Chained-Up
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つなぎとめておく何かが欲しくて、考えた末に、手をつないだ。

狭いベッドの中、手をつないで、体をくっつけて。

そうして寄り添うと、真は眼を開けて微笑む。

「どうかした?」

「…何でもない」

「寂しいの?」

優しいからかい交じりの言葉。

まがりなりにも年下の真が、年上の直に言う言葉じゃない

――そんな気がして、直も笑ってしまった。

「直さん、時々甘えたがりだからね。可愛い」

そう言いながら、つないだ片手はそのまま、真は細い指で直の髪を梳く。

こんな一時があるだけで、自分はとても幸せだと思う。

けれど時は流れる。この静かな夜もいずれ朝を迎え、

時は流れていってしまう。

そうしていつかは、この手も引き離されてゆくのだろうという予感が

胸をかすめ、涙があふれた。

「直さん?」

「…………」

心配そうに声をかけてくれる真だけれど、

こんな顔は見せたくないという妙な意地で、直はその胸に顔をうずめる。

大切なひと。

離したくないし、離れるつもりもない。

でも、形あるものは全て変わって行ってしまう。

人間がひとりで生まれて、ひとりで帰ってゆく運命なら、せめて今だけは。

――そして、できるだけ長く。

できるだけ長く、

「一緒にいようね…」




END



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久々のシンナオ♪いかがでした?
今回アップしたSSの題名は私に任せられたんですけど、
これ題名「Chained-Up」はLa'Muleのファンクラブの名前からです。
「鎖で繋がれる」っていう意味なんだって。
ずっと繋がれててくれ、シンナオよ(何)。
 
コメント:のち 2000615
作:雪緒

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