●DRAKAN概説 |
このゲームは僕が初めて本格的にプレイした3Dゲームです。 ジャンルは3Dアクションアドベンチャー。 (やったことないので何ともいえませんが)「トゥームレイダー」と同じタイプのゲームらしいです。 主人公はリンという女の子剣士。 この子がアーロックという赤竜と共に、モンスターにさらわれた弟を助けに行くお話です。 僕は最初3Dゲームについて、あまり好意的ではありませんでした。 「あんなん見難くなるだけじゃん。アクションは2Dで十分ですよ」と。 しかし、このゲームをやってみて、「3Dゲームはリアルである」ということを、正しく認識できたと思います。 そう、3Dゲームの本質はそのリアルさにあるはずです。 私がこれまでかじった3Dゲームとは、リアルさ、芸の細かさにおいて格段に秀でており、「あ、3Dゲームてすごいや、リアルだー」と思わせてくれたのです。 ★こんなにリアルだ、DRAKAN! 1、高いところから足を踏み外した場合 たとえば、リンが高くて細い道の上にいます。 普通のゲームなら、その道から足を踏み外そうとしても、見えない壁に遮られて落ちることはありません。 ですが、DRAKANではそりゃあもうあっさりと落下します。 そして落ちたらどうなるか。 高いところから落ちたら、身体が砕けて死にます。 そんなに高くなければ、大ダメージで済みます。 また落下中に岩壁などに触れた場合、頭が当たれば死にますが、お腹とか足とかだと大ダメージで済んだりします。 足を踏み外して落ちたけど、幸い死ぬほどのダメージを受けなかったとき。 これも安心してはいけません。元いた場所に帰ることができるとは限らないのです。 死にはしなかったけど結局その場所からどこにも登ることが出来ずリセット、という状況もありうるのです。 2、敵と戦う場合 このゲームの敵は頭がイイです。 といっても、もちろんクモのモンスターとかそういう昆虫系は単に突っ込んでくるだけですが、ワートックなど人型の敵は話が違います。 彼らは武器を持ち、アーマーを着込み、戦略を持って敵対します。 たとえば、こちらが剣の射程距離ギリギリから突きを繰り出すと、相手はそれを盾でガードし、そのままタックルをかましてきます。 では、相手の攻撃を誘おうかとこちらがガードを固めていると、相手は攻撃せずジリジリと間合いを詰めて来るので動けなくなってしまいます。 こちらの攻撃が当たった場合でも、それが相手の盾やアーマー部分だとカキーンと跳ね返されてしまいます。 (アーマーを貫通する武器もあるのですが、それでも斬った気がしません) なので、相手の攻撃を避け、その隙に露出している腕の部分を狙って斬りつけるわけです。 盾を持っていることの強さ、鎧を着こんでいることの強さが非常にリアルだと思います。 敵に攻撃が当たったときもリアルです。 たとえばゴブリンなどが相手では、最初の一撃を腕に当てると、腕を切り落とすことが出来ます。 すると相手は既に攻撃能力を失ってしまったわけで、まだ生きていても脅威ではなくなるのです。 弓矢も相手にヒットすれば刺さったままです。 また、首尾良く敵を倒した場合、その死骸は勝手に消えたりしません。 倒した場所に横たわったままです。 リンはその死体を剣や斧でザックザク斬り刻むことが出来ます。 そして、何度か斬りつけていると死体は細かく肉片となります。 でも、まだ消えません。 その細かく砕いた肉片を蹴ったりして遊ぶことが出来ます。 肉片を川に落としたら沈んでいきます。 さすがに流れたりはしませんが、この芸の細かさは素晴らしいと思います。 (なおアーロックのブレス攻撃だと死体は勢い良く燃えてチリとなります) 3、炎の剣 炎の剣という武器があります。 これは剣の刃部分が常に炎に覆われているものです。 たとえば暗がりでこれを装備すると、火のおかげで周りがちょっぴり明るくなります。 軽いたいまつ気分です。 また、こちらに気付いていない相手の背後に忍び足で近づき、炎の剣で攻撃しようと装備を変えたところ、相手に気付かれてしまいました。 どうやら、敵も炎の剣の「明るさ」に気付くようです。 ホント、芸が細かいですね。 ★個性豊かな敵キャラクター 盾とアーマーで武装したワートックについては先に触れましたが、たとえば一番最初に戦うことになるオークにしても、こちらの攻撃をしゃがんで避けたりしてきます。 戦闘だけに限らず、敵の行動パターンは様々なものがあり、見ていて楽しいです。 リンが駆け付けると、そこでオークがワートックに虐められていたり、リンに向けてオークが坂の上から巨岩を転がしてきますが、それが他のオークに当たって無駄死にしたり。 近くの物を投げつけてくる巨人は、手頃な物がなくなると味方のオークやオートックを放り投げてきますし(投げられたオークは身体が砕けて死にます)、強力な火器を持ったゴブリンは誤爆して勝手に死にます。 敵もただ主人公に向かってくる記号ではなく、様々な性格や思考あって動いてるのです。 ★ドラゴンの強さが実感できます! このゲームを通して、僕は初めて「ドラゴンって本当に強いんだ」と認識したと思います。 ドラクエやFFではドラゴンは高位のモンスターではありますが、所詮はザコ敵に過ぎません。 しかし、このゲームではドラゴンは人の力ではどうやっても勝てません。圧倒的に強すぎるのです。 リンは冒険のパートナーとして、赤竜アーロックと一緒に戦います。 先に上げたオートック。盾とアーマー、そして武器を持ったフル装備状態のオートックが相手では、1vs1でもすぐにリンは殺されますし、ましてやノーダメージで倒すなど至難の技です。 オートックをノーダメージで倒すには相当の技術的熟練と集中力が要求されるのです。 オートックは一般的なザコ敵ですが、それでもリン一人だと十二分な脅威なのです。 ですが、アーロックに乗っていれば話は違います。 ドラゴン相手に果敢に突進してくるオートックに対し、相手の武器射程距離の遥か遠くからブレスを食らわし燃やして終了です。 危機感は一切感じません。 リン一人なら「ノーダメージだと拍手」のレベルですが、アーロックに乗っていれば「ダメージ食らったら恥」です。 また、アーロックはドラゴンですから当然空を飛べます。 オークやオーロックなど剣や斧しか持っていない敵は、空を飛んでいる敵に攻撃なんて出来ません。 人の力ではドラゴンを倒せないのと同様、地上モンスターではドラゴンを倒せないのです。 オークなどでは、アーロックが空を飛んでいると、それだけで逃げていきます。 なので僕たちはアーロックで後ろから追いかけ、ブレスを吐きかけながら、「ハハハハ、どこまで逃げ切れるかなー!!」という楽しみ方も出来るのです。 その様子はまさに空爆。 圧倒的な火力を持って弱いものをいたぶる喜びが味わえるのです。 普通のゲームではなかなかありません。 ちなみにそんなアーロックですが、対空攻撃可能な飛び道具を持つゴブリンや、同じドラゴンが敵として出てくるのでゲームバランスが崩れているわけではありません。 また、入り口が小さくリンしか入れない洞窟やダンジョンも多いので、アーロックに頼りっぱなしというわけにもいきません。 完全武装のオーロックが出てきたときは「あぁ、アーロックに乗っていれば敵じゃないのになあ」と思わずにはいられません。 ★その他 DRAKANをやるかどうか決めかねている人のために、各事項について幾らかの感想を。 ・サウンド 3Dゲームなので(?)ノリノリのBGMとかはありません。 雰囲気を壊さない程度に流れているので、心弾むBGMなどは期待しないでください。 しかし、サウンドブラスターのEAXやA3Dに対応しているらしく、音の方向性とかがすごいらしいです(詳しくは知りません)。 ゲームをやっていて、「なんか虫の這ってるようなカサカサした音が聞こえる」と思って、ビクビクしながら部屋を見まわしたりしたこともあります(実際は、見えないところに入るクモ型モンスターの動く音だったんですね)。 ・操作性 リンは女の子なので、基本的な体力が低めに設定されているようです。 なので移動スピードなどもたいして高くない。 人によっては「リンの移動スピードが遅すぎる」と文句もあるようですが、僕は気になりませんでした。 リンの攻撃パターンは多岐に渡り、マニュアルにはアタックとしか書かれていないのですが、他のボタンやキー操作と絡めることで回転斬りや移動なぎ払い斬り、しゃがみ突きなど複雑な動きをすることが出来ます。 それらの出し辛い攻撃手段を絶妙なタイミングで繰り出し、相手のアーマーの隙間を攻撃できたときの快感は大きいです。 比べて、アーロックの操作性は微妙です。 アーロックが空を飛ぶと、普段3D酔いしない僕でも酔いそうになります。 いちおう飛行技術を上げることで3D酔いを押さえることが出来ますが、それでも弱い人は十分酔うレベルだと思います。 また、3Dゆえにタテ・ヨコ・ナナメの座標を合わせることが難しく、対ドラゴン戦ではとてもじゃないですが相手に攻撃が当たりません。 後半、雷のブレスや溶岩のブレスを入手すれば話は別ですが、初期装備の炎のブレスのみでは操作性の難解さゆえにドラゴン相手にまともに戦えません。 そのため、敵の出現位置を覚えて先手を打つ必要があり、これは正直かなり面倒くさいです。 敵の出現位置を確認→ロード→アーロックの座標を微調整→敵に当たらない→ロード→アーロックの座標を微調整・・・ の繰り返しです。 このゲームで唯一といっていい問題が、アーロックの対ドラゴン戦だと思います。 ・グラフィック 背景グラフィックなどは十分なレベルだと思います。 キャラクターのグラフィックは、いまの水準から見ればずいぶん面が多く(カクカクして)見えますが、まあ慣れます、たぶん。 敵は種類が少なめですが、個性があるのであまり気にはならないでしょう。 ・謎解き アドベンチャーゲームですから、当然謎解きがあります。 しかし、洋ゲーにしては全く問題のない難易度だと思います。 1、2箇所ほど「こんなの考えてたらバカみたい」という謎解きもありますが、大体は良質で、思考錯誤すれば解けるものばかりです。 それにどうしても困ったら、分かりやすい攻略チャートサイトがありますので、そちらを参照すれば一発解決です。 →おすすめ攻略サイト しかし、いうまでも無いですが、アドベンチャーゲームの謎解きというものは悩めば悩んだ分だけ解けたときの喜びが大きいものです。 なので、なるべく攻略サイトに頼らずしっかり悩んだ方が楽しいです。 僕も最後のルーンブレード入手で攻略サイトに頼ってしまいましたが、自力で近いところまでいっていただけに「ああ、もう少し考えれば良かった」と後悔したものです。 ・アクション アクション面は・・・まあ、難しいです。 敵との戦いも奥が深く、そう簡単には倒せません。 一方、回復アイテムは有限で、敵が強いからと言ってぽんぽん使っていればすぐに無くなってしまうでしょう。 穴を飛び越えたりとか、そういう面でのアクション難易度はさほどでもないです。 アクション下手な僕ですら、つまづくところはなかったので、平均的なゲーマーなら問題無いでしょう。 敵に関しても同じことがいえますが、クイックセーブ&ロードがキーひとつで簡単に行えるので、上手くいくまで何度でもトライできます。 ですので、根気良くやっていればダメージを少なくして敵も倒せますし、少々難しい個所でもいつかは攻略できます。 アクション面に関しては、「難しいけど問題無い」といってしまって良いでしょう。 ・ストーリー 僕がやったのは海外版ですので、途中挿入されるムービーシーンは全て英語でした。 しかも字幕も出なかったので、正直ストーリーはさっぱり理解できませんでした。 その点は非常に残念なのですが、しかし、MAPを見れば次にするべき行動は示されているので進行が困難になることはありませんでした。 日本語版の方は吹き替えのクオリティが良いらしいので、手に入るならそちらの方が良いでしょう。 ですが、海外版で英語が分からなくとも、クリアーするだけなら何も問題は無いです。 ・バグ きっついのが一箇所あります。 中盤「アルワーレン」というダンジョンから脱出しようとすると、ゲームが強制終了するというものです。 これは、おそらくサウンドブラスターに問題があるらしく、僕の調べた限り、以下の手順で解決することが出来ます。 1、アルワーレン出口手前でセーブして、一度DRAKANを終了。 2、常駐トレイのサウンドアイコンから「オーディオのプロパティの調整」を選択。 3、再生のとこにある「詳細プロパティ」を開き、パフォーマンスタブにある 「ハードウェア アクセラレータ」を「なし」に設定する。 こうすれば、パソコンから一切音が鳴らなくなりますが、アロワーレンから脱出することは出来ます。 脱出したところでセーブし、ハードウェアアクセラレータの設定を元に戻せばOKです。 あとは、海外版のDRAKANだとレジストリの国コードの問題で動かないことがあります。 これは修正パッチが開発されていて、それをあてれば動くようになるのですが、いまはネット上に無い気がします。 どうしても見つからなかったら、ウチの掲示板にでも書いてください。 また、若干ポリゴン抜け(壁を抜けたり、地面に潜ったり)もありますが、さほど問題ではないです。 ハマリもたまにあり、リンが滑って落ちてそこからどこにも行けなくなるときもあります。 なので、セーブはこまめにしましょうね。 あと、セーブしたらそれが壊れてて、ロードすると強制終了も一度だけありました。 やっぱりセーブはこまめに、こまめに。 ★スクリーンショット
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