WJ24号感想 |
ぼくは、おおきくなったら、りっぱな、くろねこしんし、になりたいです。 ☆☆☆ハンター☆☆☆ 今週は微妙なハンター。 いや、今週の内容が面白くなかったわけでは決して無いのですが、なんというか、煮え切らないというか。 問題のシーンはゴレイヌさんとの一連のやり取り。 うーん、ジャンプマンガの主人公としては、やはり悪人であろうと打ちのめした相手をこの状況で助けないわけにはいかないんですけど・・・。 どうも3人全員の自然な同意に基づいている、ってのは些か溜飲しかねます。 先週のゲンスルー説得過程での「複製は6人分用意してある」は、ゲンスルーにブックさせる打算的な意味合いが多少なりとも含まれていると思ったのですが、今週では「論理的に決めたことじゃない」といってますし・・・。 ゴン自身の倫理観としては、今回のボマー戦もあくまで取り決めによる「勝負」なわけですから、ゴンがゲンスルーたちを助けようとしたのはまだ分かりますが、それにしても、3人全員自然に〜というのは、やっぱり不自然な感じがしなくもないです。 ただ、今週のゴンたちを「ジャンプ的良い子ちゃん」と記号的に考えるならば、ゴレイヌさんは「当たり前の感情を持つもの」として対比できるでしょう。 おそらく冨樫先生としても今週ゴンたちがゲンスルーを助けるのは少年漫画としては絶対に譲れない一線だったと思います。 が、それではいくら何でもリアリティがありません。 これまで他プレイヤーを虐殺しまくってきたゲンスルーたちをあっさり助けてしまうのは、ちょっと気に掛かる。 そこで、「当たり前の感情でものを話す」ゴレイヌさんを登場させて、読者が「当然に考えること」を代弁してみせます。 しかし、それでも結局はお互いに論理的な同意は見出せず、感情の問題に落ち着きます。 つまり、ゴンたち(この状況で見殺しには出来ない)←→ゴレイヌさん(しかし、当然の感情としてはここでボマーを助けはしない)という、ある意味、冨樫先生の葛藤ではないかと。 我ながら非常にうがった見方なのですが・・・。 結局のところ、その問題には論理的な解決が与えられず、お互い感情の問題として、ゴンはゴレイヌさんの「感情」も尊重します。 不殺を貫くキャラクターには緊張感やリアリティが感じられません。 今週のハンターは「殺せないけど、緊張感は保ちたい」と、冨樫先生が必死に考えているように感じられました。 そういう意味では、主人公の良い子ちゃん的行動に真正面から向き合い、ゴレイヌさんの感情を尊重しつつ、それなりのオチ(ゴレイヌさんが不自然でない形で折れる)をつけた今週のハンターは、やっぱり「面白い」のですが、内容が内容だけに、やっぱり読んでる方としては少々割り切れない、すっきりしない感じが残ってしまうのも仕方ないことですね。 (↑なにやら良く分からない文章と思いますが、とにかく『敵を殺さない主人公』に真正面から取り組んだ冨樫先生は評価できるが、しかし内容は煮えきらない感じがした、ということです。マンガのあり方としては興味深い一話でしたが、普通にマンガとして考えるとどうなのだろう・・・) まあ、この問題は置いといて、その後。 バッテラさんの違約金は350億。 これが全てツェズゲラさんたちの物になったとします(他のプレイヤーはどうなるんだろう・・・) もともとゴレイヌさんが「一坪の海岸線」情報と引き換えにツェズゲラさんに要求した額は10%の50億。 粘って40億は至極真っ当な数字です。 そして、そのあと4人で10億ずつ分けるという話も、ツェズゲラさんとの交渉当時と同じ条件。 約束通りではあるのですが、ここでゴチャゴチャしない辺りが良いですね。 最終イベントはクイズ。 カードを奪っただけのプレイヤーでは答えられないクイズ。 製作者、ゲームバランスも考えてるみたいです(笑) さて、集まってきたプレイヤーは何を考えているのか。 「クイズに協力するから、分け前よこせ」ですかね。 それとも獲得と同時にスペル攻勢か。 来週が楽しみ・・・・・・ですけど、来週はお休みです。 ☆☆☆ワンピース☆☆☆ まァ、脇役にラスボスは倒せないでしょうから、心臓マッサージまでは良しとしましょう。 ・・・でも、これでエネルさまがノーダメージだったら、とっても嫌ですね。 エネルさま、いちおう血も吐いたことですし、それなりに大ダメージを負っていて欲しいものです。 心臓マッサージというのは「心臓が再び動き出す」だけですから。 それか、せめて「オレはその気になればいつでも完全回復できる」くらいの説明を入れて欲しいです。 なお 「恐怖こそが神」 という”神の定義”は、何気に宗教学的に正解です。半分は。 恐怖と並ぶ、もう一つの神の定義は魅惑。 神とは戦慄と魅惑の非合理な共存です。 エネルさまにはいま一つ魅惑が欠けているような気がしなくもない今日この頃。 ☆☆☆テニプリ☆☆☆ 「3人いる!?」 「くっ、フゥーン!!」 この流れを見たら、いかなテニプリ信者さんでもこのマンガがギャグマンガであることを認めないわけにはいかないと思うのですが。 あと、二ヵ所を高速移動しているのなら、真ん中が最も隙がないと思います。 単純に考えて、両端の2倍の時間、菊丸先輩は真ん中にいるのですから。 ちなみに多くの読者は 「どんなに早く動いたって残像で人間が二人に見えるわけねーだろ。許斐はアホか」 と、思ったことでしょう。 しかし、実際科学的に考えてみると、残像で人間が二人(ないし三人)に見えることは、決してあり得ないことではないのです。 アバウトに計算してみましょう。 人間の目は1/60秒より速い動きは線として捉えることはできないといいます。 つまり、菊丸先輩が二点の間を1/60秒以下で動けば、作中の通り残像で二人に見せることが出来ます。 二点の距離は(控えめに見て)約1メートル。 つまり、菊丸先輩は60m/秒でステップすれば残像で二人に見せることができるのです。 世界トップスプリンターのわずか6倍ほどのスピードで動けばいいのです。 音速も超えていませんし、とっても現実的な数字ですね。 ☆☆☆いちご100%☆☆☆ ラスト2Pの大蛇丸さまは、もはや忍者というより妖怪ではないかと・・・。 あァ、いまさらですか・・・。 ☆☆☆いちご100%☆☆☆ 「わかったよ、そのかわり一発殴らせろ」 「確かに迷惑かけてたかもしんねーけど、テメエにいわれる筋合いはねえ!!」 「理解はできたけど、殴らなきゃ気が済まねえ」 ストーカーさんたちの理が通った言葉にとても感動しました。 彼らは高校生にも関わらず、自分たちの全行動を否定するような真中に対したった一発殴るだけで、真中の言葉を真摯に受け止めようとしています。 立派です。素晴らしく立派な高校生たちです。 血気盛んな高校生の時分、これほど分をわきまえた人間そうそういません。 彼らの将来が楽しみです。 いちごを読んでいてこんな清々しい気分になったのも久しぶりですね。 今週はとても良いお話でした。 ☆☆☆ミスフル☆☆☆ 意外とリーズナブルな黒豹さんの用心棒価格。 しかし、黒豹さん、ちゃっかり消費税まで請求しようとしてますが・・・・・・消費税の意味をご存知なのでしょうか。 (消費税の納税義務者は事業者のみ) ところで個人的には、この世で最も信用できる人間は「金しか信じない人間」だと思うのですが、どうでしょう。 ☆☆☆グランドスラム☆☆☆ そんなに悪くない読切野球マンガ。 難を言えば、この中学の先生がとても先生キャラに見えないことですかね。 最後にネクタイして出てくるまで、同級生だと思ってました。 どうでもいいですけど、このピッチャー君と主人公君は3年間お互いを練習相手として高めあっていたわけで、非常に良い関係だと思うのです。 何だか全編通して「主人公=善/ピッチャー=悪」という構図なので、そこがちょっと引っかかりました。 善悪二元化して描くには説得力に欠けるかな? ☆☆☆こち亀☆☆☆ 既にこち亀は漫画ではなく、伝統芸能の類です。 ですので、今週はきんつばに関する知識が披瀝され、ためになったのでとても良かったです。 もう面白いとか、面白くないとか、そういうレベルではないのですよ。このマンガは。 ☆☆☆ウルトラレッド☆☆☆ 片桐弟「くそ・・・・・・!! こいつらの戦いを見てると・・・・・・・ 少しも勝てる気がしない・・・!!」 あ、なんか、すごいデジャヴ・・・。 ・・・ヤ、ヤムチャ? ☆☆☆黒猫☆☆☆ 今週も本当に素晴らしい内容でした。 まず、腐食の能力者、プレタが過去神父だったという驚くべき設定! 通常、聖職者といえば僕たちは反射的に「虫も殺さぬ善人」を思い浮かべてしまいます。 が、それが黒猫では「聖職者でありながら殺人鬼」(!) 本来善であると思われている神父が殺人鬼だなんて、読者の意表をつくショッキングな設定! なんという斬新な発想でしょう。 たとえ荒木飛呂彦先生だって思いつきませんよ!! また、プレタ神父の造形センスも超一流です! 鋭角的に尖ったアゴ、眉なしスキンヘッド、目の下にクマ、獣のような八重歯。 どれもこれも、神父の狂気と人外の恐ろしさを表現した画期的なキャラクターメイキング! こんなに心の底から恐怖を呼び起こさせる悪役を描くなんて、さすがは偉大なる矢吹先生です。 こんなキャラクター、鳥山明先生だって描けませんとも!! そして、今週の白眉、ソニックフィスト!! これはスゴイ!! こんな鮮烈な必殺技、初めて見ました! 超高速で拳を突き出すことで、衝撃波を発生させる!! 飛び道具にこんな科学的な説明を与えた作家はいまだ矢吹先生だけですよ!!!! この矢吹先生の画期的なアイデアも、他のマンガにパクられたりするんだろうなあ。 でも矢吹先生は心の広い方だから、きっと笑って許してくれますよね、ウン。 今週も黒猫は内容が充実していて、本当に面白かったです! 矢吹先生は毎週毎週、独創的なアイデアの連続で僕たちをビックリさせてくれます。 いや、矢吹先生は偉大です。矢吹先生は偉大です。 |
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