「思い違い」
あれから数日が経つが、なぜか久遠は俺を避けている。
俺なんか悪いこと久遠に言ったか?
確か俺はまだ何にも久遠に聞いてなかったよな?
それとも俺が何を聞きたいかわかったからわざと有耶無耶にしようとしたのか?
今日もあいつを避けてしまった。
嫌われるのは嫌だけど、
あいつにひどいことしたくないから、もうあいつには近づかない。
傷つけたくない。大切な人がいなくなるのはもういやだ。
久遠は俺のことどう思っているのかな?
俺はそれが知りたかった。
だからあの日あいつを呼び出したのに・・・。
思い切って聞けばよかったけど、俺は久遠を失うのが嫌だった。
これまでの関係が壊れるのが怖かった。
あいつに適当に扱われていても、避けられるよりましだったのに
ちょっと気持ちを知りたいって欲を持ったからいけなかったのか?
あいつを避けてもう2週間になる。あいつは元の仲間と一緒に行動している。
俺の入る隙間はもうないのか。やっぱり離れているのはつらい。
この頃会えない分あいつのことばかり考えてしまう。
離れるって決めたのに、知らぬ間にあいつを目で追ってしまう自分がいやだ。
そして3週間が経とうとしたある日。
授業中にある男子生徒が熱を出して倒れる・・・・。
誰かの声が聞こえる・・・・。
「・・・大丈夫か?」
目を開けると、端整な顔が心配そうに見下ろしている。
懐かしい久遠の顔だった。どこも苦しくなかったはずなのに目頭が熱くなる。
逢いたかった久遠が目の前にいると思うと、思わず久遠に抱きついていた。
「久遠。・・・なんで俺を避けるの?」
久遠の顔色を伺うと、泣きそうな顔をしている。
「俺のこと嫌いになったの・・・?俺は久遠が俺のことどう思っているか知りたくて、あの日久遠を呼び出したんだよ。」
思い切ってあの日のことを打ち明けると、笑えるくらい久遠は驚いた顔をしていた。
それに気をよくした俺は
「どうなんだよ?」
と返事をうながした。
じゃあ以外にも久遠は真剣な顔で俺の方を向いたので、今度は俺のほうが思いっきり照れた。
赤面する俺を抱きしめて、久遠は耳もとで囁くように答えた。
「好きだ。・・・お前に別れ話を持ちかけられるかもしれないって不安だった。
それに俺はお前を壊しそうになるから。だからお前から離れようと思った。
好きだからお前との関係が壊れるのが怖かった。」
久遠の腕が強く俺を抱きしめた。
「大丈夫だよ。俺はちょっとのことじゃあ壊れないよ。それに俺も久遠との関係が壊れるのが嫌なんだよ。
久遠に気持ちを聞いたら、今までの関係が崩れたら怖いから聞けなかったんだ。あのままの関係で満足できなくて、久遠の気持ちを知りたいなんて思ったから久遠に避けられることになったんじゃないかって思うと、やりきれない気持ちでいっぱいになって・・・。」
俺はこらえていたけど、それ以上抑えられなくて、大粒の涙がこぼれだす。
嬉しくて、二人とも思い違いをしてたんだと思うとおかしくて、そして、思い違いでよかったという
安堵の気持ちで二人して抱きあって泣き笑いしてしまった。
あと書きもどき(汗)
久遠も主人公も人が変わりすぎてます(っていうか別人・・・)
もうパロデイーというよりは別物になっちゃいました・・・。(ごめんなさい)
しかしあの主人公が何を聞きたかったか?
という部分を書くためだけに書いたようなものです。(おい;自分につっこみ)
じつは「百xはや」にを書くのに考えがまとまらなくて・・・
ちょっと前に書き溜めていたものでごまかし・・てます・・(汗)
▼感想もどき・・・▼
FC(仮)の会員004様でもある、YOKI様から頂いた「feel pirce」のショート・ショート小説
第三弾ですvvv
やっとこのお話で主人公が久遠に何を聞きたかったのかっていう謎が解けました(^^)
凄い何と言うか・・・主人公がえらく素直になってて吃驚しました。か、可愛い!(照)
今回の場合可愛い主人公と男らしい久遠が描かれているって感じですv
(久遠がしっかりしてるですよね!)
というか・・・甘いですね〜。私にはこの2人の甘い話は書けないという証明がピアスゲームに
出てますので(笑)羨ましい限りです。
甘い話が書けるようにならないといけないとは常々思っているのですが・・・。
それにしてもまたマイドリーム(何)「保健室」(叫)
いいですよね、保健室!
何よりこのお話、凄く爽やかなんですよねvステキですvvv
YOKI様本当にいつもいつも有難う御座います(^^)
2002/10/04 カヤノマミ