あいつはずっと、傍にいるんだと思ってた
実際は、あいつにも大切なものはたくさんあって
その中には、当然自分より優先されるものもあって
…そう、当然
けれどそれが何より、悲しい
幸せになんてなれない……あいつがいないのに
願いと誓いと
ALEXSIDE
「…待ちくたびれちゃいましたよ」
…あ、まただ
また、あの眼をしている
最近よく見かけていた、その表情
普段は優しさに満ちたその瞳は、
どこか遠くを見ているようで、それでいて何も映していない
ただ虚ろな光だけが、その空色の瞳を占めている
…思い出せない
いつからだろう…あいつがこんな眼をするようになったのは
………こんな、悲しい眼をするようになったのは
確かな違和感は感じていたはずなのに
もっと早くに気付くべきだったのに
………あんなに近くに…傍に、いたのに
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