「あ・・・っ・・・ん・・・・はぁっ・・・」
奥の一室から聞こえてくる声。
苦しそうで、それでいて熱を含んでいる声。
「ほら、もう少し力を抜きな」
重なるように発せられるもう一つの声。
広い寝室で組み敷かれてる風の秘部に指を挿入しながら、朧が優しく言う。
「やっ・・・も・・・無理・・・っ!!」
風が切なそうに声を上げた。
「何だ、もうおねだりか?」
朧が楽しそうに風に言う。
「あっ!・・・朧・・・っ・・・んっ・・・」
こうしている間にも、朧は風の中で指を動かしていた。
静かな室内にくちゅくちゅと淫靡な音が響き、その音すらも快感となり風を煽る。
「あっ・・・も・・・抜い・・・てっ!!」
風が朧の腕を弱々しく掴む。
そんな風の行動にくくっと笑いながら朧が指を抜く。
「・・・あぅ・・・っ!!」
自分の体内から抜かれた指にゾクリと体を震わせる風。
朧は今まで仰向けだった風の体を反転させ、うつぶせにした。
そのまま腰だけを高く上げると風の秘部に己のモノをあてた。そうしてそのまま一気に貫く。
「うぅ・・・ンっ・・・!!」
少し苦しげに風が息を吐く。それでも難なく朧のモノを呑み込んでいく風の秘部。
「すげぇな・・・最初とは大違いだ」
朧が風との結合部分を見て呟く。
「はぁっ・・・あっ・・・」
風はと言うと、朧の呟きが聞こえてないかの様に、只快楽に耐えてるだけだった。
「動くぞ」
そう言うと朧は腰を動かし抜き差しを繰り返していった。
「あっ・・・んっ・・・ぅ・・・」
朧が腰を打ち付けるたびに、風からは小刻みに声があがる。
枕に顔を埋め、すがるものがなく握り締めたシーツが、深く腰を打ち付けられる度に乱れていく。
「やぁ・・・っ・・・ふっ・・・んぁっ・・・」
風の腰を掴んでいた朧の手が、不意に風の半身を掴み優しく握り込む。
風の半身は何度となく精を吐き出していたのに、萎えることなく雫を滲ませていた。
「あっ!!・・・やっ・・・触ら・・・なっ・・・」
只でさえ、朧の動きだけでも達してしまいそうなのに、前まで触られて平気な風ではなかった。
何とか朧の手を振り解こうとと試みるが体勢が体勢なだけに、無駄に終わった。
「もっ・・・離っ・・・んんっ・・・っ」
懇願している風の瞳からは、生理的な涙がこぼれ落ちていた。
「はぁ・・・んっ・・・
「何だ?イってもいいぞ?」
朧の手から逃れようとしていた風の腰を逃げられないようにした朧はさらに深く突く。
「あっ・・・!!やっ・・・だ・・・っ」
急激な快感に風はどんどん追いつめられる。相変わらず朧の片手は風自身を扱き解放を促す。
「・・・んぁ・・・っ・・・やぁ・・・あぁぁっ!!」
体を大きく震わせて風は朧の手の中に放った。
そして同じくして朧も風の中に己の欲望を放つ。
「んっ・・・っ」
奥の方で感じる熱と、自分の体から抜かれる感触に風が声を上げる。
そんな風を見て、朧は風にキスをした。
「んんっ・・・!!」
まだ息の整ってない風にはそのキスが苦しく、くぐもった声で朧に抗議の意を示す。
「悪かったな」
笑いながら唇を離すと、風は思いっきり息を吸い込んでいた。
「初めの頃よりは上手くなってきたな」
朧は風の頭を撫でながら言う。
「感度も良くなってるし・・・そろそろ仕事も出来るだろう」
どことなく寂しげな表情の朧に風は首を傾げた。
「さてと・・・」
朧はそう言うと、風を抱き上げた。
「な、何?」
急に抱き上げられたので、バランスを失った風は慌てて朧の首にしがみつく。
「何って・・・風呂だよ、風呂。何時までもこの格好じゃ風邪引くぞ?」
そうして朧は、風を抱き上げたまま風呂場へと進んで行った。
「若・・・」
風呂から上がって風の髪をタオルで拭いている時に、老人が声を掛けてきた。
「どうした?」
相変わらず風の髪を拭きながら朧は老人に聞く。
「お客様がお見えです」
「客・・・?」
一旦手を止めて老人の方を見る。
「はい、・・・様が」
「何?!あいつが?!」
あまりの驚き様だったので風は朧を見上げた。
「そうか・・・あいつ帰って来てたのか」
朧の表情はどことなく嬉しそうだった。
「すぐ行くと言っておいてくれ」
朧は老人にそう言うと、再び風の髪を拭き始めた。
「かしこまりました」
老人はそのまま部屋を後にした。
「・・・誰?」
嬉しそうな表情をしている朧に、風は問う。
「ん?ああ、俺の親友だ。商いをしながら旅をしてるんだが、久しぶりに帰って来たみたいだ」
「ふ〜ん・・・」
朧の声は久しぶりの親友に会えると言うことで、かなり嬉しそうだった。
親友が帰って来るとはそういうモノなのか、と風は思っていた。自分には分からない感情・・・。
「お前も紹介するから一緒に来い」
朧は風に服を着せながら言った。
「・・・うん・・・」
『別にいいのに・・・』そう思っていたが、朧の親友に紹介されるのが何だか嬉しくて風は照れくさそうに笑っていた。
「よし・・・と。じゃ行くか」
自分も服を着替えた朧は、風の手を取り部屋を後にした。
「あっ、待って!」
ドアを閉めずに出て行った朧を制止して、風は部屋のドアを閉めた。
「お、すまねぇな」
朧は風の頭に手を置いて礼を言った。
そんな朧に、風はにこっと笑うと再び朧の手を握る。
そうして、風の手を引きながら朧は数年ぶりに会う親友の元へと歩いて行った。
この先、どんな事が起こるか知らずに・・・。
3へ続く。
後書きと称した言い訳(^∇^;)
す、すいません・・・また続いてしまいました・・・(T_T)
多分3,4話で終わるかと・・・(苦笑)
うーむ・・・やはりオリキャラを使うとページが増えますね・・・。
ああ、ごめんなさい・・・次こそ本当に鬼畜です(苦笑)