堕天記 蒼きシスター 

第二章 それは淫らな夢のように 



 悪魔と虜となったシスターロゼットを堕落させる儀式はまだまだ始まったばかりだ。
 床に降ろされたロゼットは両手を後ろ手で拘束され、床に膝を着いて座らされる。身動きの出来ない彼女を囲む人 形。皆の顔は相変わらず無表情で虚ろな表情をしている。何度か呼び掛けたが反応はなく失望させる。しかし、アスモ ダイの号令で事態が動き始めた。人形達の内、男達が一斉にズボンの奥から男根を取り出したのだった。どれも逞しく 勃起し、醜く反り返っている。
 (こ、これが男の人の…)
 ロゼットも幼き頃、ヨシュアや男友達の一物を何度か拝見した事があったが、成人男性の、しかも勃った状態は初め てだ。無論、男性経験皆無の彼女は目を背ける。しかし、一度見てしまった男の生殖器の欲望掛かった姿は目尻に焼 きついてしまった。しかも、それを思い出すと心臓の鼓動が早くなる。
 バナード神父、そして村の農民ホッセとジェイク、三人がそそり立った肉棒を曝け出したまま、ロゼットの周囲を取り囲 む。清潔なシスターにはあまりに恐怖の光景、自分は肉の凶器で犯されるのだろうか?どのように犯されるのだろう か?何度も何度も男達の相手をさせられるのだろうか?貧しい知識と世間で起きる性犯罪の概要を見たぐらいしかな いロゼットだが自分が男達の慰み物になる光景をおぼろげながら想像してしまった。絶対に嫌だ。
 (お願いクロノ…何とか助けに来て…)

 

 「ぐむぅっ!?うんん〜っ!ぅぅ…」
 バナード神父のペ○スがロゼットの口に叩き込まれた。容赦なく最奥、喉の入り口まで到達した。
 「んぐっ!?ううっ!…え、ゲホ…ガハ…っ!」
 男の極大の物など迎い入れた事がないロゼットには無理な口への挿入、呼吸が乱れ激しく咳き込む。しかし、出す事 叶わず、楔は奥深くに打ち込まれたままだ。
 バナードの肉棒にロゼットの口内の感覚を楽しむ。程好い熱を帯びた口温、ぬるめかしい粘液、そして男の物を緩や かに締め付ける大きさ。ロゼットの口は男の物に奉仕するために存在しているようだ、とバナードを操り、感覚を共有す るアスモダイは思う。この女は上物だ、今までに喰ったどの女よりも良い。口の出来だけでこれだけ悦べるのだ。一 体、この女の純潔を貫いた時にはどれだけの美味しさを味わえるのか、今から想像しただけで胸が踊るアスモダイだっ た。
 ジュク、ズズズ…クチュ…
 無論、口内の感触だけを味わうだけが目的ではない。さらなる快感を得ねばと動き始めるバナード。腰を引き、一 旦、ペニスが彼女の口から抜け掛かる。が、再び勢いをつけて打ち込まれ、また抜かれる。彼女の口を性欲を満たす ため、快感を得るための道具とし、ひたすら貪るためのピストン運動が開始された。
 「…はぐっ!…んんっ!あううぅ〜〜ぐうぅ――っ!?」
 ずんずんと自分の口内を往復する忌むべき男の竿にロゼットは嫌悪感を増大させていく。不気味に熱く、脈動し、な にやら濃い匂いを口の中へと残していく牡肉。あまりの不愉快さと屈辱に憎悪すら感じるが、こんな物をいいように口に 受け入れさせられる自分が情けなくて涙が出そうになる。
 先刻の聖餐卓上での陵辱の際、彼女は何度も指で口を犯された。その時に分泌された大量の唾液がいまだに残っ ている。程なく、ペニスを突き立てられている口内の粘液と口内の柔肉と男の固い肉が擦り合い、混ざり合い。再び、 淫らで水気のある粘着音が響いていく。
 グチュ…グシュ…ジュボ…ズ、ズズ…チュ、ヌパ
 「やめ…あ、くぅ…んん〜っ!む、ぷはっ…!はぐっ!?ンンっ…んんん〜〜っ!」
 唇と男肉の合間から洩れる声はあくまで苦しそうだ。しかし、奏でられる口虐の水音は、何か男を受け入れる喜びに 打ち震えているようにも聞こえた。とにかく、自らの一物を純潔のシスターに、耳に響く淫らな口粘音は男の動きをさら に激しくさせる。
 
  (私…こんなの嫌だ…)
 男の腰が一度動く度に、自分の喉まで届く男根が自分の抵抗力を奪い去っていく。本当は歯を立てて食い千切って やりたい衝動に駆られる。しかし、たとえ操られているとはいえ、この神父には罪はない。彼の体を傷つけてまで逃げる 強さは彼女には無かった。しかし、一方では、このまま蹂躙されるのはアスモダイの思うがまま。何とか脱しなくてはとロ ゼットは体を揺すって。この窮地から逃れようとした。
 しかし、この程度の抵抗が何になろうか。バナードの両手が彼女の頭を掴む。指が彼女の美しい金髪が食い込むほ ど強く頭を固定してしまう。そして今度は彼女の頭を前後に揺すり、自らのペニスに奉仕させる。
 「あぐっ!…くうううぅぅ―――…ぬんぅ…ふううぅ…っ!!」
 さらに苦しみの増すロゼット。彼女の頭はバナードの性感を高めるための道具となる。自分が激しい感触を求めたけ ればロゼットの頭を激しく前後させれば良い。ねっとりとした緩やかに高まりたければ頭を左右に振り粘膜に包まれた 口内にたっぷりと自らの敏感棒を擦り付けた上でゆっくりと前後に揺すれば良い。今の彼女はただただ男のペニスを 楽しませるだけの存在だった。
 神に仕える存在とは言えバナードも成年男性であり、人並みの性欲がある。アスモダイに操られ意識がないとは言 え、彼は類稀な美少女であるロゼットの体を散々嬲ったのだ。興奮は着実に彼の体を昂ぶらせている。その上での口 奉仕はバナードの欲望を飛躍的に膨張させていった。

 「ううぐううぅ〜!!はぐぅ〜…、う、んんっ!ん!んんん〜っ!」
 男の場合、欲望が高まる様子が体にはっきりと現れる。さらに肉棒の硬さが増し、さらに太くなっていく。今でさえ苦し いのに、さらに凶暴さを増す肉の凶器に嘔吐感がこみ上げてくる。しかし、抜く事は許されない。ひたすら強制奉仕を続 けていくしかないのだ。一体、どこまで続ければいいのだろう?終着が見えない行為にロゼットの不安は募るばかり。
 ふと、見上げると今まで無表情のままロゼットを責め続けていたバナードの表情に変化があった。眼は虚ろのままだ が、鼻息は荒くまるで犬のような感じだ。さらに口元はわなわな震えている。頬の肉が引きつり、何か情けない表情だっ た。彼女は男が感じている姿は始めて見る。男の人が気持ち良い時はこういう顔をするのか?今、彼が自我を取り戻 していたら、どういう言葉を漏らすんだろう?と不思議な考えが浮かんでくる。
 (クロノも…気持ち良かったら、こんなに息が荒くなるのかな…?どんな顔をするんだろう…?)
 この時、彼女の中にはパートナーであり身近な異性である悪魔クロノの事が何故か浮かんだ。

 「どうだい?男のペニスの味はどうだ?なかなか美味しいだろう?奉仕する悦びはどうだ?君の唇と舌と唾液がこの 人間に快感を与えているの…嬉しいだろう?」
 「あうぅぅ〜っ!…ひょ、ひょんなことふぁひゃい〜(そんなことはない)…んんっ!」
 男の竿など舐めても不快感と嫌悪感が増すばかりだし、バナードを口で愛したい気持ちなど彼女は持ち合わせては いない。だが、結果的に彼女はバナードに奉仕している。彼を悦ばす為に口全体で彼を愛舐している。
 「しかし、君も随分楽しそうじゃないか。いや、興奮しているじゃないか…見てみるが良い…」
 アスモダイが目配りをするとマリシアが跪いているロゼットの傍らへと近づく。彼女の手が口虐を続いているロゼットの 下半身へと伸び、股間へと差込まれる。
 …クチュ…
 ショーツをずらし、下の口に指を差し入れてみると、そこは溢れ出した蜜のせいでしっとりと濡れていた。彼女は先ほ どの陵辱で絶頂の高みへと昇らされたため、それなりの量の愛液を分泌していた。が、今の彼女の牝花の有様と言っ たら、それを遙に凌駕する愛液で満たされていた。
 「なんだ、さっきよりもたくさん濡れているじゃないか?嫌な素振りを見せながら、実際にはペニスを咥える事に興奮し ていたんじゃないか。まったく、清純そうな顔をして、君はなんて変態なんだ」
 (違う!私…変態なんかじゃ…)
 だが、どんなに否定しようが彼女はこの強制奉仕の中で興奮し、淫蜜を多く垂れ流した事は事実なのだ。実際には彼 女はこの行為のなかに苦痛しか感じてはいない。しかし、この行為が淫らなものであればそれを意識してしまい、彼女 の牝の性は過敏に反応していた。一度、絶頂に昇らされた彼女の体は無意識に刺激の中に性感を求めるようになり、 たとえ強制プレイだろうとも愉しみを見出そうとしてしまうのだった。
 (これじゃ本当に変態みたいじゃない…)
 負けられない、屈せないはずの忍耐の中で、彼女は徐々に知識でも経験でもなく、体と刺激によって性を思い知らさ れていく。
 
 混乱するロゼットを尻目に、バナードは順調に高みへと昇っていく。竿の付け根のさらに奥から灼熱のマグマが湧き 上がってくる。マグマの活発はその先端へ振動を伝えて行き、ロゼットの舌に震えを伝える。ロゼットは明らかにバナー ドが変調してきたことを知ったが、彼女には避け様がない。操られた神父は堪えることなく、絶頂へと近づいていく。

 「ロゼット…良かったな。そろそろこの男は絶頂に昇るぞ」
 「あむぅ〜…ん、んくっ、あく、あうううぅ〜んんんっ――!」
 「たっぷりと汚くて濃い精液を口の中に出してもらえ」
 「ぁぅ?…………………は!?」
 いつか聞いた話がある。男の人は性交の際、ペニスから子種である精液を出すと。それを女性の中に放つ事によっ て子供を作る。そんな単純な性知識を彼女は失念していた。アスモダイに言われるまで、彼女は緊張と屈辱の中で男 の性について考えていなかった。だから、今、バナードが射精に向かっている事など分かっていなかったのである。
 「うううぅ!?ふが!…うう、やめヘ!はうううぅ―――!」
 再び、ロゼットは抵抗を始めるが彼女の体は拘束され、頭を抑えられたままだ。しかし、彼女は暴れ続ける。自分の 口の中に好きでもない男の精液が飛び出してきて汚されるなど考えたくもないし、避けねばならなかった。無垢な彼女 にとって未知な性世界の常識は彼女にとっては全て恐怖の対象だった。だが、射精寸前のバナードが彼女を押さえつ ける力は半端ではなく、刻一刻とロゼットの美唇の奥で炸裂する瞬間が近づいていった。

 一瞬、神父のペニスがこれ以上ないほど膨張した。と同時に肉棒の下辺がビクビクと脈動した。何かが来る、という 事が不思議にロゼットに伝わる。彼女の体が性感を得たわけではないのに、白き汚濁が飛び出る瞬間、明らかに自分 の中に微弱な電流が流れたのを感じ取っていた。
 
――ビクンッ!…ドクン、ドクドク……
 
「ううっ!?……ンンンン―――――ッ!」

 まるで塞き止められていた激流が氾濫した如く、勢いよくバナードの陰茎からスペルマが飛び出していった。一瞬で喉 の最奥まで精液を叩き付け、口の中を生臭い腐臭でいっぱいにする。ロゼットは何とかペニスを抜こうとするが無駄な 努力。時間にすれば僅かなはずの射精時間がロゼットには長く感じられた。そして彼女は一滴残らず、口の中で受け 止めてしまった。
 口の中に澱んだ男ミルク。ねっとりとし、生臭いそれは生理的に受け付けなかった。何とか嚥下しないよう、ペニスが 抜かれたと同時吐き出そうと我慢していた。しかし、今だ萎えず、硬さを保ったままの男根は今だ快楽の地である口内 を去る様子は見られない。我慢比べだが、息苦しくなる分、ロゼットに勝ち目はなかった。
 「………かふっ、うううぅぅ…ううん、うくっ、うくんっ…」
 細い彼女の首筋に浮かぶ精液が落ちていく様子が浮かぶ。彼女の味覚があまりの不味くて苦い汁の味を教えてくれ る。しかし、嫌いになるには十分の要素だらけの液体だったが、味が、感触が、匂いが、何故か再び彼女の神経に何 かを訴えかけてきていた。
 
 「ふふっ、どうだったかな?初めての精液のお味は?」
 嫌な笑みを浮かべたまま、聞かれたくない質問をするアスモダイ。今、彼女は口の中に詰められたままのため返答で きない事は承知しているくせに、自分の状況を再認識させる事を目的としている事が分かったから。こんな苦く不潔な 液体が美味しいはずがない答えを知っているはずなのに。さらに自分が汚された事を悔しがっているのは表情を見れ ば一目瞭然にも拘らず。
 目を瞑ったまま何もリアクションを起こさない。無視を決め込もうかと思ったが、もはや彼女の涙腺は続く陵辱に緩ん でおり、自分をしっかり持ちたい気持ちとは裏腹に涙がやはり流れてしまっている。
 「おおっ、そうか…いまだに口にペニスを咥えこんでいるんだったな。そんなに離すのが嫌かい?」
 「!?」
 (誰のせいでこんな姿を晒してると思っているのよ!)
 ここまで馬鹿にされると弱くなり掛けていた反抗心が刺激され、活力が沸きあがってくる。口に男のモノを咥え込んだ ままだが、普段の非日常的な戦いの中で見せるエクソシストの表情に幾分戻った。怒りに満ちた瞳にアスモダイは顔に こそ表さなかったが狂喜した。この気概を叩き潰したくて仕方がない。強気な女は弱い姿に成り下がってこそ栄えるの だ、と彼は本気で思っていた。
 「まあ、急ぐな。まだまだペニスはあるんだから…」
 「…ぷふぁ!?…あっ…」
 まだ勃起したままのバナードのモノが抜くと同時にアスモダイはロゼットを再び逆境に追い返す。まだ、ロゼットの口は 『一つ』を消化したに過ぎない。バナードの他にホッセとジェイク、二人の剛直が順番を待っている。
 灯りかけた勇気の炎が再び翳る。この屈辱がさらに継続する憂鬱が彼女を暗闇へと落としていく。



 ドゴーン!!という激しい爆発音が鳴り響き、城壁が火に包まれた。
 「よ…よし…」
 辺りに漂う聖香の豊穣な香りが悪魔クロノの体と神経を激しく蝕んでいたが気力を振り絞り、車の影から立ち上がる。 煙の中から城壁が現れ、僅かに人一人通れるだけの裂け目が出来ていた。結果を定めてから、クロノは死地へ走って いった。
 「ロゼット…今、行くから…」
 ロゼットに何かあったことは車の中にいても鳴り響いた銃声と彼女の胸に下げられた懐中時計を通じてクロノにも分 かっていた。車の中で休んでいたクロノは飛び起き、すぐに彼女と合流しようとしたが、彼の前には聖障壁が立ち塞が っていた。強力な対悪魔用の強力な複合結界はいくらクロノが全力を出せたとしても手に負える代物ではなく、彼は 徐々に弱りながら何とか突破口を探っていた。しかし、彼は悪魔と同時にエクソシストであるロゼットの助手であった。 彼の抱える『武器庫』には多くの武装や結界が積まれており、その中に手榴弾までが含まれていたのが幸運だった。 (悪魔祓いに手榴弾が必要なのかは定かではなかったが)
 いくら聖障壁ともそれは魔力や霊力に対してだけでであって、ベースは昔の古城の石垣に過ぎない。クロノは聖障壁 の結界の余波に体を傷つけられながらも数個の手榴弾をセットし、爆発させたのだった。おかげで結界の一部は消滅 し、壁に穴を開けることに成功した。
 聖香は防ぎようがない。しかし、少しの時間だったら何とか我慢できる。クロノは急いでジムフォークの村に突入して いった。

 壁を通り抜けた途端、手荒い歓迎を受けた。屋根から飛び降りた数匹のガーゴイル達が黒紫髪の少年の行く手を遮 ろうとした。しかし、力の殆どを封じられているとは言え彼は罪人と畏怖された悪魔だ。ガーゴイル如きの手に負える相 手ではなく、手を一閃する度にガーゴイルがただの石ころへと分解されていった。だが、村にはびこるガーゴイルは 続々と集結し、どれだけ同類が打ち倒されようと挑戦して行った。
 クロノが10m進めばガーゴイルの残骸が10増え、20m進む頃にはジムフォークの村に灰色の川が生まれていた。 無尽蔵と思われたガーゴイルの波状攻撃も徐々に細くなっていく。しかし、クロノは優勢になるわけではなく、逆に瀬戸 際へと追い詰められていく。今の彼は毒のガスの中で戦い続けているに等しく、契約者であるロゼットがいない今、体 力と霊素の低下は著しかった。
 
 どれだけのガーゴイルを倒した頃だろう、彼の耳に子供達の悲鳴が届いた。クロノに新しい緊張が走る。先刻、ロゼ ットの目にも映った少年と少女が石の怪物に追われる光景がクロノの前にも展開された。一瞬で追跡者に肉薄し撃破 に成功したクロノ。
 「君たち…大丈夫?」
 本来なら元気の塊であろう少年と美しき人形のような美少女が地面と向き合い、激しく息の吸排を繰り返しいる。それ だけこの子達はガーゴイルに追い回されたのだろう、とクロノは思っていた。
 だから、少年が顔を上げると同時にロゼットから奪ったガバメントを向けた光景に驚いた。
 ………パンッ!


 
 「さあ、今度は3人同時に奉仕してあげるんだ」
 「嫌…ぜったいイヤアァ―――!」
 ロゼットは戦いの際には銃を主武器として戦う。そんな彼女は皮製で厚手の手袋で射撃の衝撃から手を守っていた。 しかし、この宴にはあまりに無粋な代物だった。両手の拘束を解き、無粋な厚手袋を外させて、彼らは自らの勃起した ペニスを差し出した。そして彼女の手をとり、勃起を握らせる。と、同時に再び口の目前にもペニスが供えられる。右手 はジェイク、左手は先ほど相手したバナード、口はホッセに担当させようと淫欲の悪魔は指図していった。
 「早く舐めて、手の平で男達のアレを掴め。そして前後に擦れ」
 しかし、ロゼットは口前のペニスを向かい入れようとしなければ、握らされた手も動かそうとはしなかった。
 「こんなの嫌だ!私はあなたたちの相手なんてしたくない!」
 「何を…君は一回、男の物を口で愛して喉の奥に精液を受け取ったのだぞ。何を今更、中とする事がある?」
 躊躇も何も、先ほどの行為も身動きできない自分を散々、口辱したに過ぎない。まして三人の男を相手にする義務な ど自分にはない。
 頑なに拒み続けるロゼットだったが、強硬な態度はアスモダイを喜ばせるだけだった。

 農民ホッセの肥満気味な手が振りかぶられ、そして振り下ろされる。 肉を叩き付けるときの鈍い音と共にロゼットの 右頬に激痛が走った。
 「きゃう!?」
 左手で彼女の右顔を引っ叩いて通り過ぎる。しかし、今度はバックハンドで彼女の左頬を攻撃した。
 「痛い!?かはっ!…やめて…きゃぅ!」
 一度の往復だけではすまない。長い間、耕作と格闘してきたホッセのゴツゴツした手がロゼットを虐待する道具と化し た。何とか自分の手で防御しようとしても両側の男達の醜い物を握らされたまま抑えられており逃れられない。
 「ほら!私は奉仕しろと言ったんだ!抵抗しきれると思っているのか!」
 アスモダイは豹変したかのようにドスと鋭さに満ちた怒号をロゼットに浴びせかけた。が、これは悪魔の演技だった。 打ちのめされていく少女の姿は悲哀に満ちていて良い。ロゼットの抵抗心を粉々に砕く事に歪んだ喜びを得ている彼 は、憤怒に満ちた表情ながら心の中では高笑いしていた。
 「ぜ、うう……ぜったいにイヤ――――ッ!!」
 半狂乱になったロゼットは殴られ続けながらも必死に否定の言葉を叫んだ。激痛と苦痛が彼女の理性を消失させか かっており、ただ悪魔の言う奉仕への嫌悪と悪魔自身への怒りだけの意思が露出する。
 だが、虐待は相手の抵抗が強ければ強いほどエスカレートする。今まで動きを見せなかった二人のシスターがロゼッ トの体に群がり、肉体的苦痛を与え始めた。ニースもマリシアも顔を潜り込ませ両乳房の突起にがぶり付いた。傷が残 らないラインギリギリの強さで容赦なく噛み付き、締め上げた。一方でニースは再び彼女の下半身へと伸びていき下着 を掻き分け、クレバスの奥のクリトリスと再会した。しかし、今度の目的は別で痴豆に爪を突きたて激しく押し込む。人 並み以上に敏感な三つの点に激痛を与えられた彼女の反応は凄いものだった。
 「ひぎうううぅ―――!ヒギャアアアアァァ!きれちゃう―――――ぅ!」
 脚をバタバタさせ、目が反転し、激痛に体が痙攣する。頬に積もる鈍い痛み、胸が引き千切られそうな痛み、感覚の 塊のクリトリスに突き刺さる爪の痛み。三重の痛みが共鳴し合いロゼットを苦しめた。
 「謝れ!そして男の汚らしい物を舐めて、手でしごくんだ!早くしないとお前の大事な体を傷物にしてやるぞ!」
 体を暴かれ、胸や秘所をくまなく嬲られ、その上、男のペニスまで口に含まされる。この短時間の間に様々な責めが 繰り返して行われた。さらに今回の暴力。ここまで耐えてきた彼女の精神にもついに傷が入り、ひびが広がる。曲がっ た事が許さない正義感、清らかな乙女心が圧倒的な恐怖と激痛で覆い隠されていく。極限状態の中、彼女の中の弱い 部分はついに陵辱者たちの目の前に引き出された。
 
 「ご、ごめんなさい!私、やりますか…っぅ!?…言う事聞きますから!ゆるしてえぇ!」
 エクソシストである前に一人の少女に過ぎないロゼットが悪意と暴力に痛めつけられた結果、彼らに屈したとしても誰 が責められるだろうか?しかし、彼女は一筋の涙を流した。それは体の痛みから出たものではない。ついに暴虐が酷 かったとは言え彼らを受け入れる言葉を発してしまった事への悔しさと悲しさ。何も出来ない自分への怒り。全てが綯 い交ぜになった涙だった。
その時、一瞬だがクロノの顔が浮かんだ。…どうして、こんな時にクロノの顔を思い出したんだろう?そうだ、彼に早く助 けに来て欲しいからだ。でも、それだけじゃない。どうしてだが自分は分からないが、彼に対して一種の罪悪感をロゼッ トは抱いていた。


 「よろしい…では、ロゼット、たっぷりと男達に奉仕してくれ…」
 「………」
 「返事が…できないのか?」
 「…わ、分かりました…」
 沈んだ表情のロゼットが本当に小さな声で了承し、顔を小さく頷いた。さらに涙が溢れ出していく様子から彼女の心の 嘆きが窺い知れた。ロゼットがまだ完全に屈しきってはいない、彼女は目の前の暴力が怖くて一時的に逃避したに過 ぎないことをアスモダイは知っていた。悪魔はさらに大きな声で言わせようと思ったが、ここで彼女の完全に堕としてし まうのもつまらなく思い、とりあえず表面だけは服従の様子を見せている彼女を弄ぼうとする。
 (しかし、このままでは強制的に押し付けるだけだな)
 いくらロゼットが面従したとしても、自分からは何も出来ないだろう。それでは今までと何も変らない。
 (少しは積極的になってもらおうか…)
 アスモダイは人形に群がっている人形にたかられたロゼットの背後に近づき、大きく口を開けた。牙が生えた口内か ら一匹の紫色をした小さな昆虫らしき禍々しい生物が姿を現した。米粒程度の大きさのそれは彼の口から飛び、ロゼッ トの首筋へと取り付く。
 (これでよし…くくっ)

 
 ホッセの黒ずんだペニスは太くて反り返っている。長さではバナードのそれより短いだろうが太さは勝っていた。先か ら既に透明な液体を分泌している所、よほど今までのロゼットの痴態で体が興奮していたと見える。逆にバナードのモノ よりも黒いホッセのモノはロゼットにさらに恐れを抱かせるに十分だ。
 「まずは舌を出して彼のモノを舐め上げるんだ。それに両手で握っている男達のペニスも同時にしごいてやれ」
 辛くて悲しくても拒否は出来ない。ロゼットは悪魔の言葉通り、彼らに奉仕を始めた。それと同時に彼女の背中に取り 付いた昆虫の目が不気味に輝いた。

 ホッセのペニスは中程から上向きになり始めている。ちょうど亀頭の辺りは跪いた女の子の真正面に腹を見せる状 態となる。不幸にも舐め易い位置にある亀頭へとロゼットは舌を伸ばしていく。舌が欲肉に触れた瞬間、どくどくと脈打 つ感触が伝わり嫌な気分が増す。しかし、止まる事は許されず、舐め上げた。よほど気持ち良かったのが一度、舌が 這っただけなのにペニスはビクビクと震えた。
 「ン……ペロ…あふ…チュル…れろ……」
 
 さらに両脇の男達へも同時に奉仕を始める。右手のジェイクのモノは他の二人よりも小さかったが硬度は一番高い。 左手のバナードは先ほどの口戯で唾液と自らの精液、両方が乾いておらず手の中がべとべとになってしまった。嫌悪 感と不快感を押し退けて前後へ手を動かす。ジェイクも先走りが出ていたが竿全体を濡らしているわけではなく、その 硬さからまるで人参を掴んでいる、と妙な感想を抱く。バナードの肉棒はよく滑る潤滑油に塗れているので上手く握る事 もしごく事も難しい。一度、失敗して調理用油で手がべとべとになったままフライパンを扱い、落としてしまった事があっ たが、不思議と思い出してしまう。こんな日常的な記憶が蘇るのは自分が少しこの状況に慣れてしまったからかもしれ ない。

 「先だけじゃなくペニス全体を舐めるんだ。ほら、付け根まで一度舌を降ろして、徐々に舐め上げていけ」
 抵抗できないロゼットにいい様に指示を出していく。無論、彼女はどう思おうと従うしかない。
 「…うふ…んふッ…ペロ…レロレロ…」
 付け根、剛毛と言う名の濃い密林が口の周りに纏わり付くまで接近させて舌を潜り込ませた。あまり清潔にしてない のだろう、ツンと鼻につく匂いと舌全体に毛がついて気持ち悪い。それでも肉の根を見つけ、上へと舐め上げていく。血 管が浮き彫りになった緩いカーブを伝い、彼にも粘着質な唾液の螺旋を描いていく。再び、亀頭まで辿りついてはそこ に一段と強く舌を押し付け跳ね上げた。離れた肉の合間に糸が引く姿はなんとも淫猥だ。
 「舐め上げたら、再び、彼のモノを口に含め。そして口全体、特に唇と舌を使って奉仕してやれ」
 「はぅ…」
 嫌とは言え、ここまで続けさせられると幾らか嫌悪感が薄れたのか、どうでもよくなったのか、彼女はさして躊躇いなく 男の陰棒を口に入れた。中に入り込んだペニスの太さに彼女は目を白黒させたが、とりあえず舌で裏筋を這ってみる。 それだけの動きでもホッセの硬さが増していた、つまり、相当に感じているらしい。
 「舌だけじゃない。唇を窄めろ。少し強めにペニスを圧迫してやれ」
 丁寧にロゼットに口奉仕を教授していく。ロゼットは言われるままに口を窄めて強めにペニスを挟み込んで舌で撫で ていった。
 
 さらに今まで恐る恐る動くだけだった両手も口の動きに共鳴するかのように動きを変えていった。僅かに指先に力を 入れ、ちょっと強めに握ってみる。相手が腰を僅かに引いたのを見て強く握り過ぎたと思った彼女は次に軽く緩めてみ る。肉が僅かに緊張したように震えているのを見て、そのまま続けてみた。
 
 「そうだ、男達を早く気持ち良くさせてやれば、早くこの苦しみから解放されるぞ?もっと積極的になれ。男達を喜ばせ てやるのだ」
 男達を喜ばせたくないが、このままでは埒が明かない事は分かっている。早く、少なくともこの状況からは脱したい。 冷静な彼女なら、ここで男達を満足させた所で自分が解放されることはないと判断するだろうが、消耗し彼女は目の前 の状況を脱する事だけを考えてしまっていた。
 
 ペニスを深い所、喉までは苦しいので、舌の真ん中あたりの上までペニスを向かい入れて、さらに愛撫する。舌だけ ではなく唇、さらには頬の裏側の粘肉まで用いてペニスの四方に肉を供える。さらには小さく顔を前後させて肉室その ものを動かして快感を与えようとする。口を全て使った彼女は荒い鼻息を漏らすが、相当な熱を含んでいるようだ。
 「んちゅ…ねちゅ…あっ…んん…んうん…ぅろ…レロ…」
 
 一方で手の動に関しても、彼女は秘められた才能を発揮していく。ペニスの先の方はちょっと指に力を入れるが、竿 の方は添える感じにする。男の敏感な肉が脈動するとある程度は感じているという事を、彼女は短い時間で学習した。 リズム良く擦ったと思ったら、一回止めて、親指でカリ首をクニクニしてみる。さらに一度、今度は尿道口の辺りに溢れ ている先走り汁をねちねちと指で掻きまわしてみる。よく指に馴染んだ液体を再び亀頭の裏側に塗りたくった後に指で 撫でてみた。男の呼吸が荒くなっており、男棒はぴくぴくと痙攣の具合を増していた。
 (……!?…私、どうしてこんな事を…)
 今まで呆然とした頭で何とか男の感じる方法を無意識に模索していた彼女だったが、ふと、理性が戻りかけ、こんな 行為を自ら行う自分、まるで男を弄ぶように相手の快感を探っていく自分が再び嫌になった。しかし、すぐに再び行為 に没頭してしまう。理性よりも衝動が彼女を突き動かしていた。または彼女の首筋に張り付いた虫の所為か?

 
 「ほうほう…本当に君は処女で経験がないのかな?素晴らしく淫らに口と手を使っているぞ?見てみろ、お前にペニ スを愛され、悶えている男達の顔を…」
 答えは知っているし、彼女の上達の理由も彼には分かっていたが、あえて言葉にして投げかける。
 アスモダイに言われ、彼女は上目で上空の様子を見てみると、男達は操られたままなら悦に入った表情で酔いしれて いるのが目に入る。神に仕える美少女シスターを嬲っていると言う視覚効果もあるのだろうか、何よりも彼女の奉仕が 直接的に彼らを喜ばせているのが大きかった。
 「素晴らしい…やはり、私が選んだだけの事はある女だ、君は…君のその素晴らしさに免じて、君も気持ち良くさせて あげよう」
 
 まだ彼女の体に張り付いたままの美女シスター二人が再び動き始める。自分達が噛んだ乳首を優しく舐め始めた。 感触を貪ろうかと言う強い舐め上げではなく、まるで転んだ我が子の擦り傷を母が優しく癒すような舌使い。柔らかく撫 でるような動きが、噛み付かれ、赤くなった彼女の痛みの元へ施される。一方で、もう一つの虐待の対象となった陰核 へも抜き去られた指を一度口に含んだニースが再び差し入れて優しく撫でていった。三つの敏感な肉豆に与えられた 傷を優しく癒すように撫でられて、今までの突き抜けるような刺激ではない、徐々に体の中に浸透していくような性感が 彼女を包んでいった。
 (何…凄く暖かい…)
 今まで彼女は体を欲望のままに貪られ、暴力を振るわれてきた。だからこそ、優しく体を撫でていく感触に緩やかで 暖かな感覚を見出していた。悪意に晒され、追い詰められる一方だった彼女が始めて、慈しむような…と形容できるよ うな行為に酔いしれそうになる。自らのペニスを求め、優しく愛撫されて彼女の中から徐々に嫌悪感が抜けていくように 思えた。そして体は一層敏感になっていき、流れ出す愛液が増え、彼女の白きショーツをグチョグチョにしていった。

 自らの体に芽生えた快感、そして薄れた嫌悪感は即、奉仕にも影響を与える。興奮した彼女の口内は燃え盛るよう に熱くなっており、中にお邪魔している彼女の高まりを伝える。何を思ったのかペニスを口から抜いた彼女だったが、今 度は唇だけでペニスを挟み込んでみる。亀頭だけが包まれる形になり、唇で作り上げた円だけを回転させて口に含ん だまま回転させて、今までとは違う、唇の摩擦による快感を与えた。さらには思い切り吸い込んだりして男を高まらせて いく。
 「ぱふ…んぁふ…はふぁ…ちゅっゅれろ…ぺろぺろ…うく…んんん〜」

 手は口で奉仕する事よりもバリエーションを持たせる事が彼女には出来なかった。だからこそ、精一杯、擦ってみる 事にした。口がリズム良く動くようになってきた事もあるため、手の動き、握るペニスの反応に意識を振り分けられるよ うになってきた。握る強さと擦る速さ、どこが感じるか、果てはジェイクとバナードの差まで観察するになっていた。無意 識とは言え彼女には才能があるのかもしれない。
 しかし、アスモダイは知っていた。その才能は与えられたものだと。

 さらにニースとマリシアによる愛撫はさらに囚われのシスターを酔わせていく。唇で乳突起を挟んで優しく押していき、 舌で最先端をチロチロしてみる。ゆっくりと舐めてしっとりと快感を与えていく。さらにはクリトリスにも細心の注意を払い ながら恐る恐る触れるか触れないかのラインで撫でていく。壊す感じではなく、優しく触れていく感じで愛撫していく。ロ ゼットの中で優しく触れられていくのは素直に気持ちが良く、嫌な気分が薄れていった。

 「君も気分が出てきたようだな。では、このまま男達を絶頂に誘ってやれ」
 心の奥では笑いを隠せないが、あくまでアスモダイは彼女を淫乱として扱う。
 しかし、当のロゼットは悪魔の言葉に動きを加速させた。徹底的なまでに舌をペニスに絡ませ、唇でしっかりと離さな い。手は男の先走り汁に塗れながらもしごいて、欲液を絞りだそうとする。自分もシスター二人の愛撫で順調に高まって いく。

 (何か…頭の中がポーッとしてくる…)
 男達の匂いと自らに押し寄せる性感の波は彼女の心身に官能の影を落とす。一度、舐める度に、体が愛撫されてい く毎に白桃色の世界に自分が落ちて行くように思える。嫌なはずだった行為を体が自然と覚え、動くようになっていく。 自らが彼ら動きと一体になり、淫らな偶像の一部となってしまうような感覚に纏わり付かれて行った。
 
 男達の全身の筋肉が激しく緊張し、噴火が間近に迫る事を知らし始める。奉仕を虐げられるシスターにも男の絶頂が 近い事を一度の経験と牝の本能から知る事が出来た。上目で咥えているペニスの持ち主を覗いて見ると、歯を食いし ばり必死に射精を先延ばしにしようと、込み上げて来る至高の悦びを少しでも長く貪りたいがため、彼は耐えようとして いる。ホッセだけではない、ジェイクも一度出したはずのバナードですら同じく小刻みな振動をしている。三人の男が同 時に自分の手によって高みへと昇る。淫らな事実が興奮を呼び、高鳴る胸の鼓動がロゼットをまくし立てていく。

 最初に限界点を口に突っ込んでいるホッセの弓形に曲がった肉棒だった。突然、食いしばっていた歯が開かれ大量 の息を吐き出す。と同時に、ついに忌むべきはずの精液が怒涛の如く飛び出した。奥の奥までしゃぶりついていたロゼ ットはビクンと震えたペニスを舌先に感じ、飛び出してくるのを知ってうっとりし、欲望を受け止めた。
 「じゅるぢゅ…くちゃ…ん、んんぅっ!…れろ…ぢゅるちゅるるるぅ……!?あふ…!?……むううぅぅ―――っ!?」
熱くてドロドロした感触、今まで散々じらされた挙句に出された男汁の味と匂いは濃く、量は多かった。喉に直接、劇薬 を送り込まれた彼女は意識が飛びかける。

 一方、両サイドの男達も順に絶頂へと達する。先にジェイクが上り詰めた。硬く長いジェイクのそれを容赦なく絞りたて ていた。我慢汁が洩れようと構わず強めの手コキを続けていたがジェイクはさして我慢せずに精液を放出させた。さら に、バナードの粘液だらけの男根も二度目の射精をする。二人の白濁液は勢い良く飛んで、ロゼットの顔に白き欲図を 描き殴る。頬に鼻に顎に白き白濁液が注がれていく。さらに大量に浴びせられた液体は頬を滑り落ち、胸まで垂れて いった。一方、その胸を舐めているシスター達は精液をその舌先ですくって、乳首に染み込ませた。一方でショーツの 中に差込まれた手はクリトリスを強めになぞる。男達の欲望の海に落とされ、優しく体を愛撫された彼女は官能世界の 住人となった。

 「ううぅ!?…ぷふぁ!?…い、イクっ!!」
 どこから覚えたのか、『イク』という卑猥な喘ぎを叫びながら再びの痙攣を起こす彼女。 初絶頂ほどではないが、十 分な浮遊感に苛まれる絶頂が再び彼女を襲った。男達に奉仕し、興奮し、敏感になった彼女は全身を嬲られずとも、 敏感な点を触られるだけで昇り詰めたのだった。
 
 
 
 一方、ロゼットの悪魔は無残にも地にその体を這い蹲らせていた。
 マイクの放った福音弾を紙一重で避けたとは言え、その強大な力の余波はクロノを打ちのめした。さらに辺りに漂い、 着実に彼の体を蝕んでいた聖香の影響もあってか、彼はついに動きが出来ない所まで追い詰められた。
 「このままじゃ…でも、ロゼットの所に行かないと…」
 這い蹲ってでも何とか前進しようとするクロノ。しかし、倒れているにも関わらず、ガーゴイルが数体現れては、容赦な い攻撃を浴びせた。両足を鋭い爪で引き裂き、両手をその牙で噛み砕く。石魔物に脚蹴りにされて、彼の小さな体は宙 を待った。
 「グハアアァ―――――ッ!!」
 百戦錬磨の悪魔とは言え、角もなく、契約者と引き離され、さらには結界と聖香という足枷の中では結果は見えてい た。彼は徹底的に打ちのめされ、ついに沈黙する。クロノを潰したガーゴイル達は姿を消し、そこにはボロボロになった クロノと彼が助けようとした少年少女、マイクとクリスが残っていた。
 
 「くくっ…『罪人クロノ』の異名を持つ強大な悪魔がそんな無残な姿を晒すとはね…」
 少年の口から明らかに別種の次元の存在と思われる綺麗で不気味な声が響いた。虫の息のクロノはすぐにそれが 自分の同族と知る。
 「き、貴様は……誰だ?」
 彼には少年少女、いや、この村の住人が全て悪魔の傀儡に成り下がっている事を理解していたため、この少年を使 って騙りかけてくる悪魔に問い掛けた。
 「私はアスモダイ…クロノよ、君に会えて光栄だ」
 その悪魔の名にクロノは覚えがなかった。悪魔と言っても人間以上に多く存在し、彼の知らない空間まで進出してい る。知らない奴がいても当然だ。

 「そ、そのアスモダイという悪魔がこの村に何の用だ…?」
 傷を負い、既に体力が尽きたとは言え、クロノは少年を睨み付けながら訪ねる。
 「この村自体には用はない。私は君の契約者、ロゼットという人間の娘に興味があってね…」
 アスモダイはクロノに自分がロゼットを求める理由をゆっくりと説明した。話を聞けば聞くほどクロノは怒りに満ちてい った。この悪魔はロゼットを奪おうというのだ。あの暴走癖がって手に負えないトラブルメーカーで、でも、芯が強くて親 身になれる優しさを持っている少女…自分はあの瑠璃色の瞳を持つ少女と契約者、いや、パートナーとなれてよかった と思っている。その彼女を奪おうとするアスモダイに対して純粋な殺意を抱く。
 
 「貴様にはロゼットは渡さない!」
 自分には既に戦う力は残されていない。それでも彼はアスモダイと叫ぶ。ロゼットを失いという恐怖がそうさせていた からだ。
 「しかし、それを判断するのは君ではない。彼女の方だ…見たまえ…」
 アスモダイは口から一匹の虫を出した。先刻、ロゼットに取りつかせたのと同じ虫だ。蚊ほどの大きさのそれはクロノ の首筋に飛んでいった。
 「何をする気だ!?」
 「安心しろ。これは『秘術の昆虫』という虫だ。これは私と知恵や記憶、感情、感性などを交換する際に用いるものだ」
 この虫こそ彼が天界に赴く役目を負った理由であった。アスモダイは天界と行き来したのは、天界で得た知識や知恵 を他の悪魔に伝えるためだ。しかし、知識はともかく天界で見た光景や威光は百万の言葉でも伝わりきらない。そのた めに彼が生み出したのがこの秘術の昆虫である。この虫は彼の脳から生み出された存在であり、常に彼の脳にある 情報とリンクしている。この虫が相手に取り付けば、アスモダイの持つ情報が虫を通して相手に伝える事ができるので ある。
 「なるほど…つまりこの虫でそこの少年や少女、村の人を操っているのか…」
 「ご名答」
 村の人々がアスモダイに操られた原因もこの昆虫にあった。この虫は情報を相手に伝えるだけだが、使いようによっ ては恐るべき力を持つことになる。つまり、村の人たちの脳に直接、催眠術や呪文を掛ける事ができるのである。彼は 秘術も多く用いる事ができ、秘術の悪魔と言われる事がある。彼はその秘術の数々を人間に対して使い、操った。しか も、外部からではなく、人の脳に直接、届けられた洗脳秘術は遙に効力が高く、村の人々はまるで悪魔の手足のように 動くのだった。これを使えば、クロノやロゼットも簡単に術中に嵌める事できるだろうが、彼は嗜虐心の塊であり、相手 を虐げながら屈服させようとしている。
 さて、クロノに取り付いた虫が一本の管を彼の皮膚に吸い付かせた。そこからアスモダイが送った情報がクロノに伝 わる。アスモダイが彼に見せた光景は村の人たちに陵辱されるロゼットの姿だった。
 「ロゼットオオォ―――ッ!?」
 服を裂かれ、局部を顕にされて体を操られた人々にさんざん犯される彼女。胸を男達に舐められ、秘所を指で弄ら れ、無残にも絶頂まで昇らされる彼女。その後には男のペニスを舐めさせられ精液を飲まされる彼女の様子が映し出 されていた。しかし、そこからのシーンはクロノを困惑させた。ロゼットが三人の男達に同時に奉仕し、シスター二人の 愛撫に悶えている姿だ。彼女は巧みに男達のペニスを愛し、昇らせていく。その表情はうっとりと悦色を称えている。と てもクロノの知っているロゼットではなかった。
 「貴様!ロゼットに何をした!」
 クロノにはアスモダイが彼女に何かしたのは咄嗟に分かった。彼女は穢れはおろか性経験、知識も殆どない無垢な 少女だ。こんなに男に上手く行為が行えるはずがないのだから。
 「いや、これは彼女の才能だよ、いや、こんなに淫乱な才能を持っていたとはね…私も驚きだよ」
 「嘘をつくな!」
 「嘘じゃないよ。……しかし、まあ、その才能も私が与えた物だがな…」
 「……どういうことだ?」
 アスモダイはロゼットに例の虫を使った事を喋った。この虫はアスモダイの情報を渡すと共に誰かの情報をアスモダ イに取り込むという機能もあった。彼は今まで何人もの人間の女性を『喰い物』にしてきた。そこで得た女性の情報を取 り込んできた彼の中には様々な女性の性に関する情報が蓄えられている。今回、アスモダイはロゼットにある情報を注 入した。それは性に積極的だった女性の経験と感性だった。知識ではなく、経験と感性を埋め込まれた彼女はした事も ない口奉仕を何故か知っており、嬲られても感じるようになってしまった。彼女自身の体と心は清いままでも、彼女は知 らず知らずのうちに性に積極的だった女性の一部を授けられてしまっていたのだった。
 
 「貴様、絶対に許さん!」
 自分の大事な少女を辱め、貶めようとする悪魔にクロノは激しい怒りを覚えるが、当の淫欲の悪魔は微笑を称えたま まクロノを見下ろしている、その目には嗜虐の色が灯されていた。
 「ふふっ、彼女はこのまま穢され、体中を私に犯されて私のものになるのだ。その時に私は改めて契約者の件を申し 出るつもりだ。彼女は断れないだろう…それより…」
 アスモダイはロゼットの惨状をクロノに知らせたときの変化を見逃していなかった。彼がロゼットのあられもない姿に 僅かな興奮を覚えていた事を。
 「クロノ…君はロゼットの姿に興奮していなかったか?彼女の胸や秘部に見て、そして彼女が喘ぎ、悶える姿に刺激 を受けたんじゃないか?」
 「な、何を言ってるんだ!お前は!」
 しかし、アスモダイはこの少年悪魔が彼女にただならぬ感情を抱いていることがなんとなく分かった。それが欲情なの か愛情なのかは定かではないが、この際はどちらでもよかった。
 「まあ、そう憤るな…私は君からロゼットを譲ってもらうのだから、それなりに良い思いをさせてあげよう…そうだな…」
 
 
 アスモダイが直接操るマイクはゆっくりと倒れている彼ににじり寄ると彼の体を背後から抱え上げた。彼の傷ついた四 肢はだらんと垂れ下がってしまう。
 「な、何をする気だ…?」
 「だから、良い思いをさせてあげようかと…」
 抱え上げられたクロノの前にもう一人のクリスが迫ってきた。何をされるかは分からなかったが、ふと、目の前に迫っ た彼女の表情が不自然に歪んだ。
 (何だ…?)
 まるで霧のようにうやむやになった彼女の顔だったが、一瞬を過ぎると急速に形を取り戻していく。再び彼の目に映っ たのは彼の見覚えのある顔だった。
 「ロゼット!?」
 目の前にいた金髪の少女の顔が突然、彼のパートナー、ロゼットの顔へと変化したのだ。いや、ロゼットと言っても現 在のロゼットではなく、彼が初めて出会った当時の彼女の顔へとだった。
 (これは幻影か…)
 淫欲の悪魔が自らに秘術を施したのは間違いなかった。しかし、過去のロゼットの顔に彼は懐かしい気持ちへとなっ た。

 
 しかし、彼女の顔は活発で無垢だったあの頃の表情じゃない、まるで熱に充てられたような潤んだ瞳を称えている。 その何処か艶な顔にクロノは顔を赤らめた。
 「ロゼッ…ト…?」
 「クロノ…熱いの…」
 声もあの頃のロゼットのままだった。契約者である彼女の顔を持った少女はゆっくりと座らされているクロノに近づ き、そこで跪く。僅かに微笑みながらズボンを降ろしていく様子をクロノは凝視しながら何も動けず、喋れなかった。
 「だ、駄目だ!こんなことは」
 理性がこの少女はロゼットではない、ただ自分の目が彼女の顔を幼き頃のロゼットと写してしまっているだけだと警 笛を鳴らす。いや、なら本当のロゼットなら良いのか?いや、違う。ロゼットなら良いとか悪いとかいう問題じゃない。
 頭が極度の異常な事態に混乱している。彼の様子を知ってか知らずか、目の前の『ロゼット』は優しく微笑む。
 「クロノどうしたの…?私はロゼットだよ。もっとリラックスしてよ。そして私に任せて…」
 クロノの知っているロゼットはこんな台詞を言ったりしない。こめかみに血管浮かべて「アンタって子は〜!」と怒りな がら頭グリグリしたり、「ふっふっふ♪」不敵に笑いながら銃乱射したり、「クロノ!大丈夫!?」とか言いながら怪我し た自分にすぐに駆け寄って来て、無事だと分かると「……良かった」と優しく微笑んだり…
 でも、もしかしたらロゼットはこういう艶な表情で誘惑する面が隠されていたのかもしれない。いや、それだけじゃなく、 彼女はいつも暴走気味の活発少女だったけど…アスモダイが見せた光景のように嬲られて感じたり、淫蕩な表情を浮 かべる、女の性を持っていたのかもしれない。そんなの当たり前だ。彼女は女だ。だが、意識していなかった。今まで彼 女に感じた事がない『異性』そして『牝』の波動がクロノの心に影を落とす。混乱した思考がクロノに様々な考えを発起さ せていた。
 
 ゆっくりと降ろされていったズボンは彼の下着すらも道連れにし、ついに彼の膝元まで降ろされた。僅かに興奮してい る肉笛が露出される。
 「や、やめてくれ…」
 抵抗したくてもクロノの手足は傷つき動けない。漂う聖香の香りはクロノの魔力を既に大半を中和させてしまってい る。彼には抗いようがなかった。
 「クロノが興奮している…私のはしたない姿をアスモダイ様に見せてもらったから?……ふふ、可愛い」
 下半身丸出しの情けない姿のクロノだったが、あくまで偽ロゼットは虐げるような視線ではなく、真正面から真剣に見 つめる。逆にクロノには羞恥の仕置きだったが。
 ゆっくりとかすかに膨れるクロノのペニスに手を添えていく。彼女の皮膚は少し冷えており、敏感な性器がゾクっと震 える。
 「はう?」
 「敏感なモノを持っているのね…クロノ」
 二本の指で垂れているそれを支えて上向かせる。彼女の顔に指向した悪魔の肉砲はそのの何をされるでもなく、た だロゼットにじっと見つめられ続ける。
 「くぅ…」
 ただ見られているだけで何かされているわけじゃない。しかし、ロゼットの顔を持つ少女の、あの綺麗な瑠璃色の双 瞳に見つめられるだけで酷く恥ずかしい。しかし、ロゼットに見つめられていると思うと…
 「あら?少し元気がでてきたみたいじゃない、クロノ…」
 「あっ」
 ロゼットの目の前で徐々に勃起していくペニス。自分は見つめられて興奮しているというのか?急いで意識しないよう 目を瞑り、歯を食いしばったが、どんどん膨らみは増すばかり。ついにはロゼットの指に支えられずとも屹立し、強大に なっていく。再び、クロノが目を開けると、そこには完全なる怒張が出現していた。
 「凄い…クロノのこれ、こんなに膨れ上がっちゃって…」
 何でこんな時に勃つんだ!とクロノは思ったが、幻影とは言え、過去の顔とは言え、ロゼットに見つめられているとい う事実が彼を冷静にすること許さず、彼女の視線への興味が薄れないでいる。
 「や、やめてくれ…君…」
 「私は君って名前じゃない、ロゼット!ロゼットだよクロノ」
 「その声で俺の名を呼ぶな!」
 正直、声まであの頃のロゼットのままなのだ。この声で自分の名を呼ばれ続けたらあの頃のロゼットと同一視してしま う。なんとか耐えないと自分の中の何かが壊れそうだった。
 
 「そんな事言っても…私はロゼットだよ…」
 彼女はゆっくりと男根へと手を、そして顔を近づけていく。
「クロノのって…見かけによらず大きいのね。綺麗なのに逞しい…」
指で触れながら感心するロゼットと彼女に解説されて赤くなるクロノの対比。ゆっくりと手で包み込み、接近していく。彼 女の鼻息と口息が敏感な牡肉に降りかかるだけで思わず震えてしまう。
 「ふるふる震えているよ。クロノのこれ…ふふっ、可愛い感じだね」
 「可愛いなんて言うな…」
 「だって、可愛いんだもん、クロノのこれ…そして、赤くて困ったような顔が…」
 一度、顔を上げたロゼットは突如、動けない悪魔の唇を奪った。奪うだけではなく、手馴れた様子で舌まで差し入れ、 彼の舌まで蹂躙する。
 「っっ!?」
 「あふ…ちゅ…」
 ロゼットにキスをされている。彼女の舌が口内で動き回っている。さらに彼の冷静さは失われていく。いや、理性が。
  「ぷふぁ!……クロノ?私とのはじめてのキスはどんな感じだった?」
 「……やめてくれ、あんたはロゼットじゃない…」
 「まだそんな事言って…」
 彼女はゆっくりと顔を下ろしていく。下半身へと到達し、大きく口を開けた彼女はゆっくりと進んでいく。
 「お仕置きが必要だね……」
 パクッ、と一気に咥え込む。その瞬間、駆け抜けるような刺激がクロノを襲った。
 「あはあァ―――っ!」
 「ン…はぅ…ちゅ…」
 背筋がピンと張るほどクロノは震えてしまった。痛みとは違うが、刺激の強さは勝るとも劣らない。徐々に自分のモノ を包み込んで行く彼女の口が酷く生々しい。
 彼女は前後に首を揺すり始めた。もちろん舌はしっかりと伸ばして動くたびにペニスに密着させた。下がると同時に舐 め上げ、進むと同時に突き出した。たっぷりと唾液を塗布してすぐさま粘液だらけにする。
 
 「ぷふぁ…ふふっ、クロノのここってとっても敏感なのね」
 「あふ…ふぁ!」
 「ほら、こうやって握るだけでもフルフルしているし…それに先の方から透明な液が出ている…」
 右手でペニスを握り、親指で先走り汁をにちゃにちゃと捏ねてみる。入り口の敏感な肉を擦られてヒリヒリしてしまう が、妙に心地良かった。
 さらに再び口を付ける。今度は鈴口辺りからゆっくりと舐め降ろしていく。一度止まり、ペロペロと美味しそうに舌を動 かす。まるでキャンディーでも堪能しているようだ。さらに降ろされていき、付け根の辺りもキスした後、再び頂点を目指 す。
 「や、やめろ!こんな事は…くうぅ…はあァ!?」
 彼の言葉を遮る様なペニスへの愛撫。彼が特に反応する亀頭の裏を徹底的に舌で舐めて、唇で吸引してみる。
 「ここが感じるの?クロノ?ちゅ、れろ……はう」
 「やめてくれ…その声で…はああァ」
 「まだ私がロゼットじゃないと言うの?寂しいな…」
 少し寂しそうな表情をする偽のロゼット。クロノは何故か胸が痛くなった。たとえ偽者でもロゼットが悲しむ姿は彼を苦 しめる。
 「別に認めてくれなくてもいいわよ…でも、クロノ…クロノには気持ち良くなってほしいの…」
 再び、亀頭にキスをした彼女は顔を思いっきり下げる。何をしようとしているのか分からず、顔を下げようとしたが、そ れがいきなり天を仰いだ。途方もない感覚が彼を襲ったからだった。
 彼女は僅かに浮かんでいる彼の腰をさらに持ち上げて彼の尻の全景を見回す。目標の穴を見つけるとそこにも舌の 餌食とする。男女共有の器官を唾液だらけにした後、ゆっくりと柔らかい舌槍を打ち込もうと押し付けるが、いくら唾液 の助けがあるとは言え、小さな排泄穴に侵入する事はできなかった。とりあえず、門の周りの肉を優しく舌で撫でてい く。緊張を溶かそうとして。
 「き、汚いから…舐めないでくれ…」
 「汚くなんかないよ。クロノのペニスもお尻の穴も…」
 皺の塊が少女の口で弄ばれる。さらには会陰部も範囲に納め、キスと口撫を繰り返していく。背徳的な裏陰部がロゼ ットの柔らかい舌で舐められていると思うだけでも胸が爆発しそうだった。
 
 一頻りクロノのアナル周辺を愛した後、再びペニスへと目標を変える。今度は再び咥え込んで口内でたっぷり嬲る。 今度は小刻みな前後を繰り返す。唇を窄めてまるで締め付けるようにする。舌は彼が感じる裏筋を徹底して舐め続け る。左手が付け根の袋をゆらゆら揺らし、彼に未知なる性の世界を見せる。
 「もう…もう…うくっ…ロゼット……」
 朦朧とした意識の中、つい目の前の少女をロゼットと呼んでしまう悪魔の少年。迫ってくる決壊の奔流の中で彼女の 顔がロゼットの意識に強く働きかけてきていた。このままロゼットに導いてもらえば楽だ、と理性の外から囁きかけてく る何かがいた。
 
 名前を読んでもらった少女は彼を高みへと連れて行くためさらに動きを早くした。彼の棒から性を搾り出そうとするか のように強く吸いながら下り、再び深く飲み込む、を繰り返す。既に先の方まで到達している洪水を何とか塞き止め様と 全ての神経を集中した。しかし、いきなり菊の穴に差込まれた指が彼を決壊させた。

 「ぐうぅ!?…アア……」
 一瞬の衝撃から粘膜の海の中に放たれる白濁汁。急いで何とか止めようとしたが止め切る事は出来きない。湧き出 て行く感触の心地よさに苛まれながら最後の一滴まで彼女の中に放ってしまう。
 
 「うく……ふぅ……クロノ…こんなにいっぱい出しちゃって…そんなに良かったの?」
 全てを口で受け止めた彼女は全て飲み干した後に茶目っ気のある微笑で、そしてうっとりした表情で彼をなじった。僅 かに口端から垂れていく精液の筋に目が行ってしまう。
 「クロノの精液って意外とアッサリした味なのね…でも、量が多くて、ねっとりしていて…」
 垂れていく精液が惜しいのか、指で救ってしゃぶる彼女。これ以上ないほどの情けない姿を晒した少年は既に自失の 状態で虚ろな瞳でその光景を見つめていた。正直、気持ち良かったと自覚してしまっていた。しかも、ただ気持ち良か ったのではない。『ロゼット』だからではないか?と認め始めている。彼は彼女を性の対象として受け入れ始めている。

 「クロノのここ…まだ固いよね…今度は私を気持ちよくさせて…」
 彼女の手の平の中でいまだに硬度が落ちないペニス。彼の欲望がまだ尽きてない事の証明だった。彼がさらなる肉 を求めている事を知った彼女は次なるステップへと進んでいく。マイク=アスモダイがクロノを大地に降ろし仰向けにさ せる。天へと直立する楔にもう一度キスをした彼女はスカートをたくし上げ、自らの下着を脱ぐ。彼女の聖なる三角地帯 を見つめ、そして彼女が自分の上に跨り、腰を降ろしていく光景を黙って抵抗なく見つめていた。
 (ロゼットと…俺は…)
 自分は前から彼女とこうなりたかったのかもしれない…
 
 濡れた肉と肉に割り込む音、同時に強烈な圧迫感が彼を襲う。
 彼女に誘われ、クロノのペニスは潤いに満ちた湿地帯へと吸い込まれていく。幼き少女の膣は狭くあまりに固い、が、 十分過ぎるほど分泌された牝汁が挿入の手助けをし、ズブズブと先に進んでいく。一番狭い場所も彼女が腰をさらに沈 めたため、プチという音と軽い衝撃を男根に感じた後、突き破った。クロノは彼女の最初を奪ったのだった。
 
 「は、入ってくるのぉ〜!!……クロノの熱いのが私のマンコに入ってくるよ―――!」
 「あう、ロゼットの中…とてもせま…ぃ…」
 一瞬にしてクロノは白き感流の直撃を受ける。一度、精を放ったにも関わらず、とても大きく硬い。むしろ放つ前よりも 大きいぐらいだ。女陰へと招待された肉棒は約束の場所に辿りついた悦びに大きく震える。求める本能に目覚めた性 の肉は股間から彼の体を支配し、理性すら侵食していく。

 痛みに涙を流しながらも最高の笑顔と紅潮した頬と潤んだ瞳で彼を見つめるロゼット。躊躇する事無くゆっくりと腰を 浮かび上がらせ、また沈める。さらに肉が随所で裂けたが気にせず繰り返していく。
 「くぅ!…はぐ……う、うふふ…気持ちいい?クロノ…」
 「はう…気持ちいいわけ…」
 「あるんでしょう?…今のクロノ、とっても情けなくて可愛い顔しているから…」
 広く裂けたためか、鮮血が彼らの接合部に溢れる。しかし、血それ自体が潤滑油となって徐々に強引な摩擦感が抜 けていく。動きと快楽が飛躍的に膨張していき、本格的なセックスへと移行していく。
 
 (この子はロゼットじゃない…のに…)
 度重なる戦闘と敗北、ロゼットの顔を持つ少女の至高のフェラと挿入のためにクロノは消耗しきっていた。さらに襲い 掛かる性の衝動は理性を失わせつつある。彼の中で広がるのは肉欲と無意識に培われた一人の少女への思い。そ の一人の少女が目の前にいて自分を積極的に求めてきてくれる。今まで秘としてきた気持ちがこの異常にして無意識 に望んでいた状況の中で露出してきた。理性を消失しかかっている彼にとって目の前の少女はロゼットだ。彼女が求め てくるなら自分も目の前の少女を求めて良いではないか…
 一方、一度射精したはずなのに自分の中の欲望は萎える事無く肥大していく。そればかりが自分の中にさらにこの少 女にペニスを打ちつけたい気持ち、犯したいという獣欲が生まれていく。
 心身が求め始めた。彼は引き返せない所まで到達した。

 四肢が傷ついた彼には僅かに腰を揺らす事しかできない。しかし、僅かな揺れは目の前の少女に悦びを与えた。
 「きゃうっ!?ああん!…く、クロノぉ〜!!」
 今まで彼女が一方的にピストンを繰り返すだけだったが、ついにクロノは彼女を求め始め、セックスに参加し始めた。 一人のよって支配されていた旋律に乱れが生じたが、不協和音は二人を燃え上がらせる。凹凸は無造作に絡み合う が予期せぬ衝突は刺激となり二人を燃え上がらせる。
 彼女は素早く腰を上下させていく。技巧などそこには存在せず、ただひたすらに腰を動かした。一方的な騎乗位だが 彼女はクロノを受け入れる事に最上級の悦びと性感を得られる。自分が望むままに彼を犯す。その様はヨガリ狂った 娼婦以上に淫らだった。
 
 「ロゼット!…ロゼット!」
 理性を失くし、本能と秘され思いに支配された彼はパートナーの少女の名を呼びながら一心不乱に腰を突き上げた。 彼の手が上で揺れる少女へと伸びていく。左手は彼女の腰をしっかり掴みあげ、右手は服の上からほんのちょっとだ け発達した膨らみを愉しむ。人差し指が胸の先にあるだろう突起の辺りでグニグニ押し付けてみる。大げさに跳ねる少 女の体に微弱の電流が流れているのかピクピク小さな震えが混じる
 「胸…気持ちいい…クロノ…あなたにも…」
 彼女は両手で服のボタンを外して彼の胸板を露出させた。少年らしくない逞しい胸。男にもある乳の突起を指で摘 む。一指しと親の指でクニクニと軽く潰してみる。さらには弾いたり押してみたりと指で男の乳まで犯す。
 「はわあぁっ!…ああ…そんなところまで…」
 強めに嬲られたら激しい声を上げ、優しく扱われたら緩やかな喘ぎを上げるクロノ。男とは言え性感の反応は変らな い。
 「気持ちいいのクロノ…?男なのにおっぱい指で弄られて感じちゃうの…?」
 「い、意地悪な事いわないで…」
 「意地悪なつもりないよ…クロノが色んなところで感じちゃう男の子なんだな〜…って思って…」
 さらに乳首だけではなく、首筋や耳の裏など感覚が集中する所にも指が這う。性器と共に性感帯まで同時に責めれ ば、どんな男とてすぐに高まっていく。粘液と粘膜の海溝に溺れる男棒に徐々に性が充満し始める。
 
 「ああアァ!……クロノのペニスが私の中でどんどん大きくなっていくよ〜!」
 「くぅ!…はあァ…ロゼットの中もピクピクって…」
 「クロノ…また出したいんでしょう?…いいよ出しても…中にあなたのトロトロした精液出して!クロノがイク時の顔をよ く見せて〜ぇ!!」
 亀頭の先がさらに膨らむ。あと数回の刺激で爆発するだろう肉棒は最高の快感をクロノに届け続ける。射精前の悦 楽にクロノは欲望の権化と化して肉を求めた。一方のロゼットも膣内を擦られ、貫かれて絶頂へと向かっていく。二人 は一個の生命体となり、動きが同調していく。

 「ひゃう!?ああァ――!……き、来ちゃうの!イッちゃうの〜!!クロノ…もっとふか・・・く…あ、あ、もうダメ!…… ひゃあああァ―――ッ!!」
 
先に達したのは少女の方だった。恥ずかしげもなく大きな喘ぎと絶叫を出し、涎と涙を撒き散らしながら狂乱する。体が 強張り、膣が咥えている少年のペニスを締め付ける。それが少年への決定打となった。

 「ロゼット!?…せまい!…あはあァ!!」
 
 ―――ビュクン!…ビクビク…ドクドク―――
 堪える間もなく膣肉に圧迫された肉棒が限界点を通り越して彼女の中にこの秘二度目の射精を行った。前回よりも 遙に多く、粘り気のある精液。彼はより多くの快感を感受して白き世界へ放り込まれたのだった。
 
 「クロノ…凄かったよ…あなたのペニス、そして乱れっぷり…とても強大な悪魔とは思えない有様だったよ…」
 「い、言うな…」
 二発も放って幾らか冷静さを取り戻したのか、クロノは彼女の皮肉に拒否反応を示す。しかし、当の少女はそしらぬ 振り。むしろ艶に染まった瞳はさらに輝きを増す。
 「あら?だって、私の中にあんなにたっぷり出したじゃない。それに私に犯されて興奮していたんでしょう?」
 「それは…」
 「私の口で感じてくれたんでしょう?私のヴァギナの中が心地よかったんでしょう?だから二回もクロノは射精してくれ たんだから…ほら見て…」
 彼女は僅かに腰を浮かすと接合部に手を入れる。にちゃにちゃと自らの溝に指を入れてあるものを掬う。
 「私の中にたっぷりと放たれた精液…こんなに嫌な匂いがして…私の愛液としっかり混ざり合って…」
 自分の中に放たれた精液をクロノに嗅がしてみては、頬に塗りたくる。彼は言い返す言葉もなく顔を背けるしかなかっ た。

 「大丈夫…私…クロノを変えてあげる。エッチが大好きな悪魔に…」
 「な、何を…はぐう!」
 再び、動き始める少女。腰を沈め、自らの膣内に再び肉棒を招き入れる。貫かれる悦びに彼女は打ち震えた。そして 彼も再び官能の坩堝に叩き落されていく。

 「たくさんセックスしてあげる…あなたの精をすべて搾り出すまで…」
 「ろ、ロゼット…ふうぅ…はあァ!!」



 (これでクロノも我々の手に落ちた…)
 マイクの目を通してアスモダイは薄ら笑いを浮かべた。
 彼の目的はロゼットを淫楽の世界の誘い、彼女と契約する事。それによりかつての強大な力を取り戻すことにある。
しかし、どれだけ彼女を悦楽まみれにしても意味がない。彼女を心身ともに犯し、彼女を自分の 言う事を聞くまで消耗 させねば意味がない。そのための道具であるクロノは手に入った。彼女の方も十分、仕込みは完了している。後は宴 を開くだけ…

 (さあ、始めようか…ロゼット、君との享楽の宴を…)
 悪魔はあれから何でも奉仕を続け、絶頂に達した挙句に気絶した彼女に視線を移した。
 白濁の海に横になって沈んでいる彼女に最後にして最大の陵辱が迫っていた。




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