superfluous love

誰もいない、何もない、霧だけしか存在しない世界。
俗に言う「死後の世界」で霧は毎日同じ時間を過ごしていた。
何もすることがなく、唯一想う事と言えば悲しげな瞳をしていた雲とその側にいた風の事だった。
魔銃を放つ姿はとても美しく、この世のものとは思えなかった。
「長い間忘れていた感情だ・・・」
ぽつりとそう呟くと、その場に寝ころぶ。
真っ青な空が、どことなく風の瞳の色の様に思えた。
風の凛とした表情を想い出しながら霧は目を閉じた。


ふと、人の気配に目が覚める。どうやらあれから眠ってしまったらしい。
気配の方に目をやると、そこには想い続けていた風の姿があった。
風は傷を負ってるらしく、マントから微かに血が滲んでいた。
当の風は瞳の強さを失わず、じっと霧を見ていた。
「どうした?その傷は・・・」
霧が風に近づく。
カチャッ!
目の前に銃が突きつけられる。魔銃ではない、ショットガンだった。
「私はお前と争う気はない。それを下ろせ」
霧の言葉に銃が下ろされる。
あまりの素直さに霧は驚いた。普段の風は絶対に人の言葉に従わないからである。
「・・・風?」
霧が風に手を伸ばそうとした時、風は霧に倒れかかって来た。
「お、おい?」
風の体を寸前で受け止める。
あまりの軽さに驚いたが、途端ヌルッとした感触が霧の手に伝わった。
血だった。どうやら腹に傷を負っていてかなりの出血らしい。
「ちっ・・・」
そう舌打ちをすると、霧は風を抱き上げでその場を後にした。


気が付くと薄暗い場所にいた。
さっきまで霧と向き合ってたはずなのに、と風が朦朧とした頭で考えていた。
自分の体を見ると、傷を負った場所に包帯が巻かれ手当てがされていた。
「気が付いたか?」
その声に飛び起き、慌てて銃を探す。
「銃はこちらで預かってる。第一、そんな体で私には勝てんよ」
見透かされているように霧に言われる。
風は仕方がなく大人しくする。
「これを飲め。薬草を煎じた物だ。傷に効く」
そう言って霧は風に器ごと手渡した。
「毒など入ってはいない。さっさと飲め」
一向に口をつけない風に霧がそう言った。
「何なら私が口うつしで飲ませようか?」
そう言われて、流石に風も大人しく薬草を口に流し込む。
「・・・うっ!」
あまりの苦さに風の顔が歪む。
「その薬草は傷には良く効くのだが少々タチが悪くてな・・・」
霧が風に近づき、指で風の体を撫でた。
「・・・っ!」
ただ触られただけなのに、風の体に甘い痺れが走る。
「副作用みたいな物で、催淫効果がかなり高いのだよ」
「へぇ・・・それは面白そうですね」
突然背後で声がする。
聞き覚えのある声に霧は振り返る。
「我が弟よ・・・」
「久しいですね、兄さま!!」
そう言って雲は突然霧に斬りかかる。
寸前でその剣を受け流す。
「まぁ、落ち着け。今は兄弟で争ってる場合ではなかろう」
霧は風を見る。
風は頬を上気させ、息も絶え絶えに耐えていた。
「・・・それもそうですね・・・このままでは風が可哀想ですね」
雲も風の様子を見て納得して、剣を納めた。


霧は風のあごを掴むと無理矢理上に向かせ、貪るようなキスをする。
「んんっ!!」
歯列をこじあけ、己の舌を滑り込ませる。
逃げる風の舌を絡め取り、何度も口内を犯す。
「ふぁっ・・・んっ」
薬草の副作用と、霧のキスで風の意識は朦朧としてきた。
その様子に雲も我慢出来なくなったようで、風が着ている服を脱がしにかかる。
包帯以外、一糸まとわぬ姿の風に、雲はゾクゾクする感覚を覚えた。
そして、すでにはちきれそうなほど勃ち上がった風自身に手をかけ、ゆっくりと握り込む。
「んぁっ!!や・・・ぁっ」
霧に口を攻められていた風は、雲の行為に驚きつつも快感を隠せなかった。
「すごいね風。ここはもうこんなになってるよ?そんなに兄さまのキスは良いかい?」
雲はわざと風を煽る。
「ち、ちが・・・っ!」
風が否定する。
そうしている間に霧は風の口を離れ、風の背後に回ると今度は胸に手を這わす。
「っ・・・!」
「あ、すごい。また堅くなった」
雲は握ったままの風自身を見ながら言う。
霧は巧みな指使いで風の乳首を弄ぶ。
「このままじゃ風、辛いよね」
そう言うと雲は、風自身をくわえ込んだ。
「あっ!!や、やめ・・・っ!!」
口や胸にされてた愛撫とはケタ違いな快感が風を襲う。
雲が舌で風自身を攻めると、風はあっけなく雲の口の中で達してしまった。
「あれ?もう達っちゃったの?」
風が放った白い液体を飲み込みながら雲が言う。
しかし、薬草の効果で風自身はまだ萎えることはなかった。
「風、舐めて」
雲が風の前に自分の指を出す。
風は大人しく出された指に舌を絡め舐め始める。
「んっ、ふっ・・・」
程良く濡れてきた指を雲は風から離すと、風を四つん這いにさせた。
「兄さま、そろそろいいですか?」
雲が霧に聞く。
弟の問いに霧は頷く。
雲は風の双丘の奥にある蕾に、先ほどの指を挿入した。
「っ・・・あっ・・・!!」
「風、私のも・・・」
そう言って霧は自分のモノを取り出し、風の口元へ持っていった。
風は言われるがままに、霧のモノをくわえる。
そのうち、雲は指の本数をだんだん増やしていく。
「んっ!!んんんっ!!」
喘ぎながらも、霧のモノを一生懸命舐める風。
「もういいかな・・・?」
雲は独り言のように呟くと、風の中から指を引き抜く。
そして雲は自分のモノを取り出すと、風の蕾へとあてがい一気に貫いた。
「あっ!!くっ・・・んっ!!」
雲が腰を打ち付けるだびに、何とも言えない快感が広がってくる。
「あ・・・はぁっ・・・っ!!」
雲の動きのせいで、風の口から霧のモノが外れる。
「風、口が動いてないぞ?」
霧にそう言われて風は霧を口に含む。
「風ってHだね、前も後ろも犯されてるのに、感じてるなんて」
雲は言葉でも犯す。
「やぁ・・・ちが・・・ッ!!」
「ココだって、はちきれそうだよ?」
雲は風自身を握る。
「あっ!!やめっ・・・・!!い・・・くっ!!」
「まだ、ダメだよ。風」
雲は風自身の根元を強く握る。
「い・・・っ!!」
「私も兄さまもまだなんだから、まだ達っちゃダメだよ」
にっこりと笑いながら雲が言ながら行為を続けた。
「あぁっ・・・もう・・・やっ!!」
「風、ほら口を動かして」
霧のモノを口から外していた風に再びくわえさせる。
「ふぅっ・・・んっ・・・」
雲の腰の動きに合わせて、風の口も霧を追い立てる。
「もう達きそうだ・・・。全部飲めよ?」
霧が風の頭を掴んだかと思うと、深く押し込んだ。
「ぐっ!!ん、んっ!!」
息苦しさに声をつまらせる風。
「っ・・・!!」
短く声を発して霧が果てた。
「んっ・・・!!」
風の口内に、苦い液体が広がった。
飲み込みきれなかった白い液体が風の口から溢れる。
「仕方のない奴だ」
霧はそう言うとこぼれ落ちた液体をすくい取ると、風の口へと運んでいった。
「んっ、く・・・も・・・もぅっ!!」
霧の指に付いている液体を舐め取りながら、風は苦しげに雲に言う。
「そうだね・・・」
雲はそう言うと、ゆっくり抜き差ししていた腰を激しく動かし始めた。
同じく風自身も上下に激しく動かす。
「い・・・っ!!あっ、ああぁぁぁっ!!」
「っ・・・くっ!!」
風が達くのと、雲が風の体内に欲望を放つのは同時だった。
「っはぁ、はぁ・・・」
「兄さま、あの薬草の効果はどれぐらいですか?」
雲は肩で息をしている風を見ながら、霧に質問をする。
「そうだな・・・後、5時間てとこか?」
「なっ・・・!!」
その答えに風が悲痛な面もちで言う。
「では、まだ楽しめるってことですね♪」
「うむ。今度は私が入れさせてもらうぞ」
霧と雲がとんでもない相談をしているのを聞きながら、風は半ば呆れていた。
自分は薬草の効果によってこんな状態なのに、この2人の性欲って・・・。
風がこの2人に解放されるのは、まだまだ先の事であった。

END


後書きと称した言い訳(^∇^;)
すいません、私本当に霧を知らなくって、半ばオリキャラ状態になってしまいました(苦笑)
雲もまた然りって事で・・・(^∇^;)
全然キャラが違ったら本当に申し訳ありません(^∇^;)
お目汚し失礼しました(苦笑)



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