ごそごそ……  しゅる……  国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。  川端康成の小説「雪国」の有名な冒頭である、僕の好きな一節だ。  この冒頭の何処に惹かれるのかと言うとそれは「目覚め」を感じさせてくれる表現だ。 チーッ…… ごそ……  「国境の長いトンネル」の印象は「闇」で抜けた後にある雪国は「光」だ。  長いトンネルの闇が眠りの状態であって……  抜けた後に広がる雪国の「光」が目覚めで……  その…… つまり目を覚ますと むにゅ 「何をなさっているのでせうか擬古さん……?」  布団の中の暖かな睡眠から覚めると股間はもう雪国であった。 「あ、コースケ起きたあ」  僕の顔を見て嬉しそうに喋る。  そりゃ起きるだろう、目の前の刺激的な光景と更に刺激的な股間の前では眠気なぞ吹っ飛んでいく。  ギコちゃんが僕の股間に寝そべり、更に僕の肉棒をその大きな胸で挟みこんでいるのだ。  もうすぐ口が僕の肉棒の先端に届きそうで喋れば息が吹きかかる。 「何やってるんだよお」  抗議の声をあげる。 「だぁってぇ、何時までたってもコースケ起きてこないんだもん、もう約束の時間過ぎてるよ」 「約束の時間?」  ちらりとカレンダーを見る、そこにはギコちゃんとのデート(はぁと)!と書きこまれていた。  そうだった、すっかり忘れていた。時間はとっくに過ぎている、ギコちゃんが痺れをきらすのも無理はない。  しかし…… 「何処から入ってきたの?玄関と部屋の窓は閉めていたはずなんだけども……」 「ベランダの窓からー」 「鍵は?」 「ボクを舐めちゃ逝けないよ、ギコちゃんには六つの不思議があるんだぞ、ごるぁ…じゃないほら」  何時も外さないトレードマークの帽子を外してその中に手を突っ込むギコちゃん。 「硝子カッター付き21得ナイフー!」 ごてごてした異様な形のナイフを誇らしげに高々と掲げるギコちゃん。  セ○ムしてますかー?  真剣に導入を考えます、ミスター…… 「ベランダの窓を割らないでくれ!」 「割ってないよ、斬ったの、切り口は惚れ惚れするぐらいに綺麗だよ」 「一緒だよ!あああ…貼りなおしだぁ」  へこむ僕 「朝から暗いなあ、せっかくのデートなのに」 「誰のせいだと…… あのさ、ちょっと止めてくれないかな?」 ギコちゃんは喋りつつも僕の肉棒を胸に挟んだ状態を止めようとしない。 「だからこうやって励ましてあげてるんじゃなーい」 ゆさゆさ  うぉお!  いかん、落ち着くんだ、こんな時こそ本能に走らず理性を働かせるんだ。  僕は必死で頭を回転させた。  理性、りせい、きせい、規制、規制=18禁  18禁=Hな事、Hな事=目の前の光景。 「気持ち良くないの?ほらぁ」  突然に沈黙した僕を不審に思ったのかギコちゃんが更に胸を一揺すりする。  駄目だな……  冷静になどなれない。 「うぁ」  我慢しきれずつい声が漏れる。 「やっぱり気持ち良いんじゃない」 「もっとよくしてあげるからね」  僕の悲痛な表情に気を良くしたギコちゃんが胸を更に揺する。  股間に痺れが走る、なんて柔らかいんだ!?  女体の神秘(?)を感じる。これがパイズリか。 「こんな朝からいきなり!」 「だってすごく苦しそうだったからぁ」 「生理現象だよ!」 「でも出したらすっきりするんでしょ?」 「うん」 「じゃあ楽にしてあげるぅ」  素直さが罪!  ギコちゃんが嬉しそうに胸を揺すりだす。  ギコちゃんの胸は綺麗だ、大きいがけして形が崩れているわけではない。  その胸を大きく寄せて押し潰しそうとしているのが僕の肉棒だと考えると・・・ 「やる気でてきたね!」 「あ」  大きな胸に挟まれて見え隠れしてきた僕の肉棒が力を増し、谷間から飛び出る。 「逃げちゃ駄目」  逃げ出した僕の肉棒を再度挟みなおして自分の方に引っ張るギコちゃん。 「いててて」  痛いといっても快楽の中の痛みだ。 「痛かった?」 「いや、大丈夫」 「元気いっぱい」  頬擦りするギコちゃん、汚くないのだろうか? 臭いもあるだろうし。  そんな事を考えてしまう…… 「再開するね、んしょっ」  余裕はない……  再び再開されるパイズリ、動きがどうもぎこちないが胸の柔らかさは本当に素晴らしい。 「動きが悪いなあ……」  ギコちゃんが不満げな声を出すが僕はこれで充分なほどの快感の中にいる。 「そうだ」  何を思いついたのか?胸にはさんだままの僕の肉棒を見る。 ぺちゃ 「あ!」  ちょっとだけ露出している先端に口を近づけて下を出し、舐めあげたのだ。  舐めてる!? 何時も一緒のギコちゃんが僕の肉棒を!? 「んっんっ」  鼻をならしながら先端を下で舐めまわす。 「気持ちいいよ……」  つい声が漏れた。  もう止めてくれというつもりはさらさらない。 「まだ逝っちゃあ駄目だよ、本番残ってるんだから」  本番?  鈍った思考で考える。  その間もギコちゃんは先端を舐めまわし、敏感な先端がひたすら攻められる。  はちきれんばかりに膨らんだ僕の肉棒は唾液を浴びてテラテラと輝く。  もっと色んな所も舐めて欲しいな。  そんな事まで考え出す。 「よーし準備完了」  舌を離して顔をあげるギコちゃん。 「準備完了って?」 「えへへ」  笑うとギコちゃんは肉棒を再度胸に挟みこんだ。 「あう」  また僕の肉棒を包む柔らかな感触に情けない声が出る。  そして上下のパイズリを再開するがさっきの2倍は動きが良い。  たまらない…… 「動きやすくなった」  嬉しそうなギコちゃん。  潤滑液がわりなのだろう。 「ボクのおっぱい気持ち良い?コースケのこれ、すっごく堅い」 「気持ちいいよ、ギコちゃん」  素直に答えてしまう。 「嬉しい!」  ギコちゃんが更に胸の上下運動を早めるが動きが更によくなった気がする。 「先っぽから液、でてるよボクの唾と混ざって凄く滑る」  自前の潤滑液が出動し、快楽に拍車をかけ、ギコちゃんの動きが3倍速になる。 「よいしょ、うんしょ、んしょ」 頭がぼうっとする感覚に 「もっと、もっと!」 要求してしまった。  くすりと笑うとギコちゃんは左右の胸を別々に動かすという荒業に出た。  もう悶えるしかない。 「ああ〜、コースケの熱いよお、ボクの胸まで感じちゃ…… あ」 「白っぽいのでてきたねえ」  先端を見ると潤滑液の白色が強くまざりだした。  同時にはっきりと限界が近い事を感じる。  ギコちゃんの胸の圧迫に更に力がこもる。そうしないと抜け出てしまうのだろう。 「逝きたい?逝きたい?何時でも逝ってね」 「でも…」  ためらう、このままいってしまって良いのかどうか? 「いってくれないと逝って良しだぞ!」  訳がわからない…  しかし股間の疼きはもう限界だった、何時でも発射OKとなっている。 「うう… もう、駄目かも」  つい声をあげてしまう僕に 「顔に出す?それとも飲んであげようかあ?」  尋ねてくる。  男にとっては夢のような選択だが限界近い僕はもう堪えるのに精一杯で考える余裕も答える事もできなかった。  ただただ襲ってくる快楽と限界点に喘ぐ。 「どっちがいいの?」 「顔?口?」 「ねえ、もう時間ないんじゃない?」  矢継ぎ早に質問してくるがその間ぐらい動きを止めてくれれば答える余裕も生まれるのに!  かろうじてそんな事を考えられたのは僕の我慢の限界が突破した時だった。 「うわあああ!出る!!」 「ねえ!どっ…」  怒鳴るように尋ねようとしたギコちゃんの顔と開いた口に精液が降り注ぐ。 「あ、出た…」  惚けたように呟いて降り注ぐ精液を浴びるギコちゃん。 びゅくっ、びゅく。 「うぷっ」  断続的に噴射される精液が口の中にも入る。  ギコちゃんの顔を白く汚し続ける。  それを見た僕は言い様のしれない興奮を覚えた……