その日はいつもと何かが違うと思った。
奏鳴曲
「おい、
夏祭りの日空いてるか?」
それは終業式の日。突然クラスメートの三上に誘われた。
「へ?ああ・・・その日は・・・・空いてるけど・・・。」
「んじゃ、夜デートな。」
「は?ちょっと待ってよ!!」
三上には彼女がいる。
の友人でもある
だ。
「あ?何か駄目な理由でもあんのか?」
確かに
は三上が好きだ。でも、好きな人が幸せならそれでいいと思った。
「ねえ・・・なんで私なんか誘うのよ。他にいるでしょ、誘わなきゃいけない人がっ!」
「いいだろ別に。」
三上は冷静に答えた。
「良くないっ!!」
「・・・・まあ・・・そういうことだから、詳しいことは後で連絡する。」
「・・・なんで?わけ分かんないけど。あんた頭おかしいんじゃないの?」
の声は震えていた。
「・・・・かもな・・・・。」
そう言って三上は去って行った。
「は・・・・・?」
『
は特に何も言ってなかったけど・・・・・。なんだか複雑・・・・・。』
は教室に戻った。すると、
「あれ?どうしたの、
。」
「
・・・・。」
今一番会いたくない一人だ。
「なんか元気ないよ?」
「
は最近変わりない?」
「え?・・・・ああ・・・・うん。」
なんかおかしい・・・・。
「・・・・そう。」
「どうしたの?急に。」
「ん?最近話し聞いてないなあって思っただけよ。」
「へー。ねえ、
はどうなの?」
「んー?特に何もないよー。」
『うわあ・・・私の嘘つきぃ〜』
「あ、そろそろ行かなきゃ。」
「あれえ?デートかなぁ?
?」
「あはは〜まあねぇ・・・・・。じゃーね。」
「うん、ばいばい。」
『はあ・・・・。もう、ワケ分かんない・・・・。』
「あれ?
?」
「うわっ!!」
「どうした?」
「渋沢か・・・・びっくりしたぁー。で渋沢は何しに来たの?」
「ああ・・・シューズを忘れてしまってな。」
「それは大変。」
「あ、そういえば
がさっき勢いよく駆けて行くのを見たんだが・・・。」
「あー、デートだって言ってたけど・・・。」
「ん?おかしいな・・・。三上は練習にいるぞ。ほら。」
窓の外を見ると、確かに三上がCKの練習をしていた。
そのとき
の中で何かが切れた。
「ああ!!もうっワケ分かんないっ!!」
「おい・・・
落ち着け。」
「落ち着いてられるわけないでしょっ!!」
「
っ!?」
は教室を飛び出した。
「あ、
!」
更に今会いたくない人、もう一人。
「何よっ。三上!!」
「渋沢しらねえ?」
「教室っ。じゃあね。」
「あ、おいっ!
!!」
は走って行ってしまった。
「あ、三上、何してるんだ?」
「渋沢!今一通りメニューは終わった。」
「ああ・・・練習はいいが・・・・。」
「うわあぁぁ・・・・最悪っ!!」
は屋上の策の外側にいた。もちろん、一歩間違えれば地上に落下だ。
でも
はそれが好きだった。
「もうなんなのさっ!!三上のバカっアホっ!!」
「おい、なんかひでぇ言われようだな。」
「三上っっ!!!」
「お前危ねぇぞ。こっち来いよ。」
「べつに危なくなんかないわよ。」
「てか、なんで怒ってんだよ。」
2人はフェンスを挟んで話した。
「分からない?あんたのおかしい思考回路に怒ってるのよっ。」
「わけわかんねえ・・・・。」
「それは私のセリフよっ。」
「ああ?」
「この際はっきり言うわ。なんで
と出かけないのよっ!!」
「・・・・・。」
「ねえ、何か言ってよ。」
2人は暫く無言だった。
風が吹いた。
「
は・・・今から俺が話すこと信じられないだろうな・・・・。実際俺は今でも信じられないんだ。」
「??」
「
は・・・1回死んだはずなんだ。」
「は??」
「俺の目の前でトラックにひかれた。俺は見たはずなんだ。」
息を引き取る瞬間を立ち会ったんだ、と三上は言った。
「でも・・・
は生存してると・・・・。」
「ああ・・・。更に・・・新しい彼氏がいやがる・・・・。」
「・・・・・・・・・・。」
「俺は何か悪い夢でも見てるのか!?」
いきなり三上が叫んだ。
「亮・・・・・。悪い夢でもなんでもないわ。だって・・・・あなたもう死んでるんだもの・・・・。」
「
っ!!」
「は?んなわけねえだろっ!!これは夢だ。夢に決まってる。」
「亮・・・覚えてないの?私たちが昨日別れ話をしていたときよ。トラックが突っ込んできて亮が身代わりになったの。」
『別れ話・・・・・?トラック・・・・?身代わり・・・・・?分けわかんないよっ。誰か助けて!!』
「
・・・・黙っててごめん・・・・。他の誰にも言ってないの。でも皆見えてて普通に接してて・・・・。」
は泣き崩れた。
「でも・・・・何で今まで普通に・・・・。」
は自分の思考回路がおかしくなったような気がした。
「じゃあ・・・俺は・・・・・。」
「三上・・・・何かやり残したんじゃないのか?」
「渋沢・・・・・。」
「亮・・・・言いなさいよ。
に言いたいことあるんでしょ?
『は?・・・・私に・・・・?』
「何なら俺らは退くが・・・・?」
「・・・・・そのままでいい。」
三上は納得したようだった・・・・。そしてフェンスを乗り越え
のもとに・・・。
「
・・・わりぃな・・・こんなかっこで・・・・。でも・・・俺・・・
が好きだ・・・。」
「っ・・・・・・」
「それだけ言いたかった・・・・。じゃあな・・・・。」
三上は消えた。
「三上っ!!私を置いてくの?待ってよ、ばかっ・・・私何も言ってないじゃないっ・・・・。待ってよ・・・・亮。」
次の瞬間
は飛び降りた―
「
っ!!」
「
っ!!」
『ねえ・・・・亮って呼んでもいいかな・・・・・ねえ。一緒に花火見たかったなあ・・・・・。ねえ今度は一緒に行こうよ・・・・亮。』
「・・・・い・・・おい・・
!・・・・授業終わってるぞ!」
「・・・・んん・・・・・夢・・・・・か?って・・・三上?あれ?」
『あそっか・・・・授業中寝ちゃったんだっけ・・・・。なんかリアルな夢だったな・・・・。』
「おい、
夏祭りの日空いてるか?」
この悪夢はいつまで続くのだろうか・・・・・・。
END
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うわ・・・・何書いてんだ俺・・・・・。ギャグものにしようと思ったら・・・・パラレル?しかもシリアス?
いいのかなぁ・・・・こんなの・・・・。タイトルはソナタのことを訳すとこういうそうです・・・・。
あとは・・・・何も聞かないで下さい。最近のこととか・・・・(げふっ)