その日、異界は猛暑に見舞われていた。
雲一つない青空、ギラギラと照りつく太陽、そして熱を含んだ不快な風。
そんな暑さの中アイとユウとチョビ、そしてリサが炎天下の中歩いていた。
「んもうっ!!何なのよこの暑さっ!!」
暑さに我慢出来なくなったアイが口を開く。
「お姉ちゃん・・・黙ってよ・・・暑いんだから・・・」
力無く声を出すユウ。どうやらこの暑さで参ってしまっているらしい。
「ホントね〜、どうしちゃったのかしら?」
困った顔をするリサ。
そしてリサの隣でユウを心配そうに見ているチョビ。
「大体、ユウがいけないんだからねっ!こっちの道に行こうなんて言うから!!」
キッとアイはユウを睨む。
「・・・この道に行こうって言ったのは・・・お姉ちゃんだよ・・・」
「うっさいなぁ〜、ユウだって・・・」
「クエッ?!」
アイの言葉を遮るように、チョビが辺りを見回す。
「・・・チョビ・・・どうしたの?」
ユウはチョビの側に行く。
「クエッ!!クエ〜〜ッ!!」
その瞬間、チョビが羽根を大きく振る。
「えっ?!本当?」
チョビの言葉が分かるユウは、チョビの言葉を聞いて驚く。
「何?ユウ、チョビ何だって?」
ただならぬチョビの行動にアイがユウを見る。
「あのねっ!この先で水の匂いがするって!」
先ほどまで暑さで参っていたユウが、急に元気にその先の道を指さす。
「水〜?ただの水たまりとかじゃないでしょうね〜」
アイが怪訝そうにユウを見る。
「ううん、もっと大きいみたいだよ!」
アイの言葉を否定しながら、ユウはチョビの言ってた方向に歩きだした。
「あ、待ってよユウ〜!!」
さっさと歩いて行ってしまうユウの後を慌ててアイとリサはついて行った。
「うわぁぁっ、おっきい〜!!」
大人しくユウの後をついて行った一行が目にしたのは、太陽の光に反射してキラキラと輝く湖だった。
「こんな湖があったなんて・・・」
アイとリサが驚きの声をあげた。
湖を探し当てたチョビはすでに湖に入り、バシャバシャと水音をあげていた。
「ユウ!リサ!私達も泳ごう!!」
気持ちよさそうなチョビを見て、アイが2人に声をかける。
「えっ?でも僕達水着なんて持ってきてないよ?」
ユウがアイにそう言うと、何やら含んだ笑いを見せた。
「全然問題ないもんねっ、ポシェポケ!」
アイは自分の肩から下げているポシェポケのバッテンのシールを剥がす。
「あ!その手があったんだ!」
アイの行動に感心しているユウ。
「ポシェポケっ!水着だして!すっごい可愛いやつ!」
アイの無茶な注文を知ってか知らずか、ポシェポケは2着の水着を吐き出した。
「・・・結構便利・・・なのねぇ・・・」
ポシェポケを見ながらリサが呟いた。
「何か、あんまり可愛くない〜」
出された水着にアイは不満の声を漏らす。
「い、いいじゃん・・・出して貰えたんだし・・・」
眉を寄せて不満を言ってるアイをなだめるようにユウが言う。
「・・・わかったわよ・・・じゃあ、今度はリサのね」
再びポシェポケにお願いしようとしたアイにリサが驚く。
「い、いいわよ私は・・・2人で泳いでいらっしゃいよ」
「えぇぇっ?リサ泳がないの〜?」
アイが頬をふくらませる。
「ええ。だって私まで泳いでしまったら、誰が荷物を見てるの?」
「あ、そっか!荷物もあるし、僕達の服もあるしやっぱりリサにお願いしてた方がいいと思うよ」
アイに向かってユウが言う。
「それもそうか。じゃ、リサ!行ってくるね!」
アイとユウは急いで水着に着替えると、湖の方に走って行った。
「お姉ちゃん、ポシェポケは置いて行った方がいいんじゃないの?」
走りながらアイの肩に掛かっているポシェポケを見る。
「んふふっ〜、後のお楽しみ」
アイは何か企んでいる笑みを浮かべた。
そして水辺に近づいたアイは、再びポシェポケのバッテンを剥がした。
「ポシェポケ、風のおじさん出して!」
アイのお願いにユウが驚く。
「お姉ちゃん、いくら何でも風は出せないんじゃ・・・」
「そんなのやってみないと分からないでしょ!ポシェポケ!お願い!!」
アイはポシェポケを見るが、当のポシェポケは一向に動く気配がない。
「ほら、やっぱり人は無理なんだよ・・・」
ユウが呆れた様にアイを見る。
「大体何で風を出したかったの?お姉ちゃん」
「だって風のおじさん、いっつも黒い服ばっかり着てて暑そうだから・・・」
その時、アイの肩からぶら下がってたポシェポケの口が大きく開いた。
「あっ!お姉ちゃん!!ポシェポケが!」
アイがポシェポケを見ると、大きく開いた口から風が吐き出された。
「嘘っ!!」
ユウが驚きの声を上げた。
「風のおじさんだ!」
アイが嬉しそうに風に近寄る。
風は何でこんな所にいるのかが分からず、辺りを見回していた。
「風・・・大丈夫?」
ユウも風に近づき声を掛ける。
風は立ち上がると、交互に双子を見てため息を漏らした。
「ささ、おじさんも一緒に泳ごう!」
アイは状況を把握出来てない風の腕を掴むと、湖の方へ引っ張って行った。
「あっ!お姉ちゃん、風・・・服のままだよ?!」
ユウが慌てて風のもう片方の腕を引っ張ったものだから、アイのバランスが崩れ、湖の中に前のめりに倒れてしまった。
そのアイの衝撃を受けて、風もまた湖の中に倒れ込む。
「ちょっと〜ユウ!!」
アイが起きあがり、ユウに詰め寄った。
「ご、ごめん、お姉ちゃん・・・風・・・」
アイの迫力に負けつつも、アイと風に謝罪をする。
風は水の中に座ったまま、濡れた髪を掻き上げた。
その仕草と、滴り落ちる水滴にユウは思わず見惚れていた。
「ユウ!!聞いてるのっ?!」
アイがすごい剣幕でユウを見ていた。
「わわっ、何?お姉ちゃん」
「何?じゃないでしょっ!!んもうっ!何やってるのよ〜!!」
アイがユウに詰め寄ってる間に、辺りにミストが漂っていた。
「こ、これはっ!」
風がそのミストに反応する。
「・・・風?どうしたの?」
風の反応をみたユウが、風に聞く。
「・・・白い・・・雲・・・」
風はそう言うと、一点を凝視していた。
「えっ?!」
アイとユウも驚いた様に風と同じ方向を見る。
「・・・水も滴るいい男・・・ってところかい?」
聞き覚えのある声と共に、その声の主がミストの中から現れた。
「ま、魔剣士!!」
ユウの表情が険しくなる。
「白い雲」
風が双子をかばう様に前に出る。
「相変わらず素敵だね・・・黒き風・・・今日はお守りかい?」
後ろの双子を見ながら雲が言う。
風はその隙にショットガンを取り出し、雲へと発砲する。
しかし、弾は雲に届く前にミストによってその速度を消され、地面へと落ちていくばかりだった。
風は魔銃を見るが、双子がいるというのに一向に作動しなかった。
「風、場所を変えないかい?」
雲が風に言う。
「何・・・?」
雲の意図が分からず思わず聞き返していた。
「このままここで闘っては、後ろの子供達が巻き添えになってしまうよ?」
「・・・」
風は黙っていた。
「僕達は大丈夫だよ!風っ!!魔剣士の言うことなんて聞かないで!!」
ユウが必死に風に言う。
「さぁ・・・風?」
雲が再び風に言う。
「・・・分かった・・・」
「風っ!!」
ユウが悲痛な面もちをしながら風を引き留めようと、風のマントに手を伸ばした。
その瞬間、風とユウの間に強烈なミストが巻き起こり、思わずユウは目を瞑ってしまった。
「うわっ!」
「風は預かって行くよ」
雲の声が聞こえたが、ユウは目を開けることが出来なかった。
「か、風ーーっ!!」
ミストが引いたと同時に雲と風の姿も泣くなり、ユウの声が空しく水面に響くだけだった。
「・・・っ・・・ん・・・」
風と二人だけになった雲は、すぐさま風の唇を奪う。
始めは雲の腕の中で抵抗を見せてた風だったが、雲の執拗な口付けのせいで体の力が段々と抜けていった。
「な・・・何のつもり・・・だ・・・」
雲の唇から逃れると、風が雲を睨む。
「いいのかい?そんな態度を取って・・・。」
雲が強気な発言をする。
「どういう事だ・・・」
いつもと違う雲の態度に、風は不安を覚える。
「私があのまま彼らを放っておくと思っているのかい?」
雲は風のあごを持ち上げ、その瞳を覗く。
「何・・・?」
「私の一声で彼らは死ぬ」
風の問いに雲は冷たく言い放つ。
「・・・」
風は黙ったまま雲を見る。
「どうすれば良いか・・・わかるよね・・・?」
雲の指が風の体を這い、風の中心へと伸びる。
「・・・っ!!」
風の体がピクンと反応する。
「す・・・好きにすればいい・・・」
風は雲を睨みながら言葉を発した。
「本当に素敵だね・・・君は・・・」
ブルーの綺麗な瞳にゾクゾクしながらも、雲は風に口付けた。
「ぅん・・・っ・・・」
頑なに閉じている風の歯列を割り、強引に自分の舌を滑り込ませる。
「ふぁっ!!・・・んんっ・・・!」
大した抵抗もなく、雲の舌を受け入れる風。
逃げている風の舌を捕まえると、自分の舌と絡める。
「っ・・・ぅう・・・ん・・・」
風の体の力が抜けるのを確認した雲は、風を地面に寝かせると器用に風の服を脱がせていった。
雲の行為に風は羞恥に顔を染めるも抵抗出来ず、ただ目を瞑る事しか出来なかった。
「そんなに大事なのかい?彼らが」
クスクスと笑いながら唇を離した雲は、今度は露わになった風の胸をまさぐっていた。
薄く色づく突起を指ではじく。
「あっ!!・・・」
「それとも・・・気持ちよくなってしまったから抵抗出来ないのかい?」
指の腹でさすり、転がしたりしながら、雲が言葉で攻める。
「ち・・・ちが・・・ぁ・・・」
風は否定するが、自分のモノが微かに反応しているのを感じていた。
「ま、ここはまんざらでもないって言ってるけど・・・?」
雲は風の胸の突起から手を離すと、風の中心に手を伸ばす。
「あっ・・・やめっ!!」
自分の意志に反して、勝手に反応しているソレに触れられないように、必死に足を閉じる。
しかし、先ほどからの雲の愛撫によって思うように力が入らなくなっていた風の体は、ほんの少しの力で難なく開いてしまう。
「風のは正直だよね」
雲は笑いながら風のモノに指を絡ます。
「あぁぁっ!!・・・や・・・めっ!!」
今までの、どの愛撫より風の体は反応を示す。
自分の手の中で風のモノの脈打つ感覚が伝わる。
「はぁ・・・っ・・・ん」
自分のモノを握ったまま一向に動こうとしない雲に、風が苦しげな声をあげる。
「・・・っ・・・く・・・も・・・」
「どうして欲しい?風」
そんな雲の言葉に、風が目を見開く。
「言ってごらん?じゃないとずっとこのままだよ?」
雲は風の先端から溢れ出る先走りの雫を指で擦りつける。
「んぁっ・・・!!や・・・っ!!」
「風の先走りで私の手が濡れてしまったよ?」
そう言うと雲は風の双丘の奥にある小さな入り口に指を突き立てた。
「んんっっっ!!あぁぁっ・・・!!」
「風・・・どうして欲しい?」
同じ言葉を風に聞くが、風は言う気配がまったくない。
「強情だね・・・でもその方が私は楽しいけどね」
雲はそう言うと風の中に入っている指を動かし始めた。もちろん、握っている風のモノは動かさずに・・・・。
「やぁ・・・っ・・・・あっ、あっ・・・!!」
風の体が小刻みに揺れて、風のモノの先端からは止めどなく雫が流れ落ちる。
「く・・・くもっ・・・も、も・・・ぅ・・・」
風が我慢出来ないと言った風に雲を見る。
「何?風」
楽しげに風を見ながら意地悪く聞く。
「も・・・う・・・せてっ・・・んあっ!!」
「何?全然聞こえないよ?」
雲は更に激しく指を動かす。
「あぁぁっ!・・・んっ!!・・・もう・・・イキ・・・たぁ・・・・!!」
雲は風のその言葉にクスっと笑みを漏らすと、一気に風のモノを扱き始めた。
「あ、あっ!!・・・・んっ・・・んんんっ!!」
風の体が仰け反ると、風のモノから勢いよく白濁した液体が飛び散った。
「はぁ・・・ん・・・っ・・・」
未だまだ余韻のさめやらぬ風を見下ろしながら、雲は指に残っていた風の放った液体を舐め取る。
「風・・・これで終わりなんて思ってないよね・・・?まだ解放はしないからね」
雲の放った言葉を聞いた風だったが、今の状態では何も出来ず肩で息をしているだけだった・・・。
END
後書きと称した言い訳(^∇^;)
キリリクではない、自分が書きたい小説をアップしちゃいました(苦笑)
キリリクはこれから順番に消化して行きたいと思いますです(^∇^;)
タイトルのギャグ(?)さとは裏腹に、何かダークな感じになってしまいました(笑)
そして私が得意の(得意にすんな/爆)中途半端な終わり方・・・(苦笑)
しかしこの話には、続きがあった!!
そしてその話は同人誌で書こうかと・・・(苦笑)
いや、だってかなり短い話になりますので・・・(^∇^;)
だったら同人で出しちゃえっ!って感じです・・・(苦笑)
ご要望が多かったらサイトに載せようかと思いますが・・・(苦笑)
まず来ないと思うので・・・載せない予定です(苦笑)
少しでもお気に召して頂けたら幸いっス〜(≧▽≦)ノ