WJ29号感想 |
ハンターがないので、手抜きで良いでしょう・・・。 あ、黒猫はもちろん真剣に取り組みますよ。 ☆☆☆ごっちゃんです☆☆☆ なんといいますか、主人公がまったくの無色透明で、これで果たしてやっていけるのかと読んでる方が不安になってきますが・・・ このテの主人公の周りが騒いでるマンガは、エリートヤンキー三郎といい、エンジェル伝説といい、主人公には確固たるキャラクターがあり、本人の自覚と周りの扱いのギャップを見せる形がセオリーとなっていましたが、今回はまったく周りが騒ぐだけ。主人公がどのような考えを持つキャラクターなのか、第一話では全く描かれませんでした。 もちろんセオリーから外れているから悪いというわけではありませんし、これはこれで今後どう描いていくのか楽しみなのですが・・・。 しかし、ここまで主人公の特殊性が抑え目に描かれていると、一話目というのにものすごく淡々としたイメージを受けてしまいます。 もちろん作中で身体の大きな二年生を投げたコマがあるため、まったく特殊性のない主人公では無いようです(もっとはっきり言えば、主人公には結局相撲の才能があるのでしょう)。 これは主人公の特殊性を可能な限り控えめに扱うつの丸先生の計算だとは思います。 しかし、つの丸先生の前前作「サバイビー」は、一話目にキャラクターの濃い登場人物を全て殺してしまい(それ自体は斬新だったものの)その後の話がキャラクター的に辛くなっていたように思えます。 つの丸先生は何気に斬新な描き方を試行する作家のようですが、今回の「ごっちゃんです」が少年誌において果たして成功するのかというと、それ自体は非常に厳しい気がします。 とりあえず目次コメントはとても面白かったです。 こういうの弱いなぁ、自分。 ☆☆☆キックスメガミックス☆☆☆ なんだか巷では「キッ糞メガミッ糞」の名前が定着してきているようで。 今週の感想を簡潔に述べますと「悪いのは全て千葉先輩だね」ということで。 このマンガは、しかし、ある意味斬新ですね。 ストーリーが全て幽霊である千葉先輩を発端とし、主人公やそれを取り囲むキャラクター全員が「千葉先輩の行為に」対応する形で動いています。 生身の人間の意志は今のところストーリーに全く関係ありません。 マンガという読者自身とは本質的に無関係なストーリーの、その中でさらに登場人物とも無関係な次元でストーリーが進行している、この他者性の入れ子構造が「キックス・メガミックス」をとても不思議なマンガにしており、読者に「ものすごく遠くの世界のお話」イメージを与えています。 作中の話が何一つ身近なものとして感じられない。全く感情移入も出来ない。これはある意味すごいです。新鮮な感覚です。 無論、吉川先生がそれを狙って描いてるわけじゃないから誉めてるわけではありません。 まあ普通に考えれば全然ダメなんですけど、このまま打ち切りまで(つまり10週後まで)ずっと生身の人間の意志が介在しないマンガで終わったならば、僕は敬意を表して単行本を一冊購入したいと思います(そして『僕は少年探偵ダン』と並んでバカ漫画として広く世に紹介したいです)。 「小さな人間でも、大きな人間を一瞬の絶大なる力で倒せる・・・」 このセリフを読んで、僕はすぐに「アンディ・フグVSピア・ゲネット」を思い出しました。 ※ピア・ゲネット・・・テコンドー界の王者。K−1でアンディ・フグとの「かかと落とし」対決が期待されたが、他のK−1ファイターと比べるといかんせん身体が細すぎて1RでKO負けした。この一件により「テコンドーは体重軽いから弱い」というパブリックイメージが定着したように思われる。 ☆☆☆アイシールド21☆☆☆ 今週も非常に巧みな一話。 セナの成長を、試合展開上破綻をきたさないレベルでしっかりと描いてます。 この漫画は面白いというより、巧いなあ、といつも思ってしまいます。 セナの無謀ともいえる突進は、読者からすれば「セナの精神的成長」ということでプラスイメージなのですが、実際の試合においてはそれが誉められた行動なのかどうか、読者には判断しかねます。 そこにヒル魔がすかさず「1ヤード稼いだな」とフォローを入れることにより、読者としてもセナの突進の選択を喜んで受け入れることが出来るのです。 この辺りが非常に巧いです。読者が微妙に納得できない部分を手抜かりなく補完してくれています。かゆいところに手の届く漫画ですね。 フォロー役がヒル魔というも良いです。 デビルバッツのキャプテン(?)であるヒル魔がフォローを入れることにより、セナの突進が「安定策より積極的攻撃」というデビルバッツの精神性に沿ったものだと暗に示されているように感じられました。 もしセナがボールをこぼしてしまっても、ヒル魔は(銃は乱射するでしょうが)怒りはしなかったでしょう。 アイシールドは読者が安心して作者のストーリーに心を任せられる良い漫画ですね。 もちろん、積極的姿勢で楽しむ「テニプリ」「黒猫」「遊戯王」なども素晴らしい漫画だと思っていますが。 ☆☆☆ブリーチ☆☆☆ 目からもやしがはえてる人に「美しい者」うんぬん言って欲しくないですね。 ☆☆☆いちご100%☆☆☆ ペットセメタリーってそんなにコワイでしょうか。 それにしても、美鈴さんの「七人の侍」行為は本当にはた迷惑ですね。 ☆☆☆暗闇にドッキリ☆☆☆ すごい、すごい! 四天王とかスッ飛ばして、いきなり頭領出てきましたよ(!) 来週最終回をこれでもかとばかりにアピールする今週は、ある意味楽しめました。 ☆☆☆KING OR CURSE☆☆☆ えっと・・・島袋先生のアシさん? 内容は別段何一つ面白くなかったです。 P354、高橋先生のコメントネタバレはいただけないと思いました。 ☆☆☆ジャガー☆☆☆ 感想書きにくいんですけど、とにかく何度も読みたくなるレベルの高さで、素晴らしく面白かったです。 「ひっこみTHEAN」とか、最高でした(母音の前につくTHEは「ジ」ですね、しかし、そこよりも不定冠詞に定冠詞を付けるセンスがすごいです) ☆☆☆黒猫☆☆☆ ・・・・・・ホワイトアルバげふっごふっ! いま何かとてもキケンな記憶が甦りそうになりましたが、肉体が拒絶反応を起こしてくれたようで助かりました。 今週は氷を使う、新しい星の使徒が登場しました。 そして「ゲーマーとしては超一流」掃除屋同盟のおねーさんが苦戦しています。 仕方ありませんね、掃除屋同盟とは、掃除屋ライセンスを持つものの中で選りすぐりのゲーマーだけを集めた特殊部隊。 もともと対人スキルに優れたものを集めたわけではありませんから。 もちろんこの「掃除屋同盟はみな一流ゲーマーである」という設定は、戦闘シーン以外での描写の伏線でしょう。 彼らのゲーマーとしての能力が、いつ星の使徒戦で活躍するのか、天才矢吹先生の今後の描写が楽しみで仕方ありません。 僕の予想では、クリードとの対決は、「怒首領蜂」でのスコア対決になると思います。 クリード「なに!?あのケビンという男!火蜂の攻撃をボム無しで避けていやがる!」 とか、そんな展開になるのではないでしょうか。 それとも、また矢吹先生のオリジナルゲームなのでしょうか? 矢吹先生の作る作中ゲームはとても魅力的でオリジナリティに溢れ、グリードなんちゃらとは比べ物にならないですよね! そして新しい氷の能力者。 彼もやはり紳士であったようで、戦う前に自分の能力が「フリーズ」だということを明かしてくれます。 なお、これは単に「正々堂々と戦いたい」という星の使徒メンバーの紳士っぷりを描いているだけではありません。 彼ら星の使徒は、己の能力を明らかにするという誓約により、自分のタオの能力をアップしているのです。 (これはハンターハンターにおいて、ボマーの「カウントダウン」能力でパクられていましたね。冨樫先生のパクリ癖には困ったものです) 今回の氷の能力者の氷弾が、ちょっと信じられないことに弾丸よりも強いというのは、まさにこのような理由によるものなのです。 本当に黒猫という漫画は奥が深いですね。 これだけの裏設定がありながらも作中では全く説明せず、読者が積極的にテキストを読み解くことを要求してくるのですから。 これはもはやイチ少年漫画というより、現代文学、れっきとした芸術です。 今週も素晴らしい内容でお腹いっぱいでした。 矢吹先生は偉大です。 矢吹先生は偉大です。 いまのところ、ただ幼女をおんぶしてるだけの印象しかないケビンも偉大です。 |
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