ビッグバイクを買うぞ 10月〜12月までは、3年担任は心身ともに落ち着かない日々が続く。
大学入試にも多様化の波が押し寄せ、推薦入学制度というものが増えて来つつあるからである。
推薦なんぞ邪道だという向きもあるが、殿様商売はしていられない。
それよりなにより、生徒の受験機会を正当な理由がなく減らす権限は私にはない。
「この生徒は太鼓判押します。」
で終わればいいのだが、どんなふうに太鼓判を押すのか、多いときにはB4版いっぱい書かなくてはならないのである。
私のように、作文が苦手な者にとっては非常に時間をかける割りには、さえない文章になってしまうところの担任に遭遇した生徒は可哀想であるがあきらめてもらうしかない。
しかし、本人の自己推薦書、面接(口頭試問を含む)、小論文などが大きく評価されることが多いのでそれほど可哀想でもない。←どっちや! まあまあおさえて
私のクラスは5人推薦したが、多いクラスになると12〜13人になる場合がある。
これは、非常につらいだろう。
授業等の準備もしなくてはならないので、家に帰ってから夜遅くまでかかって仕上げるということになる。
おそらく、「推薦制度なんかなくなれ〜!」と月に向かって雄叫びをあげている担任もいるだろう。
******************************* え!!!。授業の準備なんか時間かかんないでしょう、何年もやっているんだから。
甘い。この時期から入試問題をやり出すので、予習をせずに出たとこ勝負で解き出すと黒板に向かってフリーズすることが、ままあるのだ。私の場合。 ********************************
閑 話 休 題 12月にもなると、ちょっと暇になる。そして日和見的持病が頭をもたげてくる。
「バイクがほしい」
「今のじゃなくて、もっと大きいバイクがほしいんだよ〜」
「せっかく、大型二輪免許を取ったのに230ccじゃいやなんだよ〜」
「み〜んな、おっきいバイクに乗ってるんだよ〜」
まるで、子供である。 バイクは大人のおもちゃみたいなものだから、子供と同じレベルになるのである。
どういうバイクがいいのか。 どこでも行けて、そして速くてて安全なやつがいいな〜
理想が高いが、インターネットを使って探せばそういうバイクもあるのだ。
ホンダのバラデロ(XL1000V)というやつだ。 いいなあ。かっこええなあ。みなさんも思いませんか?
XL1000Vホンダバラデロ
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しかし、よくよく考えた結果、私の足の長さと体力では支えられないという結論が出たのである。私の背があと6cm高かったらこれを買っていたであろう。
私の師匠は、「先生ならホンダのスーパーブラックバードくらいがいいでしょう」と言う。
はあ? ↓もしかしてこれ?
スーパーブラックバードCBR1100XX
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あの、これってちょっと過激過ぎんじゃないの? と最初思っていたのだが、オートバイ雑誌等で何回も見ていると、
「ええなあ〜、かっこええな〜」
と感じるようになった。自己マインドコントロールだろうか。
よく似てるけど、ZZ−R1100の方がええなあ。これほしい!!、絶対これ買う。
ZZ−R1100
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師匠は、「うんこのバイクは私がほしかった。アレを買われちゃ、私はZX−12Rを買うしかなくなるな〜」 ↓これだ
ZX−12R
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かっこい〜い! 師匠がそうなら、私はこれだっ! どうだ!! はぁはぁ!(息切れ)
とどまるところを知らず、一人で舞い上がっている最中、
YZF−R1
私とよく似た年代のライダーがさりげなく、
私の原体験は、風を感じながらそれを切り裂いていくオートバイである。
だから、カウルがついたものはいまひとつ好きになれないのだ。
あっ!やられた……。 ひとつひとつていねいに高く積み上げた積み木が、スローモーションで崩れるような感覚を味わった。
そうだ!その通り。私にとって風を感じられないバイクはバイクではない。
たった一言で、ネイキッド(カウルをはずした裸んぼのバイク)に方向転換するのであるが、もうすでにほとほと疲れてしまっている私である。
しかし、このままではすまされない。脅迫的に弱った思考力と視力にむち打ちながらネットや雑誌でインプレッションや仕様を再調査。
何回も読み返したのだった。
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結局決めたのは、次のホンダX11(国産)である。 ぜぇぜぇ(息切れ)
ホンダX11
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しかし、限定1000台というではないか。
これはいかん、なくなったら今までの苦労はどうなる。 またもやオートバイ選びのラビリンスに突入か? もういやだっ! 思い立ったら吉日。バイク屋にGO!! バイク屋のおじさんは、真っ赤なホンダ4輪車の修理をしていた。
自動車の修理もするのか。たいしたもんだ。 私
「あの〜」 おじさん
「ああ、こんにちは。これ持ってって」とカレンダーをくれた。
「ありがとうございます。あの〜」
「はあ」 「今のオートバイを売っぱらって、X11がほしいんですけど」
「はあ?」 「せっかく、夏休みに大型とったので、それに能登へツーリングしたとき大きいのがほしいと……」
「あれでツーリング行ったらあかんわ…」
「はあ」……叱られたみたい。
「で、X11を買おうと思うんですが、まだありますかね。限定1000台なんですが」
「そんなに早く売れんけど……、今あるバイクも売らないで持っていたら?」
「2台も?あかん、あかん怒られてまう」
「230ccやで、維持費は安いよ」
とんでもないことだ。口が裂けてもそんなことは妻や娘に言えるはずがない。
「ああ、今日は12月28日か」
「正月が開けたら、見積もりを出しますんでそれまで待って」
「お願いします」
「2台置いておいた方がいいんじゃ?」
「あきませんて、もう」
というわけで、この続きはお正月明けになるのである。 
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