「怪しい伝説」は、ディスカバリーチャンネルで放映中の、うさんくさい伝説を検証する番組です。
「鏡で軍船は燃えるのか?」
今回検証するのは、アルキメデスが巨大な鏡で太陽光を集め、ローマ軍の軍艦を焼き払ったという伝説です。
MYTHBUSTERS(以下、バスターズ)は以前も鏡を用いた装置を作り実験を行いましたが、この時は失敗。そこで今回は視聴者からチャレンジャーを募り、実験を行うことにしました。
一人目はNASAの科学者マイクさんです。彼は巨大なパラボラ型の鏡を作りました。
ですが、隣家が燃えることを怖れて、実験はしてないようです。
もう一組はマサチューセッツ工科大学(MIT)の教授と学生です。番組の以前の失敗例を見て、「ちょっと計算してみたらできそうな気がした」らしいです。テレビを見て「ちょっと計算する」あたり流石は学者。
MITはパラボラを用いず、単に大量の鏡を並べて日光を集めたみたいです。しかし、実験では130枚弱の鏡で30メートル先の船の模型を燃やすことに成功してます。
実際の実験では、この二者が停泊している40メートル先のボロボートに火をつけることになりました。
こんな感じ。うおっ、まぶし!
しかし、煙をあげて黒く焦げるものの、一向に発火しません。船が水で濡れてるせいかもしれません。
伝説は無視して船を20メートルまで近づけたところ、ようやく発火。しかし、岸まで20メートルの地点で、船の一部に小さい火が起こったところで、何の問題もなく着岸できるでしょう。それ以前に海から水を一杯汲んでかければ終了です。これでは、とても光線兵器とは言えません。
番組的にも「船を瞬時に燃やすのはこの4〜5倍の鏡と数千人の人手が必要」であり、非現実的と結論付けました。
さらに、投石器なら射程180メートル。火矢なら射程90メートルです。こちらの方がよほど確実ですし、第一、20メートルの距離なら……
火焔ビンを投げた方が早いです。
火焔ビン命中! 大炎上!
大興奮のバスターズ!
その頃、MITの光線兵器は風にあおられて大破。風が吹いただけで壊れる兵器が実戦投入できるわけがありません。
結論:アルキメデスの光線兵器はウソ
|