月を見ていた 夜を見ていた それはほんの 神様の気まぐれ 空に羽が見えた 黒い羽 だんだんと近づいて 色が消えて 透けていき 俺の体に ふわり と 落ちた とくん とくん とくん とくん 「あ・・・・・・?」 俺が初めて発した言葉だった。 俺の心臓が動いてる 体はまだ 硬いものでできているけれど 「俺・・・・・・」 とくん とくん・・・・・・ 心臓が止まった びくん、と体をのけぞらして俺は震えた 痛い 俺の胸から 何かが生えてきた 服を突き破り、大きく広がる どくん どくん どくん 心臓が大きくなり始める それは 羽 空の色をした 羽 「う・・・・・・ぁ・・・・・・」 体を突き破り、腕や足にも 羽は生え 疼き出す 早く翔べ と 赤いものが流れるからだ あぁ 俺はやっと彼と同じ体に 「庄ちゃん!?」 「・・・・・・?」 朝日が昇る もう翔ばなきゃ さよなら 愛しいヒト 「・・・・・・アナタ」 「・・・・・・」 「ダレ?」 こんな言葉で 別れてゴメンナサイ あなたが俺にしたこと それが俺をヒトにしてくれたんだ たとえ 異型でも アナタが愛してくれたから だから こんな別れ方だけど アナタが好き 離れたくないけど 俺は翔ばなきゃ さよなら 愛しいヒト −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ちょっとわけわからん風味ですいません。 |
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