WJ49号感想

「黒猫のパクリ問題を考える」仮説を二つ更新しました。
本質的に無意味な物に価値を与える。
黒猫紳士の活動は本当に素晴らしいと思います。
「クソ漫画を遠まわしに貶して、そんなウジウジしたことして楽しいか?」
みたいな意見もありますが、そういう問題じゃないと思います。
どのような種類のものであれ、価値を持つものは尊いのです。
矢吹先生は偉大です。でも、黒猫紳士はもっと偉大です(本音)


☆☆☆ハンターズファンサイト☆☆☆

これのどこがハンター試験だ……。


☆☆☆ハンターハンター☆☆☆

萌えようがない!

うっかりうすいさちよビューティー田村に萌えてしまった僕でも、パームさんはムリ
レベルが高すぎます。
冨樫先生の「このキャラには何があっても萌えさせないぜ」という確たる意志を感じたのは僕だけでしょうか。

そして、パームさんの口から語られるノヴ先生。
冨樫先生、キャラ深めてきたー!!
ノヴ先生、モラウさん、ともに先生レベルのハンターということで、イメージ的にはウィングさん辺りと並べて考えれば良いのでしょうか。

ここで、冨樫先生がノヴ先生とモラウさんのキャラを深めてきたということは、つまり、気付いたらあっさり二人が死んでた、ということは無い、ということです(それでもやりかねないのが冨樫先生ですけど)
それにパームさんがヤバイ独白調で語ったノヴ先生のキャラクターですが、これ、単にパームさんのヤバさ、ストーカーっぷりを描いてるだけかと思わせて、意外や意外、僕たち読者にちゃんと「魅力的なノヴ先生」像を与えてきますね。
たとえばパームさんの「冷たく見えるけど本当はとても優しい」という言葉ですが、これはノヴ先生がキルアにかけた「ゆっくりベッドで休みなさい」という台詞、これが皮肉などではなく、ノヴ先生の本心であり優しさなのだとも思えてきます。
それに、弟子がいてちゃんと接している、というだけでも、ノヴ先生のキャラは先週の「無機質な強者」像からは大きく変質していると思います。それはモラウさんも同じことですけどね。
こうなってしまったら、そう簡単には殺せないでしょう。

あと、割符争奪戦ですが、パームさん自身にはどのような条件が出されているのでしょうか。
当然、キルアが疑問を抱かないわけはないと思うので、次回あたりで問い質すか、もしくは探りを入れるとは思いますが。

一方、猫娘ことネフェルピトーさん
発は修理能力となりそうです。
で、カイトもその能力で修理する、と。

……うーん。
どうなんでしょうね。
冨樫先生は一度殺したキャラをホイホイ甦らせたりはしないと思うんですよね。
ですから、甦ることは甦っても、全く同じ形で再生することは無い、と思います。
頭が足りないとか、時間制限とか。
で、最終的にキメラアント編が終わる頃には結局カイトは死んじゃうんじゃないでしょうか。
と、考えてみたり。
さらに、もし……ネフェルピトーの能力が復活させた者を自在に操れる能力であれば……

カイト「仲間想いのやつがいたらどうするんだ」

これが、まさか、このような形で、結実するのでしょうか。


☆☆☆ミスフル☆☆☆

セブンブリッジの人「あんでアタシ達がこんな無関係な試合見に来なきゃいけないのよ」
凪兄「妹に目をつけてきたやつがいたから、そいつがライバルにふさわしい男か確かめに来た」

私事じゃないですか。
セブンブリッジナインは「あんた一人で行けよ。あんたの妹の事なんか知らねえよ」と思っていることでしょう。


☆☆☆武装練金☆☆☆

「善でも!悪でも!
最後まで貫き通せたブラボーなモノに、偽りなど何一つない!!」

あ、何か…心に響きます。
良い、良い台詞です。
ケチの付けようがありません。
必要悪ではあっても、攻爵に対する”殺人”という悪を割りきれないカズキ。
自分が偽善者では無いかと悩むカズキに対し、戦士長は単純にカズキの行動を正当化するのではなく、「善でも!悪でも!」と現実を大胆に突きつけます。
カズキの行動は、単純に善と言い切れるものではないし、でも決して悪そのものではない。
悪を内包するのが現実であり、それは仕方が無いのです。
カズキには多くの善と少しの悪がありました。
けれど、そこに偽りは無いのです。悪があったとしても、善は偽善にはならないのです。

この台詞は、こういったコンプレックスを描くに辺り、もっとも良心的な答えだと思います。
答えを投げ出しているようにも受け取れますが、しかし、現実的に、投げ出すしか無いのですから。
攻爵の立場も理解できる、それでも止めなければならない。
それは攻爵に対し死ねと言っているのと同義。
そこに悪が存在してしまう以上、あとは、それを実行するものの誠意のみでしょう。
志士雄真実の「所詮、この世は弱肉強食」
この言葉は確かです。
ですが、強者が弱者を力によってねじ伏せる時、弱者の立場を損なわざるを得ない時、それはせめて強者が己の理念に基づいた誠意ある悪であって欲しいものです。


で、その話はもう置いといて。
明治の人間にしても、スゴすぎる名前「爆爵」
す、すんげェーネーミングセンスです。
「超常選民同盟」ってのもスゴすぎです。
選民思想という、極めて毒々しいタームすら、可愛らしく見えてきます。
ヒゲの蝶とか、ネーミングとか、そんだけでもう超常選民同盟が魅力的です。
願わくば超常選民同盟のメンバー一人一人が旅団なみに愛すべきキャラクターでありますように。


☆☆☆サソリ☆☆☆

バビル2世の「バベルの塔攻略戦」を見ているようで、何気に楽しかったです。


☆☆☆神撫手☆☆☆

ナ、ナ、何ィィイ―――――――ッ!!!!!!!!!!

ス、スヴェンの…ヴィジョンアイを…パクった…。
ほ、ホントに、ホントに黒猫から、パクリやがった――!!!!!

な、何なんだ、この漫画は。


そして、この漫画において、動態視力とはヴィジョンアイとイコールだと定義されました。
いや、ホントにすごい知欠っぷりですね。
なんでこんな漫画描けるんだろう。すごすぎる。
なんか、矢吹先生がすごいマトモな漫画家に思えてきました。

あと、蒼眼に盗難の罪をなすりつける計画
これも酷い知欠っぷりですね。

「絵と同時にお前を消す…そうすれば誰もがお前を疑うだろう」

ア、アホです。
何のために、今まで蒼眼の存在を隠していたのだか(隠れてませんでしたけど)。
蒼眼の存在をおおっぴらにしたら、世間は第一に「どうして政治家が16.17の少年を側においているのだろう」と疑問に思うでしょう。
暗殺者として使っているなんてのは誰も信じないでしょうが、下手に勘ぐられれば小姓として使っているのではないかと疑われそうなものです。
それに、盗んだ瞬間の絵面って言っても絵画を外して手に持ったままカメラのファインダーから出るところまで撮らなきゃ意味無いじゃないですか。
絵に手を触れてガタガタした後、手を離して絵から離れた映像のどこが「盗んだ瞬間の絵面」なのでしょうか。


☆☆☆黒猫☆☆☆

今週の黒猫は、人間の生命力を謳歌する内容でしたね。
どう見ても死んでたケビンさが、実は重症なだけで生きている、というあーあ、やっちゃった驚くべき内容でした。

これが「人間は心臓さえ刺されなければ死なない」という、いわゆる矢吹医学です。
また、ポシェットの中の救急セットを見ると、「イヤ、これじゃ助からねえだろ」というお粗末な内容ですが、しかし、一流の掃除屋(ゲーマー)であるフドウさんとムンドックさんは、きっと赤チンで癌を治すとか、そういう医療技術を極めた超一流の矢吹医学の実践者なのでしょう。
手当てが終わったら外に運ぶとかいってますが、命がけで守るとかそういう以前に搬出中に死ぬんじゃないか、とか思わなくもありませんが、それはやはりフドウさんとムンドックさ(略

また、この矢吹医学に照らして見ると、「神撫手」第1話で主人公が銃で肩を撃たれたのにピンピンしていることとか、「人造人間ガロン」胸を撃たれたのにピンピンしている少女などが、全て矢吹医学を前提とした話だと分かりますね。
僕はそのとき、まだ矢吹医学の諸原則「人間は心臓さえ無事なら死なない」「ショック死はありえない」「失血で死ぬことは無い」などを知らなかったため、何とリアリティに欠ける描写だ!と憤っていたのですが、今週の黒猫を読んで彼らの描写こそ本当のリアリティだと知りました。

そうだ、そう言えば僕はずっと騙されていたんです。
思い出すと腹が立ってきました。
それは、『銀河英雄伝説』とかいうクソアニメのことです。
そのクソアニメでは、主人公の一人でメインキャラクターであるヤン・ウェンリーという男が、左足太腿を撃たれただけ失血死してしまうのです。
僕はいままでずっと、太腿を撃たれただけで英雄が死んでしまうなんて、なんと世の中は無常なのだろう、すごいリアリティだ、などと思っていたのです。
ですが、騙されてました。
そんなことで人間が死ぬわけないじゃないですか!
心臓さえ無事なら死なないんですよ!
まったく、世のクリエイターは矢吹先生のように的確な医学知識をもって製作に打ちこんで欲しいものですね。

矢吹先生は偉大です。
矢吹先生は偉大です。



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