らむぅ〜る幼稚園

「猫。」

そういうとナオはぱたぱたと土手の方へ駆けていった。
いつもの通り5人がよく遊びに行く公園へ行く途中の出来事だった。

「あぶないよ」

紺の言うことも聞かずに、猫、と言った方向に走って行く。
ただその猫とやらはここからでは見えなかったりするのだが。

「追いかけよう」

イスケの発言に、全員が短い首を縦に振った。


◇◆◇


「やっぱあいつアホや」

ユーヤの言葉に皆してうなずく。5分ほど走った後なので、皆息を切らしている。

「アホより…変。」

それもそうだ。
あじさいの花の下に隠れた段ボールを、50mくらい先で
ナオが1人で懸命に引っぱり出しているのだ。
皆でぞろぞろとナオの方へ駆け寄る。

「猫やった?」

ユーヤが興味津々に覗いてくる。

「うん。」

箱の中には牛乳の入った皿と、紙が入っていた。
紺がそれを拾って読む。

「…て、あげて……さい。」

漢字が読めないので、平仮名部分だけ読む。

「分かった!」

イスケが辺り構わず大きな声で自慢げに言う。

「その猫、手ぇ挙げるとサイになるんだ」
「本当?」

ナオが心配そうに聞く。猫はナオに抱えられ、いたって呑気というか、
幸せそうに頭をナオの手に擦り付けている。

「大丈夫だよ、手挙げる猫なんていないだろ」
「あ、そうか」

シンの言葉に納得したようで、顔から不安の色は消えていた。

「…この猫、どうする?」

紺の発言に、皆で黙り込む。

「…家に連れて帰る」

沈黙を破り、ナオが言う。

「でも、ナオはもう猫連れて帰っちゃいけないんだろ」
「でも連れて帰る」

マイペース…というより、融通の利かない駄々っ子である。
立ち上がると、手慣れた様子で猫を抱え歩き出す。

「置いてった方がええんとちゃう?」

ユーヤがたずねる。
が…

「…。」

無視された。

「…。なぁ…ナオ。」
「……。」

一応立ち止まり、シンの方に体を向ける。

「…うちで飼うから。」
「…?…」
「俺の家でその猫飼って育てるから、ナオは持って帰らなくていいよ」
「いいの?…でも…。」
「でも?」
「…が最初に見つけたからこの猫…の…」

シンは一生懸命考えた結果、こう言った。

「俺にくれる?」
「…うん…。」

少し渋ったが、猫をシンの腕に手渡した。

「名前何にする?」
「めんどくさいから“なお”でええやん。」

その言葉の通り、猫の名前は“なお”となり、
可愛がって育てられましたとさ。



end

―――――――――――――――――――――――――

ザンゲのスペース

…ごめんなさい∞。別に…その…。うわ…。ごめんなさい〜。
私は…ただ急に魔が差して、資料漁りを含め2時間ほどでかき上げました。
…。直さんを取ってくいたい気分ですね。(笑)
しかも勝手に全員園児だし。…何事?…魔が差したので、あんま記憶が。(笑)
ゆうやしゃんの扱いが酷いですね…。

by りけ


可愛いッス!やっぱ子ども妄想はしますよね、一度は。(笑)
生意気なガキんちょ遊哉が可愛いわvv
絵にしたい感じ…できたら頑張ります!

by のち

 

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