―カタヨクダケノテンシニハ ジユウハ アタエラレナイ 
オリニトジコメラレタママ イッショウヲスゴスンダ―

 

Pollutant

その日はいつもと違っていた。
「なんだ、この騒がしさは。」
不機嫌な声で、三上は隣にいた渋沢に尋ねた。
「女子寮で自殺があったらしい。・・・未遂だがな。」
渋沢は険しい顔で答えた。
「へぇ。誰が?」
「・・・確か、隣のクラスの ・・ だったかな。」
「名前は聞いたことあるけど、知らねぇな。」

それから、 の自殺未遂騒動が何回かあった。

 

そして時は流れた。


 

 

 

 

三上は、体調が悪かったので、保健室に行った。
戸を開けると養護教諭はいなかった。
その代わり、一人の少女がいた。
面識は無かったが、勘であの だと分かった。
彼女は背を向けていたので三上に気付いていなかった。
『あれが噂の・・・。』
次の瞬間、 がカッターを取り出し、自分の首元に運んだ。
「バカっやめろっっ!!」
三上は に飛びついた。
「キャっ!!」
の手からカッターが落ちた。


 

三上は を屋上につれてきた。
しばらく沈黙が続いた。

 

 

先に口を開いたのは だった。
「なんで・・・私を死なせてくれなかったの・・・・。」
「別に理由なんかねぇよ。ただ・・・死なせちゃいけねぇって思っただけだ。」
「・・・そう・・・・。」
の頬を涙が伝った。
「!おいっ・・・。」
「・・ごめんなさい・・・・。あ・・・あなたが悪い・・訳じゃなくて・・・・。」
「・・・泣いちまえよ。・・・ここに居るから・・・。」
そう言って三上は を抱き寄せた。

 

 

 

 

 

 

「・・あ・・・ありがとうございます・・・・。あ、私、 っていいます・・・。」
「あぁ、俺は・・」
「・・三上君でしょ?・・・サッカー部司令塔の。」
は弱々しく笑った。
「なんだ、知ってんのか。」
「有名だから・・・。」

キーンコーンカーンコーン

「授業終わったな。そろそろ戻るか。 、行くぞ。」
「あ・・うん・・・。」


 

「三上君、ありがとう。私、保健室だから・・・。」
「あぁ。・・・ 、昼休み屋上来い。」
「え?・・・でも・・・。」
「一緒にメシ食おうぜ。」
「・・・うん・・・。」

女に一緒にメシ食おうなんて言ったのは初めてだった。
でも、あいつは・・・できるだけ一緒にいたかった。

 

 

―ジユウニシテヤリタカッタ・・・タダソレダケダッタ―

 

END

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