突然、夜中に目を覚ました。  ベッドの中で寝返りをうって時計を見ると、蛍光塗料を塗られた針がぼんやりと光りながら3時を指していた。 「また、浩のバカだな……ホント、いい加減にしてよ!」  僕は、僕のもう一人の人格に悪態をついた。  僕はいわゆる二重人格だ。  浩介、つまり僕と、もう一人の人格、浩。  一年前のある事件で僕らは二つにわかれ、生活時間を分割して生きるするようになった。  朝に目が覚めるとどちらかの人格が起きる。たとえば浩が起きると、その日はアイツが一日を過ごすことになる。逆の場合は僕が過ごす。  浩が起きている時の記憶はないけど、だからって僕が眠っているわけじゃない。  体を共有している以上疲れは引き継ぐわけだし、浩がリズムを乱せば、僕の寝る時間も起きる時間も影響をうける。  だから、アイツが学校で昼寝したり、前日に夜更かししたりすると今みたいな時間に僕の目がさめたりすることになるのだ。 「はぁ……」  思わずため息。  そうなのだ。ここで文句を言っても仕方がない。  浩が起きている間、僕には意識がないから、アイツのすることに干渉ができない。  事情は浩のヤツも同じなんだけど、ロクでもない事をするのは決まってアイツだから、迷惑な目に遭うのいつも僕なのだった。  仕方なく僕は、いとこの優花さんや妹のはるかに頼んで、代わりにいつも浩を叱ってもらっている。  アイツが聞き入れたことなんてほとんどなかったけど、まあ今までは、それはそれでなんとかやってきていた。  でも……。  僕は最近、浩に対してある疑念を抱いている。それははるかにも優花さんにもどうも相談しにくい事で、実はさっきの溜息の理由にもソッチが3割くらいを占めている。 「はぁ……」  僕はもう一度ため息をついた。  気がつくと、喉がカラカラだった。 「水でも飲もう……」  僕はもそもそとベッドから這い出た。  キッチンには明かりが点いているようだった。  僕の家はキッチンとリビング、ダイニング、が一つになっている。  一番奥にキッチンがあり、次のダイニングとはカウンターで仕切られ、ダイニングはソファーの置かれた隣のリビングといつも開け放たれたアコーディオンカーテンで仕切られている。  僕の目の前のドアは、ダイニングに入るためのドアなのだが、磨りガラスからキッチンの蛍光燈の光がうっすらと透けて見えるのだ。  ――はるかが消しわすれたのかな? 「あ……はぁ、はぁ……」  その時ドアの向こうから、押し殺したようなかすかな息づかいが聞こえてきて、僕はノブを回そうとする手を止めた。  な、何だろう? 今のかすれた声。 「ふ、ふぅっ……うぅ……あぁ……」  一瞬、空耳かと思ったが、ドアに耳をそばだてると確かにかすかだがその声が聞こえる。空耳ではないようだ。  ひょっとしたら泥棒!? まさか……いや、でも……。  それとも、幽……いやいやいや。  僕は怖い考えを振りはらうように首を振った。  ええい。確かめてみなくっちゃわからない。  僕はごくりと息を飲みこむと、意を決して、音を立てないようにそろそろとノブを回しドアをかすかに開いた。 (暗転) (はるかHシーン1)  なーんだ、はるかじゃないか。  もー夜中に変な声出して〜びっくりさせるなよな。  ……。  ……。  ……。  #★ゞ÷§∀♀&$Δ@Ψ%⇔√Φ!!  な、な、な、何が? な、な、なんで!?  予想だにしなかった目の前の光景に、僕は幽霊そこのけの衝撃を受けていた。  薄暗いダイニングの椅子にエプロン姿のはるかが腰を掛けている。制服の上からエプロンを着ていた。明日のお弁当のおかずでもこしらえてたのだろう。ソフトボール部の練習があるときはかなり朝早い時もあるから、それはいい。  問題なのは制服のすそからはだけたおっぱいと、ストライプのパンティがずりおろされて大きく左右に開かれたふともも。そして、その間のむきだしになったエッチなところをこねまわすはるか自身の指先だった。 「ふ……はぁ、はぁ……やぁっ……んんっ……」  僕に気づいた様子もなく、はるかは行為に没頭していた。眉をひそめて悩ましげに吐息を漏らす。右手ですくいあげるようにはだけた胸を揉みしだくたびに、一緒にお風呂に入らなくなって以来見ていないはるかのおっぱいが、柔らかなケーキのスポンジのように形を変える。  あの時、はるかは僕と一緒にお風呂に入りたがって泣いたのを覚えている。あの頃はまだ乳房というほどのふくらみらしいふくらみも無かったけど、今はその頃と比ぶべくもないほどに大きくエッチに実っていた。  おっぱいだけじゃない。ソフトボールで鍛えられたふとももは、闇の中でまるで象牙のようにすべらかに光を放っている。しかし、2本の指で弄ばれ、椅子の上いやらしくくねる足腰は、ソフトボール選手のものではなく明らかに女の足だった。 「……ふくっ……ああっ、だ、だめっ、は、はぁっ、はあっ……ああっ」  はるかがいやいやをするように首を振って、長いポニーテールを振り乱した。テンションがあがってきたのか、次第に声が大きくなっている。  見れば、最初はクリトリスのある辺りを円を描くようになぞるだけだった動きは、指先でアソコを強く擂りたてるものに変わっていた。  まるで、くちゅくちゅというエッチな水音がここまできこえてきそうなほどだ。 「……ああっ、も、もっと、もっと……うはぁっ……ああっ」  はるかの腰がうねるたびに木製の椅子がきぃきぃと小さな音を立てる。その音はなんだか、とってもイヤらしかった。  うっ……。  いつのまにかズボンの中がかなり窮屈になっていた。そして、その生理的反応が麻痺していた理性を呼び戻していた。  ――妹に興奮してしまった……。  激しい自己嫌悪の波がやってくる。  考えてみれば、はるかだって女の子なんだからオナニーの一つや二つしていてもおかしくない。むしろ、健康な証拠だ。しかし、それをこっそり覗いてしかも興奮している自分は何だ? おかしいのは僕の方じゃないか。  見なかったことにしよう。  そうだ。そして、何事もなかったかのように振る舞うのが一番だ。  ……。  ……。  ……。 「はっ、あっ……あん、そ、そんなにしたら……ああっ……」  そう思いながらも妹が乱れる姿から目を離すことができない。  ううっ……。  思わず腰がひける。  僕はたまらなくなって空いた左手でズボン膨らみをおさえつけた。しかし、それは性欲をおさえこむどころか、自分の性欲が抑えられなくて溢れだしそうになっている事を確認するだけだった。  だ、だめだ。これ以上見てたら後戻りできない。あれははるかだ。妹だぞっ!  そう自分に言い聞かせ、必死になって目を逸らした。  そのとき。 「ああっ、お、お兄ちゃん、あっ、ああっ、も、もっと、もっとして、ふあっ、ああっ……」  えっ……!? 今、なんて?  ガチャリ。  ドアのノブが大きな音をたてた。  しまった!!  驚きのあまり手の力が抜け、握っていたノブを離してしまっていた。  ……。 「だ、誰!?」  訪れた静寂を打ち破るかのようにドアの向こうから、はるかの声が飛んできた。  ど、どうしよう、逃げようか?  一瞬迷う。  しかし、真夜中だし、ここは自分の家だ。逃げ場があるわけでもなかった。  こうなったら素直に謝ろう。そう決めて僕はドアを開いてダイニングの中へ入った。 「ご、ごめん。はるか」  椅子の前に立つはるかに頭をさげる。  もう、はるかの着衣に乱れはなかった。  さっきまではるかが椅子に座りながらオナニーに耽っていたなどという事が信じられなくなりそうだ。はるかの足元に落ちているパンティさえ無ければ……。 「お兄ちゃん……」  はるかが漏らした。 「覗くつもりじゃなかったんだ。はるかがその……してるなんて思ってなくて、でも、見はじめたらなんか目が離せなくて……その……うぅ……」  くそっ。言葉が続かない。  はるかが何か言うのが怖くて、とぎれる事なくもっと言葉を続けようと思うのだが、いつもにもまして、僕の口は上手くまわってくれなかった。  しばらくの沈黙のあと、ぽつりとはるかが言った。 「見てたんだ……お兄ちゃん」 「い、いや、ホントにゴメン……そ、その喉が……喉がかわいたから水でも……」  僕をジッと僕を見つめたままはるかはこちらへと歩み寄りはじめた。背中へと手を伸ばし、留めた紐をほどいてエプロンを外す。 「水でも……飲もうかと思って……は、はるか?」 「……聴いてたよね?」  ぱさりと音を立ててエプロンが床に落ちる。  ごくりと喉が鳴った。  もちろん、聴いていた。はるかの口からはっきりと「お兄ちゃん」という言葉が出るのを。僕が知る限り、はるかがお兄ちゃんと呼ぶ相手は一人しかいない。僕の別人格である浩ですらお兄ちゃんとは呼ばれない。  で、でも、だからって……。 「あ、あの……」  薄暗い部屋の中ではるかの青い瞳が僕を見ていた。なんだかいつもの明るくて元気なはるかとは別人のようだ。  真剣な色をたたえた瞳に射すくめられ、身動きができない。  まるで猫に睨まれた鼠だ……。  そして、その猫は僕に歩み寄りながら、赤いスカーフをするりと引き抜いた。そして、セーラー服を脱いで上半身をはだける。ブラジャーの左胸のカップだけが上にずれて、小さな乳首を僕の目にさらしていた。  ど、どうして脱ぐんだ!?  目のやり場に困って僕は視線を逸らした。  ……そ、そうだ。お、お風呂にでもはいるのかな?  冷や汗が背中をつたう。そんなわけはない。 「そ、その……ご、ごめん……覗いたりして……僕は最低だ……」  はるかは手の届きそうな距離でたちどまると静かに首を振った。  ああ、そして……どうしよう。はるかは胸の谷間のホックに手をかけブラジャーも床へ落としてしまったのだ。  僕の目の前には、均整のとれたはるかの乳房が二つならんでいた。 「お兄ちゃんは悪くないよ。そんな事はどうでもいいの……それよりお兄ちゃん聞いて……」  ささやくような声。  はるかはさらに一歩足を踏みだし、僕との距離をつめた。  吐息すら感じることのできる距離。わずかにひらかれた柔らかそうな唇。  はるかは上目づかいに僕を見つめた。 「ねぇ、お兄ちゃん。わたしね。わたし……お兄ちゃんのことが……」  はるかの瞳がわずかに潤んでいるように見えるのは、夜中だからだろうか……それとも。  その表情におされて、思わずのけぞるようにあとずさった。 「ちょ、ちょっと待って。はるか!」 「ううん。待たない。……きっと、今しかないもん」 (この辺で背景をリビングに変換しておいてください)  はるかは逃げる僕へと追いすがり、両手で僕の右手をつかんだ。そして、ゆっくりとその手を導いた。  スカートの中へ。はるかの一番大事なところへ――。 「見て、お兄ちゃん。私、お兄ちゃんの事想像して……ひとりエッチして……ほら、こんなに濡れちゃったんだ……」 「あ、わわっ」  指先にしっとりと湿り気を帯びた草むらの感触を感じた。はるかが僕の手をそこへと押しつけると、何かくちゅっとした感触のモノに手のひらに触れた。  これが、妹の、はるかのアソコの感触……。  何か触れてはいけないものに触れてしまった気分だ。あろうことか僕の下半身はしっかりと反応している。 「ねっ、はしたない位に濡れてるでしょう……」  はるかの言うとおり、そこはまるで朝露にでも濡れたかのように潤っていた。 「こんなになるの……お兄ちゃんの事考えてるからだよ。兄妹としてじゃなくて、私……お兄ちゃんの事が……好き」  はるかはそこで息を切った。 「大好き」  ……好き。はるかが僕の事を……。  僕の脳は、はるかの言葉に一気にパニックに陥った。半ば予想していた事なのに、いざ聴くと想像していた以上に強烈にその言葉の意味に圧倒されてしまった。  だって、はるかの好きというのは、兄妹としての好きじゃあない。  男として、女としてだ。  デートだってするし、キスだってする。  そして……その……もちろんエッチだって。  はるかが求めているのはそういう関係。  僕は、男として、兄としてどう振る舞えばいいのだろう?  頭は急ピッチで回転するのにまったく考えがまとまらない。まるでチェーンの外れた自転車をこいでいるようだ。 「……あぁ……お、お兄ちゃん」  そのとき、はるかが切なげな声をあげてハッと我に返る。 「う、うわああっ。ご、ゴメン」  反射的に腕を引きぬく。  そうだ。手をはるかのアソコにあてがったままだった。しかも無意識のうちに指先を動かしていたらしい……。  はるかは頬をトマトのように染めてうつむいていた。 「……ううん、いい。……お兄ちゃんだったら」  はるかの手がスカートのボタンにかかった。  思わず、息を飲む。  はるかはゆっくりと一つずつそれを外してゆく。 「ま、まって……はる……か」  その制止も空しく、支えを失ったスカートがはらりと滑り落ち、はるかの生まれたままの姿が僕の網膜に飛びこんできた。 「ね、お兄ちゃん。……はるかを抱いて」  はるかは両手をかるくひろげて僕のほうへと歩みはじめた。 「だ、抱いてって……はるか……」  その迫力に思わず後ずさった僕のふくらはぎに、なにか柔らかいものが触れた。  ソファーだ!  慣れた家での事とはいえ、暗闇でしかも後ろむきだったからだろうか。そこにソファーがあると気づかなかった。ふくらはぎに当たったのはちょうど肘掛けの部分だ。  後ろへの逃げ場を無くしたと悟った僕は、額に冷たい汗がふきでるのを感じていた。  はるかは肉食動物のようにゆっくり確実に僕をおいつめていた。 「キレイじゃないから? 私じゃダメ?」 「い、いや。はるかは充分にキレイだよ。さっき覗いてた時も……その……反応してたし……今だって。だけど……キレイだけど……その、はるかは、はるかは……」  ……妹じゃないか!  その部分は口に出さなかったが、はるかには通じたらしい。目元にちいさな微笑みを浮かべた。 「うん。お兄ちゃんならそう言うと思った。私も悩んだもん。……だから、今日は私が。私がお兄ちゃんを襲ってあげるね……」 「お、襲うって……ちょ、ちょっと、ま……うわっ」  はるかの腕がすっと伸びてきて、ソファーに足をとられて動けない僕のベルトをあっという間にはずし、パンツごとズボン引きずりおろした。  突如あらわになるそそり立った僕のアレ。 「う、うわあっ……って、え?」  そして赤面する間もないまま、僕へとしなだれかかってくるはるか。 「うわーっ」 (素早く暗転)  あぶないっ! (画面ゆらし)  僕は胸にはるかを抱きとめながら、背後へと倒れこんだ。  クッションに身体が沈みこむ。 (数秒ウェイト) 「つっ……」 「大丈夫? お兄ちゃん」  言葉とともに胸の上の重みが遠のく。はるかが身を起こしたらしい。 「あ、ああ、大丈夫……」  言いながら目を開く。 (Hシーン2) 「よかった……」  ……。  ……。  馬乗りになって僕を見おろすはるか。  僕を威圧するかのようにそびえる二つのおっぱい。  そして、はるかの腰の前で大きく張りつめた僕のペニス……。  大丈夫じゃないっ!! 全然、良くないっ!!  いつのまにか事態は絶体絶命の危機を迎えていた。 「じゃあ、お兄ちゃん。続けるね」  そんな僕のこころを知ってか知らずか、はるかは微笑みながら瞳を閉じた。そして、その顔がゆっくりと降りてきて……。 「ま、まって、はる……んっ……」  はるかの唇がぼくのそれと重なる。  ふわりと柔らかい感触。聞こえてくる息づかい。ほほをくすぐるはるかの髪。そして、下腹部でおしつぶされる僕のアレ。  はるかのキスは、すべてが渾然一体となって僕の身体をとろけさせた。 「んっ、んんっ……ぷはっ」 「はぁ……」  ようやくキスを終えると、はるかはその感触を確かめるように指先を唇にあて、喜色にほほを染めた。 「……しちゃった。ずーっとこうしたかったんだ。お兄ちゃんと」  うっ……。  その表情と、言葉に思わずドキッとしてしまった。  普段、あまり見ることのないはるかのはにかみに心をゆさぶられる。いや、揺さぶられたのは心だけじゃなくて……アソコもだ。 「あはっ」  下腹部でペニスがぴくんと跳ねたのを感じとって、憑き物が落ちたかのようにはるかが笑う。 「お兄ちゃん、ゴメンね。私、嬉しくってついイジメすぎちゃった。……そろそろ許してあげるね」  言いながら、はるかが腰を浮かせた。 「……!?」  えっ、じゃあ、これで終わり?  今までのは全部、はるかの冗談……?  身体から一気に力が抜け落ちる。  よかった……。  残念に思う気持ちもかなりあるけど、それ以上に助かったという気持ちが大きかった。なにせ、妹とエッチするなんて普通じゃあ考えられない事だ。僕の事だから後で悩みまくったに違いない。……浩だったらどうかわからないけど。  それにしても、この冗談はちょっとタチが悪いな。でも、覗いてた僕も悪かったしおあいこなのかな……って、アレ?  気がつくと、はるかの顔から笑みが消えていた。  さっきにもまして真剣な顔が僕を見おろしている。  はるかの右手がするりと僕のペニスに絡みついた。 「うっ……は、はるかっ……」  ――終わりじゃなかったのか? 「お兄ちゃんの大きくなってるの……はるかが鎮めてあげる。だから、はるかの初めて……お兄ちゃんがもらって……」 「いっ!?」  許してあげるって、そういう意味だったのか。しかも初めてって……。  はるかがゆっくりと腰をおろす。暗闇でもわずかに湿り気を感じさせるその淫部が、ペニスの先端にぺちょりと触れた。 「うっ……」  くちゅっとした感触に反応してペニスが張りつめる。 「じゃあ、行くね……お兄ちゃん」 「だ、だめ、ま、まってよ……はるか……う、うわあぁ」  ずぶずぶとはるかの下の唇にのみこまれてゆく僕のペニス。窮屈にぬめる壁が絡みつく感触に背筋がぞくぞくと反りかえる。  はるかの中は、とろけるチーズのように、熱い。  そして、ああ……こんなに気持ちいいなんて。  緊張に張りつめていた身体中の筋肉が、快感の海にとけて弛緩してゆく。 「ふ、うっ……あっ……」  はるかが辛そうに息を切った。 「は、はるか……?」 「へ、平気……」  はるかは目を瞑り、苦痛に眉をひそめながら、それでも腰を落とす速度を緩めず、ゆっくりと僕を飲みこんでゆく。  やがて、僕のペニスははるかのアソコに根本まで埋まってしまった。 「くふうっ……お、お兄ちゃん。お兄ちゃんのが全部……私の中に……。ね、お兄ちゃん。はるかのアソコ……気持ちいい?」 「う、うん……すごく気持ちいいよ」  本心からの答え。事実、とんでもなく気持ちいい。空を飛んでいるみたいな気分。 「よかった……」  はるかが安堵の笑みを漏らす。  こういう顔、我が妹ながら本当にかわいい。けど……。 「……はるかは?」  痛くないのだろうか? 「ちょっと痛いけど……平気。それよりこうして一つになって、お兄ちゃんが感じてくれてるのが嬉しい……。だから、お兄ちゃん。はるかでもっともっと気持ちよくなって」  痛いはずなのに微笑んで、すごく健気な事を言う。  じいんと胸が熱くなった。  僕ははるかの気持ちに応えているのだろうか? 妹だからって状況にまかせて快楽だけ味わって、その気持ちに応えないのは、卑怯じゃないだろうか。  強引にこういう事になったにせよ……だ。  だったら……。 「だったら、はるかも気持ちよくならないと」  両手を伸ばしてはるかの背中へとまわす。 「……え? お、お兄ちゃ……ん、んんっ……」  そのままはるかを抱きよせてキスをした。  そういう事には疎い僕でも、大人のキスくらいは知っている。驚きに目を見開いている半開きの唇を割って、ぬるりと舌を滑りこませた。はるかの口の奥へと舌先を伸ばして舌と唾液を求める。  はるかの驚きが喜びにとってかわるのを、抱きしめかえしてくる手の感触で覚った。  一抹の後悔もないと言われれば嘘になるけど、はるかがこれだけ喜んでくれるなら、して良かったと思う。  はるかは積極的に舌を絡ませながら、腰をくねらせるようにして僕のペニスをこすりたて始めた。動きはとてもゆっくりしたものだったが、それが逆にはるかの膣壁や襞のくちゅくちゅとした感触を余すところなく僕に伝えてくる。  その度にさざ波のような快感がペニスを中心に下半身へと広がってゆく。 「うはっ……」  あまりの快感に唇が離れた瞬間、思わず変な声が漏れた。 「あ、はぁっ……お兄ちゃん。お兄ちゃんも動いて……はるかのおっぱい揉んで……」  身を起こしたはるかが腰を揺すりながら僕に訴えかけた。その口が、二人の唾液でべとべとに汚れているのがなんともいやらしい。  言われたとおりに両手を伸ばして目の前で上下に揺れるおっぱいをつかまえ、ゆっくりと円を描くような動きで揉みしだく。はるかのおっぱいはハリがあるのにとても柔らかくて、まるでマシュマロみたいな感触だ。 「あぁ、お兄ちゃん……な、なんだか少し……あっ、はぁ……」  うわごとのようにはるかが漏らす。  あれ……?  なんだか、少しずつはるかの腰の動きが大胆になっているような……。 「お、おい、は、はるか……」  はるかの下のお口が僕のアレを銜えこんだまま、腰を前後に動かしだす。その度にはるかの白いおなかが淫らに波打ち、ソファのスプリングがギッ、ギッと音を奏でる。 「はぁ、ああ……少し……気持ちよくなって、きた……みたいなの……。あ、だ、だめ……くっ!」  小さく嬌声を上げたはるかが堪えるように身をよじらせる。  とたんに僕のペニスがきゅっと締めつけられた。 「うっ……」  背筋に快楽の電流が走る。  反射的にふとももに力を入れてイキそうになるのを耐える。歯を食いしばって股間の高まりをやりすごした。  い、いまのはアブなかった。  扇情的な腰の動きがこんなにクルものだとは思ってなかった。 「お兄ちゃん、もう遠慮しなくていいよ……私、お兄ちゃんと一緒にイきたい……」 「う、うわっ。は、はるか……ちょ、ちょっと待って……うっ……」  はるかが再び腰を振りはじめる。一つになった場所ではるかの愛液がちゅぐちゅぐという卑猥な音をたてる。  動きにも表情にも、もはや痛みを感じているような様子はなかった。  僕を見おろす瞳が妙な光を帯びているような気がする……。  もしかして……はるか。入りこんじゃった?  僕は再び引きずりこまれつつある快楽の海の中でいぶかった。  はるかは、ソフトボールの試合でちょうど50球投げたあたりから、とんでもなくテンションがあがってくる事があるらしい。球がよく伸びるようになり、ゲーム以外の事に意識が行かなくなるのだ。  試合中、ボールが足にあたったのに痛がりもせず、投球を続けたこともあったとか。  ちょうど、今がその状態なのかもしれない。  って、それはマズイ。  考えてる間にも股間の快感は急ピッチで坂をのぼってゆく。さっき波を乗りきったばかりで敏感になっているから限界付近へ戻るのも早い。 「……ちょ、ちょっと、はるか、まって。あ……くっ……そんなに、そんなに……激しくしたら我慢できないよ!」 「が、我慢……しなくて、いいよ。お兄ちゃん……はぁっ」 「しなくていいって、中で出ちゃったら……」 「お兄ちゃん、ボク妊娠しちゃう!」  なにぃーっ!!  突然の爆弾宣言。  お前、それ言ってみたかっただけちゃうんかと問いたい! 問いつめたい。  だいたい、一人称ボクって設定じゃないだろ、お前!  い、いや。つっこんでる場合じゃない。いくら何でも、中出しはまずい。 「あっ、お兄ちゃん、私の、私の中に、お兄ちゃんの……いっぱい出してっ!」  はるかが腰を動かす速度をあげた。  まるで二人のアソコが溶けて一つになっているかのようだ。 「ダメだって! はるか。中はまずいよ! うわぁ、あ、あっ……」  身体をゆすって逃れようとする僕の肩を、はるかは両手で抑えつけた。  こうされてしまうと体勢的にも、もう逃げられない。  あっ、ダメだ。  そのとき、股間の高ぶりが限界を超えるのを感じた。  ポイント・オブ・ノー・リターン。  ぐぐっと海面が持ちあがる。それは太平洋艦隊をも洗い流すような大きな津波を予感させた。それが崩壊寸前まで、麓から頂上がみえなくなるほどまで持ちあがって…… 「あっ、お兄ちゃん、お兄ちゃん、わ、私、も、もう……あっ……あっ……」 「ぼ、僕もだめだっ……あっ、くっ……」 『あっ、あっ、ああーっ!!』 ;↑この時に横に並べる形で二人の表情を表示させてください。  快楽の津波に弾かれるように僕は思わず腰を思い切り突きあげる。そして、はるかは僕に貫かれて、背中を大きくのけぞらせた。  びくっ、びゅるっ、びゅっ、びゅくっ、びゅるるるるっ  尿道を熱い液体が通りすぎ、まさに噴きだすという表現のままにはるかの中で精液が爆発した。いつもよりはるかに多いパルス。打ちつけるように強烈なパトス。 「……あっ、ああっ……お兄ちゃんの温かいの……私の中にたくさん……」  それに反応するように、はるかの膣が僕のアレをきゅうきゅうと締めつける。  当の本人は身体をわずかに震わせ、うっとりと目を潤ませながら僕の精を受けとめていた。 「くはぁ……」  やがて、今までで一番長いと思われる脈動がおさまった。  次第にやってくる物凄い虚脱感。 ;この付近で画面ホワイトアウトさせてください。  ああ……。やっちゃった、中出し。  しかも、信じられないほどたくさん出たのだ。こんなときに限って。  エビ○ス飲んでないのに……。  ああ……。  僕は燃え尽きて真っ白になった。 ;ウェイトおいて下さい。  放心していたらしい。  気がつくと、いつの間にかはるかが心配顔で僕の顔をのぞきこんでいた。 「ゴメンね。お兄ちゃん。勝手な事ばかりしちゃって……。さっき、恥ずかしいところ見られて……でも、お兄ちゃんとは兄妹で終わりたくなくて……今しかないって思って……お兄ちゃんと一つになれたと思ったら嬉しくって、その……日にちも大丈夫だと思ったし……だから……その……あの……くずっ、すんっ……」  はるかが身を倒して僕の胸元でしゃくりあげた。  こうしてはるかが僕の胸で泣くのって何年ぶりくらいだろう……?  僕はため息を一つついてはるかの頭に手を載せた。  はるかにはちょっと困ったところがあるけれど、悪気があってやったわけじゃないし、どちらかって言うと僕の事を想ってくれたから暴走しちゃったわけで。  それよりなにより、はるかのこういう一途になっちゃう所、嫌いになれない。 「次から……中はダメだよ」  そう告げる。  はるかがピタリと動きを止めた。  胸元から喜びの波動が伝わってくる。 「……うん、お兄ちゃん……」  はるかがぎゅっと僕に抱きついた。