●『君主論』研究_登場人物のまとめ |
【第一章】 政体――共和制 君主制――世襲の政体 新興の政体――まったく新しいもの(1) 付け加えられたもの(2) 1:フランツェスコ・スフォルツァ……ミラーノで新しい君主となった 2:スペイン王(フェルディナンド/カトリック王)……ナポリ王国を獲得した 【第二章】 ・フェッラーラ公……世襲君主であるという理由だけでヴェネツィアの攻撃、ならびに教皇ユリウスの攻略を凌いだ。 要素:世襲君主だから強い人 【第三章】 ・フランス王ルイ十二世……ミラノを占領したが、失い、かつ再度獲得したが、また失った。第三章における失策の見本。 ・ヴェネツィア人……ルイ十二世をうっかりイタリアに招き入れた。 ・ルドヴィーコ・スフォルツァ(イル・モーロ)……ルイ十二世にミラノを追われたが、奪い返した。しかし、再度奪い返された。 ・教皇アレクサンデル……ルイがうっかり手を貸したために強力な勢力となった。 ・スペイン王フェルディナンド……ルイがうっかりイタリアに招き入れた。 ・アイトリア人……ローマ人をギリシア、つまり自分たちの土地に導き入れた。強大な外国勢力を呼びこむ、身内の裏切り者の例として挙げられている。 ・マケドニア王フィリッポス五世……ローマ人に打ち破られた。 ・シリア王アンティオーコス三世……ローマ人に打ち破られた。 要素:獲得したけど失った人 【第四章】 ・アレクサンドロス大王……アジアを征服したが、征服後にすぐ死んだ。 ・ダレイオス……アレクサンドロス大王に滅ぼされる。トルコと似た制度。 ・トルコ……ひとりの君主と他は下僕体制の例。 ・フランス王……ひとりの君主と封建領主の例。 ・ピュロス……獲得した領地が「フランス」型だったため、領地を失った君主の例。 要素:ひとりの君主と他は下僕体制、ひとりの君主と封建領主体制。獲得後も反乱が起きなかった人と、起きちゃった人。 【第五章】 それまで共和制だった領地の統治法――都市を崩壊させる(1) 君主が自ら移り住む 共和制のまま寡頭政権を擁立し、租税を取りたてる(2) 1:ローマ人……この方法で統治に成功。後に寡頭政権を行い失敗。 2:スパルタ人……この方法で統治に失敗。 要素:共和世を残して失敗した人、成功した人。 【第六章】 ・モーゼ……自己の力量により君主になった者。また、力量を発揮する好機があった例。 ・キュロス……同上。 ・ロムルス……同上。 ・テーセウス……同上。 ・イエローニモ・サヴォネローラ……マキャベリの同時代人。モーゼなどと違い、自己の軍備を持たなかったため、自分が導入した新しい制度の中で失脚した例。 ・シラクーザのヒエローン……モーゼなどと同じく自力で成功した例。 要素:軍備(力量)を備えた人と、そうでない人。 【第七章】 ・ダレイオス王……運命による新しい君主を作った者の例。つまりは、各地に執政官を配置したということ。 ・フランツェスコ・スフォルツァ……力量で君主となった者の例。 ・チェーザレ・ボルジア(ヴァレンティーノ公)……運命によって君主となった者の例。ただし、彼は珍しく力量も備えていた。最終的には失脚したが。 ・アレクサンデル六世……ボルジアの父。教皇として力を持っていた。 ・オルシーニ家……ボルジアに弱体化され、さらには謀殺された。 ・コロンナ家……ボルジアに弱体化させられた。 ・オルシーニ、コロンナ派の貴族……ボルジアに買収された。 ・領主パーオロ……ボルジアがオルシーニを騙す時に間に立った。 ・レミッロ・デ・オルコ卿……ボルジアの執事。ボルジアの領地を厳しく統治し安定をもたしたが、ボルジアの計略により処刑される可哀想な人。 ・フランス王……ボルジアが警戒してた。 ・ユリウス二世(サン・ピエーロ・アド・ヴィンクラ)……アレクサンデル六世の没後、後を継いだ教皇で反ボルジア。 要素:運命で君主となった人。 【第八章】 ・シチリアのアガートクレ……極悪非道により君主となった例。 ・フェルモのリヴェロット……同上。 ・ジョヴァンニ・フォリアーニ……リヴェロットの育て親。リヴェロットに殺される。 ・パーウロ・ヴィテッリ……リヴェロットの軍事の師匠。関係ない別の事件で殺された。 ・ヴィテッロッツォ……ヴィテッリの弟。 要素:極悪非道で君主となった人 【第九章】 ・ナービス……スパルタ人の君主。民衆を味方につけていたため、もちこたえられた君主の例。 ・グラックス兄弟……一市民なのに民衆の上に基礎を築いたと思っていて破滅した人。 ・ジョルジュ・スカーリ……フィレンツェ人。同上。 要素:民衆の上に基礎を築いて成功したと失敗した一市民。 【第一〇章】 該当者なし 【第一一章】 ・シクトゥス……がんばったけどダメだった教皇。 ・アレクサンデル六世……教会権力を強大にした教皇。 ・ボルジア……アレクサンデルの息子で手駒としてがんばった。 ・ユリウス二世……アレクサンデル六世の後継ぎで、彼も頑張った。 ・教皇レオ……マキャベリが君主論を上梓する相手。なりたて教皇。 要素:がんばった教皇たち 【第一二章】 ・フランス王シャルル……傭兵ばっかりでよわよわなイタリアをガンガン攻めた人。 ・ローマ&スパルタ&スイス人……自分で武装して自由を守った人達。 ・カルタゴ人……傭兵を用いて失敗した古代の例。 ・マケドニアのフィリッポス……裏切って同盟のテーバイを攻撃した人。傭兵に似せて語られている。 ・ミラーノ人……フランチェスコ・スフォルツァを雇ったが裏切られた。 ・フランツェスコ・スフォルツァ……雇い主のミラーノ人を裏切った。 ・スフォルツァ……女王ジョヴァンナを裏切った。 ・女王ジョヴァンナ……スフォルツァを雇っていたが裏切られた。 ・フィレンツェ人……傭兵を使っていたが運が良かったので大丈夫だった人達。 ・ジョヴァンニ・アクウット……勝利を収められなかったが、もし勝利してたらフィレンツェ人を裏切ったであろう例。 ・スフォルツァ家とブラッチェスキ家……対立する傭兵勢力 ・パーウロ・ヴィテッリ……フィレンツェ人の傭兵だったが、ことを起こす前に処刑された。 ・ヴェネツィア人……自分の軍備を持っていた間は戦果を上げたが、傭兵を雇い出してからはダメになった人達。 ・カルミニョーラその他……そのヴェネツィアに雇われてた傭兵。 ・アルベリーコ・ディ・コーニオ……傭兵で最初に名を馳せた人。 要素:傭兵を用いて弱くなった人、裏切った傭兵達 【第一三章】 ・教皇ユリウス……スペイン王に援軍要請をしたが、運が良かったために助かった。 ・フィレンツェ人……ピーサ攻略のためにフランス兵の援軍を得たが、かえって荒れて大変だった。 ・コンスタンティノーポリの皇帝……ギリシアにトルコ軍の傭兵を招き入れたが、その後出ていってくれなくて困った。 ・チェーザレ・ボルジア……援軍を絶ち、傭兵を絶って、自軍を整え名声を高めた人。 ・シラクーザのイエローネ……傭兵を絶って自分の軍備で戦争をした人。 ・ダヴィデ……旧約聖書の人。傭兵を用いないことの寓話として登場。 ・シャルル七世……フランスに自軍による常備軍を創立した。 ・ルイ十二世……シャルルの息子。傭兵との混合軍にしちゃった。 要素:援軍を得て困ったことになった人、自軍でがんばって良い結果が出せた人。 【第一四章】 ・フランツェスコ・スフォルツァ……軍備を整えてたから君主になれた人の例。 ・フィロポイメン……アカイアの君主。平時から軍備のことばかり考えてた立派な君主。 ・アレクサンドロス大王その他……過去の偉大な人物の行動を参考にした人達の例。 要素:軍備に余念のなかった良い君主達。 【第一五章】 該当者なし 【第一六章】 ・フランス王……ケチで成功してる君主の例。 ・スペイン王……同上。 ・カエサル……王になるまでは気前が良かった人。 ・キュロス、カエサル、アレクサンドロス……人から奪ったものであれば、部下に惜しみなく与えた人 要素:ケチな良い君主と、君主になるまでは気前が良かった人と、人から奪った者なら気前の良い人。 【第一七章】 ・ボルジア……冷酷と言われたゆえに安定を導いた人。 ・フィレンツェ人民……ゆるかったので、ピストイアを荒廃させた。 ・ハンニバル……冷酷さゆえに軍を統治できた人。 ・スキピオ……慈悲深さゆえに軍の統治に失敗した人。 要素:冷酷ゆえに安定を導いた人、慈悲深いゆえに荒廃させた人、冷酷ゆえに軍隊を指揮できた人、慈悲深いゆえに軍隊が乱れた人。 【第一八章】 ・スペイン王……平和や信義は口にするけどちっとも考えていない、良い君主の例。 要素:信義とか気にしない良い君主 【第一九章】 ・アンニーバレ・ベンティヴォッリ卿……敵対勢力に謀殺されたが、民衆が味方だったため、血筋が保たれた例。 ・フランス……第三法院を設けて、憎しみを買わずに貴族を抑制している。 ・マルクス……良い皇帝。世襲君主なので成功した。 ・ペルティナックス……良い皇帝。腐敗した軍部の憎悪を買い殺された。 ・アレクサンデル……良い皇帝。女々しいと侮られ殺された。 ・セウェールス……悪い皇帝。力量が圧倒的だったので成功した。 ・アントーニーヌス……悪い皇帝。民衆から憎悪され、親衛隊に殺された。 ・コンモドゥス……悪い皇帝。民衆から憎悪され、軍部から軽蔑され殺された。 ・マクシミーヌス……悪い皇帝。生まれが卑しく侮られ、民衆の憎悪も買って殺された。 ・トルコ、ソルダーノ……民衆より兵士の方が重要性を持つ例。 要素:民衆を味方につけて良かった君主、憎しみを受けずに貴族を抑制する人、良い人だけど憎悪や軽蔑を買った皇帝、悪い皇帝でやっぱり憎悪されたり軽蔑されたりした皇帝。 【第二〇章】 ・ヴェネツィア人……支配を容易にするため分断工作を行った。 ・パンドルフォ・ペトルッチ……自分に敵対していた人達を仲間にして成功した人。 ・ニッコロ・ヴィテッリ卿……城砦を破壊した例。 ・グィード・ウバルド……同上。 ・ペンティヴォッリ家……同上。 ・フランツェスコ・スフォルツァ……城を作ったら、後継ぎが城を過信して民衆を虐げた。城がマイナスになった例。 ・フリル伯……運良く城のおかげで民衆から身を守れた人。二回目はダメだった。 要素:分断工作を行った人、敵を仲間にした人、城砦を破壊した人、城砦のせいで良くないことになった人 【第二一章】 ・スペイン王……立派な君主の例 ・ベルナボ・ダ・ミラーノ卿……内政において、比類なき実例を示した人の例。 ・アンティオーコス……ローマ人を滅ぼすため、アカイア人に中立を保つよう促した。 ・ローマ人……アカイア人に味方につくよう説得した。 ・ヴェネツィア人……自分より強者であるフランスと手を結び、ミラノを攻撃するという失策をおかした。 要素:立派な君主、比類なき実例を示した人、中立を保つよう勧告した人と、中立は良くないと言った人。 【第二二章】 ・パンドルフォ・ペトルッチ……アントーニオという有能な側近がいるので、有能と判断されている君主 要素:有能な側近のいる人 【第二三章】 ・マクシミリアン……誰にも相談しないうえに優柔不断な、ドイツのダメ皇帝。 要素:相談しないダメな人 【第二四章】 ・ナポリ王、ミラノ公……イタリアで政体を失った人の例 ・マケドニア王フィリッポス……軍備を整え、民衆と貴族の心を掴んでいたので王国を保てた例。 要素:政体を失った人、失わなかった人 【第二十五章】 ・教皇ユリウス二世……せっかちなくらい果敢に行動したが、行動様式が時代とうまく合っていたために成功した例。 要素:行動様式がたまたま時代に合っていた人 【第二六章】 該当者なし |
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