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『魔界都市ハンター』『吸血鬼ハンターD』などでお馴染みの菊地秀行先生の書いたクトゥルー神話。菊地先生が書くクトゥルーだから、当然まともなものであるはずがなく、天才ゲテモノ料理人の高校生が、海神ダゴンやクトゥルー神にゲテモノ料理を振舞う話。数あるクトゥルー神話の中でも、そのはっちゃけぶりは他と一線を画すであろう。それでも、ダゴンとアメリカ海軍の死闘などは読んでて普通に面白い。 |
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《オススメ》引っ張って引っ張って引っ張って、盛り上げて盛り上げて盛り上げて、最後に肩すかしを食らわす遠藤周作のホラー短編集。「なんだ、このオチは?」と思うものの、不思議と腹が立たない。むしろ物語が卑小なレベルに収束した安心感を強く感じてしまう、不思議な読了感を残す本。ある意味、ホラー小説のあり方として完成された一冊と言えよう。特に『鉛色の朝』に顕著な、この気持ち良い肩すかし感をなんとかマスターしたいものだ。『海と毒薬』だけじゃない遠藤周作の素晴らしき一面。 |
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スーパーファミコン、プレイステーションでお馴染みのゲーム『弟切草』のノベル化。乱歩賞作家ということで期待して読んだが、残念ながらゲーム版に付け加えたオリジナル要素がどれもこれも下品でよろしくない。物語の世界観を下ネタで破壊したような作品。舞台となる洋館の見取り図が描かれていて、あまり真剣に読まなくても状況把握できるなど読者に優しい面もあるが……全体的に蛇足な感は否めない。 |
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主人公は蕎麦屋さんで一家が惨殺されて、主人公が実の母の田舎に帰ったら、なんか村ぐるみですごい儀式とかやってたって話。超常的な恐怖は描かれず、集団心理や旧弊などの恐怖が描かれている。別に怖くないしホラーじゃない。酷くつまらなくはないが、そんなに面白いわけでもない。時間つぶしにはなるけど、他に良い作品を読んだ方がいいかもしれない。蕎麦は食べたくなった。 |
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モダンホラーの大御所、スティーブン・キングの幽霊屋敷物語。2回も映画化されてる超有名作品。幽霊自体が襲うわけではなく、幽霊により狂気に取り憑かれた父親が息子を襲う描写が怖い。しかし、小説はキングの文章がそうなのか、邦訳がまずいのか、何だか描写が変で読みにくい。映画見た方がスッキリしてて良い、と思わなくもない。ちなみに映画は「死んでも幽霊になって生きていけるってハッピーじゃん!」という明るく美しいキューブリック版と、ちゃんとホラー映画にしようとしたキング自身のバージョンがあるが、一般的にはキューブリック版の方が評価が高いようだ。 |
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