好き好き大好き
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こんなにも誰かを好きになったのは、これが初めて。
初めて出逢ったあの時、言葉を失うほどの衝撃を受けた。

いつも変わらない優しい笑顔。
みんなを引っ張っていく明るい性格。
そんな彼の周りだけ、空気が違って見える。違って感じられる。
そう、彼の傍にいると暖かい。

――傍にいて欲しい。
僕の傍だけに、いつでも、いつまでも。
他の誰かを見ないで。
他の誰かと喋らないで。
そう思うのは僕だけなの?
もしダイくんが望むなら、僕はそうできるのに。


×××



「…キスして」
楽屋からメンバーが出払うのを見計らって、彼の袖を引く。
「んー? 何や、今日は素直やなぁ」
「…うるさいなぁ」
ギターをつま弾く手を休めて、僕を振り返ってくれるダイくん。
不思議そうに、でも笑顔のまま、僕の顎に手を添えて優しいキスをくれる。
口唇に触れるだけの、…優しいキス。

「…どうかしたか?」
「別に」
僕の不満な表情に気づいたのか、ダイくんが覗き込んでくる。
そっぽを向くと、彼は困ったように笑って、僕の肩を抱き寄せた。
「すぐに機嫌悪くなるねんな、うちのお姫様は」
そんなことを言いながら、子供をあやすように僕を揺らす。
触れたところから、体温が伝わってきた。
悲しいくらいに優しい温かさ。
…確かに、こうされるのは好き。
ダイくんに優しくしてもらうのと、甘やかしてもらうのと。
でも、それだけじゃダメなんだ。
(…ダイくん、優しすぎるんやもん…)
それが――それだけが僕の不満。

いつだったか、トシヤくんにそう言ったら、『それは贅沢な悩みだよぉ』なんて笑われてしまったけど。
…もっとちゃんとキスして欲しいのに。
もっとちゃんと抱き締めて欲しいのに。
こんなに好きなのに、ちゃんと“恋人”として扱って欲しいのに、ダイくんはいつも僕を子供扱いする。
くれるのは優しいキスと抱擁。
くれる言葉は“好き”と“大好き”だけ。
それだけじゃ、全然足らない。

「愛してる、って言ってよ」


×××



汗ばんだ体が離れていく。
額に張りついた前髪をかき上げて、やっぱり優しいキスをくれて。
「…ダメ…っ」
「シンヤ?」
「やめないで…」
腕を掴んで引き止める。
分かってる。体を離したからって、ダイくんの心が僕から離れていくわけじゃない。
でも離れたくない。
もっとこうして触れていたい。
もっとつながっていたい。
もう、他人がどう思うかなんてどうでもいい。
もしもこの関係を引き裂こうとする奴がいたら、そんな奴は切り捨てていくだけ。
たとえそれがメンバーでも。


×××



「ねぇ」
言葉はそれだけ。
視線と仕草でねだるだけで、彼はいつも、優しく抱きしめて、優しくキスしてくれる。
「…そんなんじゃ、全然足らへんもん」
そして、僕のそんな言葉を笑って受け入れてくれる。
「ワガママお姫様やなぁ」
「お姫様って言うなや!」
「ハイハイ」
呆れたような、面白がるような口調。
でも、結局は僕のワガママに答えてくれる。
痛いくらいに抱きしめて、深い口付け。
それでも伝わってくる温もりは変わらない――そんなダイくんが好きなんだ。
胸に顔を埋めて呟く言葉は、きっと聞こえないけれど。
「…大好き」



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常識をはるかに超えてつのる想い
突然変異的に勃発したバラ色の恋
もはや暴力的とも言える程の純愛
既に昭和史に刻む勢いのジュ・テーム

Kiss me 殴るよに唇に血が滲む程
Hold me あばらが音を立てて折れる程
好き好き大好き 好き好き大好き
好き好き大好き 好き好き大好き
愛してるって言わなきゃ殺す

日常を打破して具体化するエロス
本能で重ねる情事 無限地獄
アンチニヒリズムの直感認識は
潜在的幼児性暴力癖の誘発

Kiss me 殴るよに唇に血が滲む程
Hold me あばらが音を立てて折れる程
好き好き大好き 好き好き大好き・・・・・

(words by 戸川純)

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戸川純の曲です〜。凄まじい歌詞でしょ(にっこり)?
わがまま姫Shinya〜かわいいッス。ここでは初のDie×Shinyaかな。
あばらが音をたてて折れるほど・・・って(怖い)。



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