●Kalaidoscope vs メイドさんベスト |
アニメ版シスタープリンセス声優による恐怖のユニット「Kalaidscope」と、エロゲーのテーマソング集「メイドさんベスト」を友人からお借りしたので、それの無謀ともいえる全曲レビューです。 我ながら苦行だなぁ。 Kalaidoscope Kalaidoscopeは明らかにモーニング娘路線を狙っており、楽曲もそれっぽいものが多いのですが、いかんせん本職は声優。圧倒的に歌が下手なため、なんともいえぬ絶妙な偽モノっぽさがアルバム全体に漂っており、とても良いかんじに仕上がっています。狙っているなら大成功です。 とはいえ、普通に音楽として楽しむ気であればあまりオススメはしません。そんなに酷すぎることもないですが、別に積極的に聴くほどクオリティの高いものでもないです。シスプリが好きで好きでしょうがない人、ネタとして押さえておきたい人、何をいってるヘタなのがいいんだ!という方こそ聞くべきアルバムだと思います。 1、Kalaidoscope 全曲をまぜまぜにしたイントロダクション的なオープニングナンバー。 性質上、派手にイコライジングやエフェクターがかかっているので、あまりヘタさとかは気になりません。 個人的にこういうのは好きです。 2、per favore boy 楽曲はよくあるかんじで無難にまとまっています。 で、あとは普通に歌がヘタ。 微妙なレベルで完成してるので、あんまり突っ込みどころがないです。 3、恋する季節の中で リンドバーグにありそうな曲。 これもあんまりいうことがないです。 4、笑顔がNo.1!やっぱりネ このアルバムの趣旨的に、リスナーを脱力させたら勝ちだと思うんですけど、このタイトルには十分それだけの力はあります。 しかし曲の中身はこれまたあまり特筆すべきことがなく、サビの詞も意外に控えめ。残念。 5、乙女心は万華鏡―Kalaidoscope― このアルバムのおそらくタイトルトラック的ナンバー。 比較的、歌の下手さが気になりませんので、比較的普通に聴けます。 が、やっぱりそんな特筆すべきことがないです。 6.MIX JUICE 他の曲よりも、歌うというより「声優として話す」感じの曲なため、全然普通に聴けます。(特にAメロ、Bメロ) 個人的には、これが声優に歌わせる場合の正しい使い方だと思うんですが。 シスプリという母体を活かせた(企画的に)良いナンバーです。 四葉がいないのに、サビで「チェキラチェキラ〜」と歌ってるのが謎でしょうがないですが、まあいいです。 7、私のダーリン このアルバムを貸してくれた友人から「これが一番キツイ!!」といわれたナンバー。 僕がキツイということは、このアルバム的には成功しているということです。 まさに偽モーニング娘といった感じで、こちらとしても「やってくれるわ!!」と嬉しくなってきます。 詞も良い感じで全身脱力させてくれます。一日中何もしたくないとき良いと思われます。 8、Face to Face 出だしのコーラスが他の曲よりも断然美しく決まっていて、どうしたんだろうと不安になります。 が、やっぱりだんだん粗が出てきますね(^^; もしかしたら、やろうと思えば出来るのかもしれません。 コーラスとかは時間の関係で適当なところで切り上げてるのかな? 9、Silent moon 千影と咲耶によるスローテンポのナンバー。 スローだし、普通に歌う曲だし、難しいと思うんですけど、そんな悪くないです。 どうも一人で歌うなら、さすがは声優、声を魅せる術を知っているようです。 が、どうも複数で歌うと粗が出ますね。 普通は複数で歌ってる方が誤魔化せるんですが。 10、まひるのアヒル タイトルがすごいです。 曲は悪くないです。 最初聴いた時はいろいろ言いたいことがあったんですが、なんかどうでも良くなってきました。 11、KISEKI no HITO ・・・鞠絵が邪魔(涙) シスプリでは鞠絵がいちばん好きなんですが、残念ながら亞里亞だけでいいですわ。 特に一番のサビが残念。も少し鞠絵を押さえるべき。2番のサビはバランスいいです(こっちは逆ですが) とはいえ、このアルバムで最もまともに聴ける曲なのは確か。 しかし、アニメの亞里亞はあまりにアレなので、シスプリっぽさは皆無ですが。別人です、亞里亞。 12、Tangerine sunset 可憐&咲耶の、最もヒロイン的な二人が歌うナンバー。 基本的に声があまり重なってない方が聴くに耐えうるので、これも比較的悪くないです。 しかし、KISEKI no HITOの次に来てるのがマズく、あれに比べるとずいぶん落ちます。 13、TENDER GREEN 個人的にこういう曲は好きです。 歌はもうどうでもイイです。女子高の校歌斉唱とでも思えば何でもないです。 総評 う〜ん、ハッキリいって普通には聴けませんね!(笑) 何か吹っ切れないとムリです。 まあ、とはいえ楽曲などは無難にまとめてあるので愛があれば十分乗り切れる程度です。がんばってください。 ただ、正直なところコレはやっつけ仕事な気がします。 そこそこまとまった楽曲を作って、そこそこのクオリティで歌わせておけば、シスプリの七光りでそこそこ売れるだろう、という打算が感じられ、あまり好きになれません。偽モー娘。という狙いは悪くないんですが、もうちょっと完成度にこだわって欲しかったですね。残念。 メイドさんベスト 名盤です。これは素晴らしい。 カレイドスコープと比べると、楽曲のクオリティ、南ピル子さんのはっちゃけぶり、そして何より一曲一曲の方向性がとても明確に示されており、遥かに素晴らしいです。 ネタとしても一流です。来客にカレイドスコープを聴かせても、ネタになるのは極一部の限られた人間のみ!「これはシスプリの声優ユニットで云々〜、シスプリというのは妹12人の狂ったアニメで云々〜」と事細かな説明を要します。 一方、メイドさんベストならば、言葉は要りません。聴かせれば終わりです。聞き終わった後、向こうから「これは何なんだ!?」と尋ねてくるでしょう。とにかくオススメです(ただし18禁) 1、メイドさんパラパラ オープニングナンバーに相応しい、スピード感のあるユーロビートナンバー。 Bメロが特に素晴らしく、絶妙なパンの振り方、狂った歌詞、熱演するヨゴれ声優(歌手?)、完璧です。 ていうか、南ピル子さん(この歌の歌手)、マジ上手いですわ。 この曲を企画し、構成した人ともども尊敬に値します。 これはイキナリ名曲です! 2、メイドさんRock'n Roll 古典的なロックンロールナンバー。 「フェラチオ〜?オッケエェイ!!」の狂いっぷりが最高です! ギターソロの合間に聞こえる「イエエェー」も痙攣しそうな脱力ぶりです。 3、メイドさんBlues 今度はブルースナンバー。 前2曲と比べ、スローテンポで歌詞が聞き取りやすいので、ボリュームは小さめに(笑) 4、せいしをかけろ 素晴らしすぎるタイトルセンス!! メイドさんパラパラなどと比べると、それほどの名曲とは思いませんが、タイトルの時点で勝ちです。 これは南ピル子さんではなく誰か男性ボーカルなんですが、よくこんな人材が二人もいたもんです。 Aメロの歌詞が相当狂ってます。ズバババーン!! 5、絶滅のバラード 詞がアホです。「純潔を守るため〜後ろに入れるよ〜」(爆笑) これを真面目に歌えるのがすごい。 サビはもうちょっとヒネって欲しかったかな。 6、聖コスプレ学園校歌 ボーカルはカレイドスコープを遥かに凌ぐド級の酷さですが、これは明らかに狙ってますね(^^; それよりも曲が素晴らしい。カラオケに入ってたら普通に熱唱できます(絶対に入りませんが)。 詞はまともですねー。この元になったゲームを知らないのでなんともいえませんが。 ボーカルがまともなら、普通の曲として十分成り立ちます。 7、天使になりたい ボーカルが聖コスプレ学園のままで、ちょっと楽曲のクオリティが落ちるかな、というところ。 それでもカレイドスコープの曲より全然面白い展開をします。 8、メイドさんパヤパヤ ここでボーカルが南ピル子さんに戻ります。 この曲は詞が普通なので、作られた意図が良く分かりません。 9、メイドさんブギー きたーーーっ!!!! このアルバムでいちばん頭のオカシイ曲です。 南ピル子さんが最高にハジケてます。 サビの「イク、イク、イク、イク、、、イっちゃうーーーッ!!」と ラストの「ブギーーーー!!!!」 が激しすぎます(^^; これは死ぬまでに一度聴いて欲しいですね。名曲です。 10、メイドさんレゲエ サビの「セックスって素晴らしい〜♪」 がとても聞き取りやすいので、ボリュームは小さめに(笑) 周囲の目を気にしないなら、大音量でゆったりと聴きましょう。 意外と癒し系です。 総評 というわけで、やっぱりこのアルバムは名盤です。たいへん素晴らしいです。 「メイドさんパラパラ」「メイドさんブギー」は名曲と断言できます。 楽曲のクオリティも総じて高く、ボーカルも「聖コスプレ学園」と「天使になりたい」をのぞき、かなり上手いです。 またアイデアと歌詞にも隙が少なく、完成度は相当高いです。 エロゲーのテーマソングだなんて、そんなどうでもいいものにここまでのエネルギーを注いだスタッフ一同を尊敬せずにはおれません。 こんな音楽の作れる大人になりたいです。 |
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★★★あのアニメテレカにこんな値段が!?(かがみ的説明)★★★ |