「ああ、丁度良いトコに・・・」
ジェーン内を移動していた風が、たまたま通りかかったシドの部屋の前でシドに捕まっていた。
「ちょっと貴方に協力してほしい事があるんですよ」
そう言って引き止めようとしているシドだったが、風はお構いなしにさっさとその場を後にしようとしていた。
「あっ、ちょっと待って下さいよっ」
シドは慌てて風の腕を掴む。
「ほんのちょっとでいいんですっ!」
無理矢理風の腕を引っ張ると、自分の部屋に連れ込んだ。
「ま、どうぞ座って下さい」
シドは風を強引に座らせると、奥から妖しげな液体の入ったカップを持って来た。
「ちょっとこれを飲んで欲しいんですよ」
シドの笑顔に思わずカップを受け取る風。
「ようは、貴方にモニターになって欲しくて・・・」
笑顔を崩さずそう言うシド。
「断る」
そう言って風は席を立とうとした。
「いいんですか?そんな事言って・・・」
意味深な発言をするシド。
「貴方の座った椅子、実は超強力接着剤が塗ってありましてね、無理に剥がすと服まで破けますよ?」
嫌な笑いを浮かべながら、シドが風を見る。
「その接着剤を綺麗に剥がすには、この薬が必要なんですよ」
ポケットから容器に入った液体を出す。
「・・・飲めばいいんだな?」
シドが何を言わんとするか察した風は、渋々カップに口を付けた。
それを確認すると、シドは容器の液体を風と椅子の間に流し込んだ。
「これで、接着の効果は消えました。でも、もう少し付き合って下さいね」
シドが何やら用紙を取り出し、何かを書き込んでいた。
「飲みましたか?さて、今の気分はどうですか?」
「・・・別に・・・」
風は素直に答える。
「ふむ。飲んで20秒、外的異常はナシ・・・と・・・ちょっと失礼しますよ?」
今度は風の隣に座ると、風の頬に手を伸ばした。
その途端、痺れる感覚が風の体を走った。
「・・・っ!!」
「あれ?予想以上の反応が・・・こりゃ、薬の量を間違えたかも知れませんね・・・」
「な、何を・・・飲ませた・・・?」
どんどんと体が熱くなるのを感じている風は、シドに何を飲まされたのか不安になった。
「ただの催淫剤ですよ」
「さ・・・催淫剤・・・?」
聞き慣れない言葉に風が再び聞く。
「簡単に言えば媚薬ですね」
その答えを聞いた瞬間、風はマントの下からショットガンを抜き、シド目がけて発砲した。
しかし、風の発砲した弾丸はシドに当たる事無く壁に穴を開けるだけだった。
数発発砲した後、風は思うように動かない体を引きずってシドの部屋から出ていった。
「あ、辛くなったら何時でもお相手しますよ」
シドのその言葉に、風はまたショットガンを発砲した。
薄暗い廊下を体を引きずって歩き、人気のなさそうな場所を探し腰を下ろす。
その間も薬の効果は悪化していた。
「はぁっ・・・」
息づかいが荒くなる。
すでに風自身は起立し、熱が溜まっている状態だった。
その熱を解放しようと、風はズボンの中に手を入れた。
「んっ・・・!」
自分の手だと言うのに甘い痺れが全身を駆け巡る。
今の風は熱を解放することしか頭になく、後ろから近づいてくる足音に気づきもしなかった。
「風?どうしたの!?具合でも悪いの?」
不意に掛けられた声に、風の体が固まる。
「そんな所に座り込んで・・・大丈夫?」
声の主はユウだった。
慌てて駆け寄ってきたユウは風の状態を見てハッとした。
「風・・・もしかして・・・」
ユウの顔を恐る恐る見た風の表情は、何とも言えない色気があった。
上気した頬に潤んだ瞳、荒い息づかい。そして何よりもズボンの中に入ってる風の手・・・。
驚いた表情で風を見いてたユウだが、いくらもしないうちに元の表情に戻った。
「風もやっぱりそういう時があるんだ」
ユウは自分の指を風の唇へと持っていった。
「ち・・・違う・・・」
唇を触られただけなのに風の体は感じてしまう。
「違うの?じゃあこの手は何?」
楽しそうに風の耳へと舌を這わすユウ。
「・・・くっ」
濡れたユウの舌が風の耳の中で動き回る。
「っあ・・・」
風の理性は抵抗しているのだが、体は更なる快楽を求めて抵抗出来ないでいた。
「風・・・」
暫く風の耳を弄んでいたユウの舌が一旦離れたかと思うと、今度は風の唇に降りて来た。
「んんっ・・・!!」
風の唇を一舐めした後、深くまで口付ける。
歯列を割り、舌を滑り込ませながらユウの手は風の下肢へと伸びていった。
そのまま熱くなっている風自身を握った。
「あっ・・・っ!!」
声が上がると同時に重なっていた唇が離れる。
しかし、再びユウの唇が風の唇を捕らえる。
「ふっ・・・んっ・・・」
すでに風の思考回路は薬によって麻痺し、いつの間にかユウのキスに自分も答えていた。
そんな風に少々驚きながらも、ユウの行動は次第にエスカレートしていく。
ユウの手が、風自身を握ったまま上下に動く。
「もっ・・・離せ・・・っ!」
急激に追い立てられる感覚に風が懇願する。
その風の言葉を聞いたユウは、風自身の先端に軽く爪を立てた。
「んぁっ!!・・・っ!」
いきなりの刺激に風はユウの手の中に白濁した液体を放った。
「あれ?もう達っちゃったの?よっぽど溜まってたんだね」
クスクス笑いながらユウが言う。
しかし、今さっき果てたはずの風自身は萎えることなく上を向いていた。
「すごいね・・・。まだ足りないんだ・・・」
座ったまま、惚けている風にユウが言う。
「風、膝で立って」
言われた通りに風が膝で立つのを確認した後、ユウの手は奥へと進んで行った。
「あっ、やぁ・・・」
風の体が更に反応する。
ユウの指が風の中心部を探し当て、ためらいもなく入ってくる。
「はぁっ・・・!」
風の放った液体も手伝って、指はすんなりと奥に入って行った。
「すごい・・・今の風すっごくやらしい顔してる」
荒く息をしている風の顔を見ながら、ユウは熱くなっている風自身を再び握り込む。
「や・・・ぁ・・・!!」
握っている手を上下に動かすと、風の中に入っているユウの指が締め付けられる。
「まだ足りなさそうだよね」
そう言うと、ユウは指をもう一本中に押し込んだ。
「あっ!あぁぁ・・・っ!!」
風の感じる場所を交互に絶妙なタイミングで攻める。
「ん・・・うっ・・・んん・・・っ!!」
二本の指を抜き差しするたびに、クチュクチュと淫靡な音が廊下に響く。
風自身を握っていた手を離すと、ユウはいきなり風自身をくわえ始めた。
「っぁ!!や・・・っ!!」
湿った口内で舌で先端を弄られ、吸われる。
その間中、指は抜き差しを繰り返していた。
「ふぁっ・・・も・・・っ・・・んっ!!」
「いいよ、イっても」
ユウは風の中に入っている指で肉壁を擦った。
「んぁっ!あぁぁぁっ・・・!!」
風が仰け反りながら、ユウの口に欲望を吐き出した。
ユウはわざと音を立てながらゴクンと飲み下した。そして風の中から指を引き抜いた。
「んっ・・・あ・・・」
微かに風が喘ぐ。
「今日の風は淫乱だね。あれだけ出してもまだ足りないの?」
ユウは肩で息をしている風に口付ける。
「ココでするのも良いけど、続きは僕の部屋で・・・ね?」
そう言ってユウは風を立たせると、自分の部屋に向かって歩き出した。
少し立ちつくしていた風だったが、大人しくユウの後をついて行った。
まだまだ薬の効果が消えない風の体は未だに疼いていたからである。
END
後書きと称した言い訳(^∇^;)
はい、如何でしたでしょうか?(苦笑)
この後のユウ君と風さまのHは皆様のご想像にお任せします(笑)
ユウ×風って・・・こんなんでも良かったのでしょうか?(^∇^;)
薬ネタは私的にツボ!!だったので、楽しく書かせて頂きました(笑)
お気に召して頂けたでしょうか?(^∇^;)