「初夜」

「おい・・・離れろ」

 一つ屋根の下(と言っても、船室だが)、大の男二人は一個のベッド(それもシングル)の上で、ピッタリとくっついている。

「やだね、寒いんだって・・・こうしてると、温いだろ?」
 サンジの背にピタリとひっつき、サンジを抱き締めながらこそこそと怪しく耳元で囁くゾロ。
「・・・苦しいっ!このクソったれ。・・・・大体なんでお前がここにいる?自室へ戻れ。」
 後ろから、羽交い締めよろしく状態で苦しみつつ、身体に絡みつく腕を解こうと藻掻きながら、恒例の悪態。
「なんだよサンジぃー・・・つめてぇなぁ・・・俺達二人の、初夜だぜ?今日は」
「・・・俺の名を、小さい「い」を付けて伸ばすな。まだジジィじゃねぇ。・・・つか、何が初夜だ?馬鹿か?」
 言って、サンジは隣でへばりついてくるゾロに蹴りをいれ、ベッドから転げ落とす。
 
 久振りの、ゆっくりとした1日だった。
 船の中、波に揺られつつ・・・他の者はもう夢の中、という時刻。
 以前、お互いの気持ちを確かめ合ってから・・・早数ヶ月。
 何だかんだ言って、サンジとゾロは最後まで繋がったことはない。

 そして今宵・・・ゾロにとっては、最大のチャンスが訪れた。
 そう・・・久しく訪れた平和な日・・・夜這いに成功したのだ。
 
 予想はしていたサンジからの盛大な抵抗・・・だが、今のゾロにはそんなものは屁の河童。
 『今日という今日は・・・繋がってやる・・・。』心の中渦巻くゾロの声。

「いてーじゃねぇか!・・・まぁ、そう強気でいられるのも今の内だぜ?」
 ベッドから落とされつつも、むくりと起きあがり不敵な笑みをサンジへ向けるゾロ。
 その不敵な笑みに、ぞわっと悪寒の走るサンジは防御態勢に入ろうとした。
が・・・幸か不幸か、一瞬遅く・・・気が付けば、ゾロに組み敷かれていた。

「うわっ!!・・・っおい、重いぞ、クソゾロ!」
「クソゾロとは・・・ひでぇ言いようだなぁ・・・まぁいいや・・・」

 ゾロの身体の下で、ゾロを睨み上げもがくサンジ。
 そんな彼を、ゾロはせせら笑うかのように見下ろす。

「・・・サンジ、そろそろ良いだろ?させろよ」
 ポツリともらしたゾロの言葉。
「・・・最後まで、してぇってことかよ?・・・何で、この俺が・・・やられる方なんだよ・・・気にくわねぇ・・・」
 ゾロに見下ろされながら、視線を逸らしぶつくさ文句垂れ・・・そうしている内にも、ゾロの手は動きだし、サンジの服の中へと。
「お、おいっ・・・よせよっ・・・」
「ヤだね。・・・・こんな絶好のチャンス、ねぇからな・・・それに、お前口で嫌だとか言っておきながら、抵抗しねぇじゃん・・・抱かれたくなってきたろ?」
 言いながらも、手際よくサンジの服を脱がしていき。言葉言い終えると、にやっとサンジを見下ろし、そっと口付ける。




「んっ・・・ゾロ・・・、もう、よせ・・・っ・・・」
 お互いに着ている物を脱ぎ捨て、素肌で触れ合う心地よさに、サンジはすぐに溺れていった。
 それを見抜いたゾロは、触れたいところへ手や唇で触れ、サンジを翻弄する。

「・・・っ・・・」
 首筋へのチクリとした刺激。
 そのまま、濡れた舌が下方へと移動し、その痕を空気が冷たく刺激する。
 ゾロの唇は、サンジの胸の突起を目指し、そっとそれを口に含む。
 僅かに上がるサンジの奇声。そんな声をも楽しむかのように、ゾロは行為を続け、舌先で突起を転がして遊び・・・やがて、内腿などを撫でていた手は、既に固くなりつつある、サンジ自身をそっと撫でる。

「んっ・・・ぅ、・・・よせって・・・このっ・・・」 
 あちらこちらへ受ける刺激に、ピクリと身体跳ねさせ反応するサンジ。悔しそうにゾロを睨め付けるが、普段見せる殺気もどこへやら・・・力が入らない。
「今更やめたトコで、苦しいのはお前だろう?・・・気持ちよくさせてやる・・・」
 自分の好きな人間・・・やたら可愛らしい、今夜のサンジを・・・ゾロはいたわり、優しく刺激を送る。



「・・・っ!・・・あっ・・・・」
 舌で丹念にほぐしたサンジの蕾へは、ゾロの人差し指が潜り込んでいる。
 中を抉るように掻き回し、サンジの弱いところを探りながらの刺激。
 ふと、クッと仰け反り甘ったるく掠れ声をあげるサンジ。
「ここか?」
 にやっと笑み、サンジの反応を楽しむように更に指を器用に動かしながら、サンジを見つめる。
「・・・ふっ・・・、んっ・・・ぞ、ろっ・・・」
 感じるところを立て続けに指先で抉られ、時折焦らすようにされ、びくびくと身体跳ねさせながら、サンジは下方へと手を伸ばしゾロの頭に触れ、髪を鷲掴む。
「は、やくっ・・・、くるなら・・・、こいっ・・・っ・・・」
 掴んだ髪を軽く引っ張りながら、荒く息吐き出してゾロへ言う。
 どこか不本意そうにしながらも、それら全ては快感の渦へと飲み込まれ・・・さらなる快感を求めてしまう身体。

「オーケー。」
 そう言われるのを待っていたかのように、ゾロは自分の張り裂けんばかりに固く屹立したモノを、サンジの蕾へと押し当てる。
「・・・力、抜いてろよ・・・」
 そう言いながら指を引き抜き、それとは比べモノにならないほどのゾロ自身をゆっくりと埋め込んでゆく。

「・・・ッ・・・、アァッ・・・、いっ・・・〜〜っ・・・」
 先端部分を受け入れるその痛みに、サンジは無意識に力を入れてしまう。
「ダメだって・・・息、吐いて?・・・サンジ・・・好きだ・・・」
 そう言ったゾロはそっとサンジにキスをし、サンジ自身を扱きたて、力の入ってしまっている緊張感を解かせ・・・一瞬の隙をつき一気に奥まで入り込む。
「んぅッ・・・」
 奥まで入ってこられた衝撃と、その痛みによるサンジの叫び声は、合わせられているゾロの唇へと奪われる。
 ずくりずくりと鈍い痛みを感じつつも・・・どこかではまだ快感が燻っている。
 その快感が消える前に、再び煽るようにゾロはサンジの口腔を味わいながらもサンジ自身を扱き上げ、ゆっくりと腰を動かし始める。

「・・・んっ・・・、っ・・・んぅっ・・・」
 唇塞がれているために、鼻でしか呼吸できないという苦しみ・・・いつしか痛みよりも勝っている。
「ん〜〜〜っ!!!」
 バシバシと両手でゾロの背を叩き、抗議する。
 それに気付きようやく唇を離すゾロ。
「わりぃ・・・大丈夫か?」微苦笑浮かべながら、はーはーと荒く呼吸してるサンジ見下ろす。
「・・・気遣ってくれるのは、嬉しいが・・・もう少しで、死ぬトコだった・・・」
「・・・つか・・・今から、逝かせてやるぜ?」
 喉奥で笑いながら言うゾロは、すかさず腰を動かし再奥突き上げる。
「うぁっ・・・ッ、・・・ゾロっ・・・てめぇ・・・くっ・・・、んっ・・」

 静かな夜・・・聞こえるのは波の音。
 そして・・・二人の交わる卑猥な音・・・。
 そんな卑猥な音さえも、サンジを翻弄し・・・更に羞恥をかき立て、受ける刺激にはより敏感になってしまう。
 
「アッ・・・ぞろっ・・・、もうっ、イかせろっ・・・」
 何度も最奥を突かれ、良いところを擦り上げられ・・・サンジは絶頂間近であることを伝える。
 ゾロは無言でそれに対し、さらなる突き上げを繰り返す。
「っあ・・・、ゾロっ・・・っ〜〜!!」
「・・・くっ・・・!」

 ほぼ同時に達した二人。
 余韻を楽しみながら、荒い呼吸を整えるようにベッドへと沈む。

 まだ、繋がったままの二人だったが・・・いつしか眠りについていた。



=to be continued=


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  えぇと・・・いかがでしたでしょう・・・。
  何か・・・えっちぃ文章は、結構書けてたほうなのですが・・・
  どうも・・・最近めっきり書いていなかったせいか・・・エラク時間が掛かりました。(汗)

  と、まぁ・・・サンジさん・・・喘がせちゃった。(きゃっ☆)
  もっとこう・・・卑猥にしちゃっても良かったかなぁ・・・とか・・・思ってみたり見なかったり。
  まぁ・・・また、続くと言うことで・・・。
  このまま、2ラウンド予定だったのですがねぇ・・・寝ちゃいましたね。
  起こしてみようかしら・・・繋がったままだし・・・(むふふ)
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