「久遠の気持ち<Side kuon>」
「話があるんだ・・・屋上で待ってる。」
あいつはそう言って逃げるようにいなくなった。
話って何だろう・・・・。
「もうこんな関係は嫌だ。」とか「別れるよう。」なんて言い出すんじゃないのか。
それとも俺のことが、今頃恐ろしくなったのか。
いつになく真剣なあいつの表情に悪い考えばかりが思い浮かぶ。
そうしている間に無意識に俺は屋上に足をはこんでいた。
あいつの別れ話を聞くのは耐えられそうにないが、真相が知りたい気持ちもあり、
じれったい気持ちと聞きたくない気持ちが葛藤するなか
緊張に耐えられず一歩一歩あいつに近づいていく。
不安を押し込めるようにして
俺は口をひらく。
「話ってなに?」
あいつは一向に話しだす気配がない。
沈黙が痛い。不安に押しつぶされそうだ。
風が俺たちを促すように吹いている。
あいつが俺を見上げる。
そんな無防備な顔をして・・・。
知らぬ間に俺はあいつの頬に手を伸ばしていた。
風が当たっていたせいで、ひんやりしている。
温めるように頬を包むようにして引き寄せる。
俺はわれに返り口を開こうとするあいつの唇を塞ぐ。
「くおっ・・・んっ。」
(こいつを失いたくない!)
という気持ちが膨らんで、自分がコントロールできなくなり、
激しく唇をむさぼる。
「ん・・・・んっ・・・はぁっ」
舌を絡みつけ口腔をかき回す感覚。
肩を思いっきりつかむと、シャツがはだけ、白い肌が露わになる。
長いキスをして、唇を首筋からはだけた胸元に
おろす。そしてふくらみを探り当て舌を這わせる。
柔らかな肌の感覚に惹かれ時折ついばむようにする。
「あっ・・・・ひぁっ・・・あっ・・・!」
甘い声をあげ、あいつが背を反らすと、胸が唇に押し付けられようになり、
俺は誘われているような感覚に、より一層欲望を抑えられなくなってくる。
もっとあえがせたくて、手を下ろして脚の付け根を指でなぞり、上下に擦りはじめた。
「あっ・・くおっ・・ん・・・ぁあっ・・・・」
制服を下着ごと剥ぎ取り、疼くあいつを口に銜える。
「ぁっ・・・ん・・・!」
疼いたりに舌を絡めたり、強く吸ったりするので、
あいつは、我慢できずびくんびくんと腰を振るわせた。
「んっ・・・・っんぁぁああああああああ!」
甘い鼻に抜けるような声をあげてあいつは俺の口の中に出すと、しばらく呆然としていた。
意識が、朦朧としているあいつの胸に飛び散ったものを指に絡め、指を奥の窄まりを探る。
「なんかっ・・・へん・・っ・・・・」
俺の指をあいつの粘膜が貪欲に締め付ける。
「俺の指、締め付けてるのわかる?気持ちいいって言ってる。」
あいつの反応が嬉しくて、意地悪くせめる。
「っんなことっ・・・あるわけ・・ない・・・。」
とあいつは精一杯の強がりを言う。
「へえ・・・もっと刺激が欲しいって?欲張りだな。」
といいながらもう一本指を増やし、中のより深くまで入れる
そして引っかくように指を曲げ、わざと執拗に敏感な部分を指先で擦る
「ちがっ・・あっ・・・・っつ・・・・ふぁっ・・・・・・ひぃぁあ!」
さっき出したはずのあいつがまた頭をもたげはじめる
イク寸前のとこであいつの根元を押さえる。
「あっ・・くおっ・・・くおん・・・・」
あいつはなみだ目になりながら哀願するように俺を見上げる。
「どうして欲しいか言ってみて」
意地悪くあいつをじらす。
「言えないならこのままだよ?」
あいつはもう耐えられないというふうに肩を震わせている。
「くおっ・・・・ねがっ・・・・っ・・・!」
敏感な部分ばかり攻めるのでもうイクことしか考えられなくなっているようだ。
「くおんっ・・・・い・・かせっ・・・てっ・・・・!」
甘く息絶え絶えに哀願され、俺は指を緩めると同時に後ろの指を激しく出入りさせる。
イクのを堪えていたあいつの身体は少しの刺激にも敏感に反応をしてしまうようで、
あいつは激しく痙攣して、意識を飛ばしてしまった・・・・・。
こいつを失いたくない。
それだけが頭を廻っている。
寝ているようなあいつの顔を見ていると
このまま連れ去ってしまおうかというような気分になる。
そうして誰もいないところまで連れて行くか・・・。
それとも、別れ話を切り出されるんなら・・・
このまま・・・失うんなら・・・
・・・いっそ、この手で・・・・・。
あいつの首元に手を伸ばす・・・。
手をふれると寝息のような呼吸が感じられる
あいつの呼吸が速くなる。
はっとわれに返る。
おまえの首を絞めるところだった。
また大切な人を傷つけるところだった
大切なおまえを・・・・。
何も知らないで、いじっぱりで、無防備で大切な・・・・・。
俺はあいつを抱きあげ西日の当たらない場所へ移動すると
起こさないようにそっと横たえやさしく頬に口づけをした。
そしてこれ以上傷つけないように落ち着くまで読書で気を紛らわす。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
幸運にもあいつが意識を取り戻したのは遅くで、
「もう遅いし。話はまた今度にしよう。」っといって、
うまく話しを切り上げようとする。
あいつは俺に歯向かう気力もないみたいで、そのまま帰ることになった。
結局、あいつが何を言いたかったのかはわからない。
END
▼感想もどき・・・▼
FC(仮)の会員004様でもある、YOKI様から頂いた「feel pirce」のショート・ショート小説
第二弾ですvvv
前回書いてくださったお話をなんと今度は久遠視点で書いて下さいました(>v<)
と言いますか、純げむって久遠視点になると話に深みが増しますね!
そして個人的に×シーンのある小説の場合、どうも攻め視点の方が好きみたいで
(笑)、凄く素敵なお話を読ませていただけて幸せですーv
踊りだします、そして狂いだしますv(止せ)
コチラのお話の凄さやはり、首締めですね!!(叫)
首締めですよ!首締め!!
久遠が主人公の首締めてるんですよー!?(落ち着け)
何と申しますか、凄く久遠らしいって言うか、久遠ならやりそう!ってか
むしろ絶対やってるよ首締め!と一人で悶えておりました。
首締めから我に返って頬キス・・・めちゃくちゃ萌えですよ!
そして個人的に屋上ってのも好きですv
屋上って最適ですしね!(何のだよ)
本当にYOKI様素敵なSSを有難う御座いました!
家宝にします!(大感激)
2002/09/30 カヤノマミ