、彼女に傷つけられた事は一度もない。だから、嫌いになれない。
待ち合わせ時刻を2度も延長して、結局あったのは21:30。・・18時に会う予定だったのにねぇ・・(苦笑)
遠くからあんの姿を見つけて大きな声とリアクション。・・かわらねぇなぁ・・(^-^;
ジョナサンに直行〜♪店内でも高校生の時のまんま。声でけーでけー(苦笑)
I 「っていうっか〜、みんな見てて超ウゼーんだけどぉぉ ホットケーキ食べるべぇ〜♪メープルシロップおかわりで〜〜」
あ 「・・・(^-^;」
会うのはめちゃめちゃ久しぶりだった。最近ずっと凹んでたから
I にはすごく会いたかった。
あんと彼女って性格正反対。だから、自分の考えで行き詰まった時、『
I なら、どうするだろう・・・』って思う。
久しぶりに会って、最初の数十分はそのテンションの高さになかなかついていけなかった。
『真面目な話しはムリか・・?』なーんて思ってたんだけど・・・
I
は3月から新宿のラブホで正社員として働いてる。その話しを色々聞いた。
その仕事を選んだ理由は、「フロント募集」の紙を見て。だそうだ。
I 「昔からさぁー、ホテルのフロントとかやってみたかったんだよねぇ〜、だってさぁ、かっこいくねぇー?」
で、面接を受けたら募集してるの正社員のみ。って事で「丁度いいじゃぁ〜ん♪」ってノリで始めたらしい。
始め、「ラブホに就職した」と聞いた時は「I
らしいな」というかなんていうか・・まぁビックリはしたんだけどね(笑)
話し聞いてびっくりしたよ、ここ3週間一日も休み無しで毎朝6時起床。朝から晩まで、時には深夜まで。聞くだけで、こっちがダウンしそうな程働いてる。
「入社してからさぁー、月4日しか休めないのに、その休みすらないんだけどー、どゆこと?って感じぃぃ〜」っと笑いながら話す。
全身をヴィトンで固めてる I
に「月どれくらい稼いでんの?」って聞くと
「19万くらい〜、でも色々ひかれて14〜15万ってとこ。でもそっから半分は家にいれてるからさぁ〜」
あ 「え、半分?」
I 「ん〜。」
そっから I
は自分の事をポツポツと話し始めた。
「言ってなかったっけー?うちのお父さん去年の12月死んだんだぁ〜。末期ガンでさぁ〜、もう、なんか
I 不幸続きで〜
去年の6月おばあちゃん死んで、12月にお父さん死んで、今年の3月友達が自殺したんだぁ。」
え・・
そこから、 I
が小さいときからずっと母親に虐待されてた事、7才の時本気で自殺を考えた事、高2の時、父親が薬とお酒を一緒に服用し、錯乱してバットで顔から体から思いきり殴られた事、髪の毛を捕まれて、ベランダから落とそうとされた事、でも父親は翌日にはさっぱりおぼえていなかった事等々・・・
聞きながら ただただうなづく事しかできなくて、・・ショックだった。
小学校1年の時からの付き合いで、今の今まで知らなかった。その事もショックだったし、自分がつまんない事で悩んでるんだと、なんだか全てがショックだった。
I
は「自分は親に甘えきっている」って言う。・・・「親の側にいるとさぁ〜、楽チンで一人暮らしなんてできないねぇ〜♪」
なんて言ってるけど、
掃除・洗濯・食事etc・・家の事は昔から全て彼女がやってる。父親が死んでから、I
のお母さんは更年期障害が益々ひどくなって、今は鬱病状態らしい。
「こんな事マミーには言えないけどさぁ〜、心配でね〜、一人暮らしなんかできねーよ〜〜〜 あ〜彼氏と同棲したいんだけどさぁ〜、もう家に住まわせちゃおっかな〜・笑」
今の I の彼氏は珍しく年下だ。
・・・だからかなぁ・・・久しぶりに会った I
はやけに姉さんだったよ。
まぁ、相変わらずファミレスでも道路でもでっかい声で話すし、そーゆー所 変わらないんだけどさ(笑)
I
「ねーねー、ラブホにくるくるドライヤーあったら良くなーい?I
、絶対有ったらいいと思うんだよね〜〜」
あ
「あ〜〜〜それ欲しいねぇ〜。でもさぁ急なお泊まりで一番困るのがコンタクトなんだよねぇ、普段ケース持ち歩かないから外せないじゃん、すんごくつらくて外した所で、どこに保管していいか分かんないし、ハードだったらコップがあれば水ん中いれておけるけどさぁ、帰り困るじゃん?」
I
「あ〜、コンタクトねぇ・・・ちょっと企画書作ってみる。今ね、うちのラブホ全部で70部屋あるんだけどさぁ、一部屋づつ調査してんの、部屋の事、細かい事から全部把握しておかないとさ、お客さんの要望に応えてあげられないじゃん」
I
は今「会社を変えるんだ」と意気込んでいる。
仕事にやりがいとプライドを持ってるって言う。
それは I と話しててよく分かる。
最初、「そんなやりがい見つけられる仕事に就けるなんて、本当に運がいいんだなぁ・・」なんて思った。
でもそれは、I
自身が努力しての事なんだって、よく分かった。
「与えられた環境にベストを尽くす」そう言ってたから。「最初からやりがいのある仕事に就けたんじゃないよ、何か見つけたいと思うからやってるの」。そう言われて何も言葉は返せなかった。
I
って一生懸命だ。何事も一生懸命。
夜中も3時を過ぎて、話しも一段落ついてきた所で I
が「そろそろ行こっか♪」っていうから「今日も仕事でしょー、何時起き?」
って聞いたら6時起きだって言う。・・・「・・・朝の?」「うん♪」・・・・・( ̄□ ̄;)!!
「ごめんね!!!相談とかのってもらって、こんな時間になっちゃって・・あと2時間ちょっとくらいしか寝れないじゃん・・ごめん・・」
そう謝ったら「なーに、気にすんな〜♪」って一言言って、にっこり笑った。
自分の悩んでる事や悩んでる環境が、心底くだらないと思った瞬間だった。
週休2日、一日5時間のバイトを「ダルい」と言ってる自分が恥ずかしかった。
自分だけが辛いと思って過ごした日々がバカバカしく思えた。お前は悲劇のヒロインかっ、・・そんな感じだ。 |