「今日の主役(ヒーロー)」
いつもは静かな村、ウィンヒル。
だが今日は、村をあげてのおめでたい日であった。
さて、その主役はというと―
「レイン〜、ちょっと手伝ってくれよ〜」
「もう。エル、ちょっと行ってあげて」
「はぁ〜い!」
エルはレインがドレスを着てメイクをしているのをずっと横で見ていたが、す
ぐラグナのいる別室へと向かった。
「おお、エルか。なあなあ、この”ねくたい”っつーのはどうやって使うんだ?」
ネクタイなんか絞めた事が無いラグナは、婚礼用のネクタイを持って困っていた。
「ラグナおじちゃん、ネクタイも締められないの〜?しゃ〜ね〜な〜。エルが
手伝ってあげる!!」
「ありがとな、エル。さすがは”れでぃ”だな!!」
「へへ〜♪」
エルはラグナにレディ扱いされたのが嬉しかったらしく、喜んでラグナの後ろ
に椅子を持って行き、ネクタイを結んであげた。
「ラグナー。準備は出来た?」
丁度ネクタイが結び終わった頃、別室で同じく婚礼の準備をしていたレインの
声がした。
「おう!!さぁ、行こうぜエル!!」
「うん!!」
少しゆるめに巻かれたネクタイをした今日のヒーローは、小さなレディと
共にヒロインの元へと走って向かった。
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