Believe in…… |
「……あ……」 裏遊戯は、思わず上げた声に、無意識に唇を噛んだ。 「……んん……」 声を抑える裏遊戯に、城之内は軽く微笑んだ。 「唇、切れるぜ?」 そっと、頬を撫で、自分の方に向けると、その唇に口付ける。 侵入して来た舌に、己の舌を搦め取られて、裏遊戯は身体に入った力が抜けるのを感じた。 城之内の、右手が自分の中心に添えられて、ゆっくりと動く。 唇が離れて、首筋を滑り、胸に触れられると裏遊戯の身体が、ビクンと跳ねた。 「……声、出せよ」 「……?」 「辛いだろ? 声、我慢してると……」 裏遊戯は、首を横に振った。 だが、その瞳は潤んでいるし、頬は上気して赤みをさしている。 息遣いもどこか粗くて、声を我慢してるのは、辛いはずである。 城之内は、自分が触れている裏遊戯自身を、強く握り締めた。 「……っ!?」 驚きに目を見開く裏遊戯に、城之内は構わず、胸の突起に舌を這わせる。 「……っ?! じょ……じょ…のうち……くん?」 軽く吸うと、裏遊戯は唇をかみしめて、眉を顰めた。 「……」 と、城之内は不意に裏遊戯を抱き起こして、後ろを向かせると、その口を強引に開かせて、自分の指を差し入れた。 「……?」 喋れなくなった裏遊戯は、城之内の方を見ようとするが、右手は緩やかに、裏遊戯自身を扱いていて、意識が集中出来ない。 「……っ!」 自然、声が漏れそうになるのを、かみ殺そうとすると、それは、自分の唇ではなく、城之内の指に歯を立てることになった。 「……!」 「噛むなら、オレの指噛んでろ」 背後から、抱き締められる格好で、耳元で囁かれて、裏遊戯は大きく目を見開いた。 背中に口付けられて、身体が反応する。 同時に、声が上がりそうになり、再び、城之内に指に歯を立てた。 鉄の味がした。 自分の唇が切れた訳ではない。 城之内の指を傷つけた。 裏遊戯は、目を細めて、口を開いた。 これ以上、城之内の指を傷つける訳には行かないから……。 「……あぅ……ん……」 「……裏遊戯?」 城之内は、声をかけたが、裏遊戯はそれに、直接答えずに、城之内の手の動きに、素直な反応を示した。 城之内は、手の動きを早めて、裏遊戯の口から離した指で、胸を弄り、背中に舌を這わせる。 「……あ、ん……じょ、の…うち……ん」 「……どうした? 裏遊戯……」 「い……イ……ク……」 「イけよ、裏遊戯……」 城之内が少し、右手に力を込めて扱くと、裏遊戯はそのまま、達して、力つきたように、ベッドに沈んだ。 「……裏遊戯」 城之内の声に誘われるように、ゆっくりと寝返りを打ち、仰向けになると、城之内は裏遊戯の唇に口付けた。 「良いか?」 「……いつも聞くんだな?」 「……え?」 「……いつも、聞いて来る。オレが嫌だと、言うと思ってるのか?」 「……そうじゃねーけどよ……。でも、辛い思いをすんのは、お前の方だし……」 「大丈夫だ……克也」 裏遊戯は、ゆったりと微笑むと、城之内の首に両腕を回した。 「……君になら、何をされても、構わないから……」 「……そういうこと言ってっと。後悔するぜ?」 「……しない」 冗談めかして、脅した言葉を、裏遊戯はあっさりと否定した。 城之内は、少し面食らったような表情を見せ、優しく微笑んだ。 「裏遊戯……」 「何だ?」 「……何でもねえ」 城之内は、自分の唾液で濡らした指を、裏遊戯の最奥にあてがい、ゆっくりと差し入れた。 「……んん……あぅん……」 ゆっくりと解し、もっと奥へと挿入して行く。 「は……ぁ……ああ……ん」 裏遊戯は、抑えようとはせずに、声を上げる。 十分、中を解してから、城之内は己自身をそこへ、突き立てた。 ……――愛する者と、一つになるために。 「大丈夫か? 裏遊戯」 「……あ、ああ……」 城之内の声に、裏遊戯はうっすらと目を開けた。 心配そうな表情をしている城之内に、抱き着き頬を寄せた。 と、右手が城之内の脇腹を掠めた時。 「これ……」 「……あ、ああ……大したことねえだろ? 今は、手術の技術も良いらしいし」 「でも、触れば判る……」 裏遊戯は、それに触れたまま、自分が痛そうに眉を顰めた。 「……気にすんな」 「……城之内くん」 「……これは、言ってみれば勲章ってやつだしよ」 「勲章?」 「そうだぜ! オレが一番大事だと思ってる存在を、守れた勲章……! あのまま、もしお前が刺されてたら……オレは、あの場で、奴らを半殺しにしてた」 「それじゃ、オレと同じじゃないか」 君はオレを止めたのに……。 そう続けると、城之内は笑った。 「だから、お前がオレを止めなきゃな。気絶してる場合じゃねえぞ……」 「……そんなことにならないように、気を付けるよ」 苦笑混じりに裏遊戯は言った。 城之内は、そんな裏遊戯を見て、抱き締めた。 「城之内くん?」 「……好きだぜ、裏遊戯」 「……君は本当に変わってるな」 「……何が?」 「だって、最中には絶対に口にしないだろ? そういう言葉……」 「……言いたくなるけどよ。でも、ウソっぽいじゃん。ヤってる最中に言うと……よ」 「そんなこと、気にすることないと思うけど? 大体、オレは君の言うことを疑うつもりはないんだが……」 「……そうだけどよ。でも、まあ、いいじゃん。普段に幾らでも言ってやるから……」 「本当に、君は変わってる。普段の方が照れて言えないものじゃないのか?」 「何で、照れる必要があんだよ? 本当のことじゃんか」 キョトンと言う城之内に、裏遊戯は笑い出した。 「何で、笑うんだ? 裏遊戯!」 「……いや、オレも君が好きだぜ。克也」 何とか笑いを堪えて、裏遊戯が言う。 城之内は渋面を作ったまま、そんな裏遊戯を見つめ、次には苦笑を浮かべて、抱き締める腕に力を込めた。 |
☆ あとがき ☆ なんでしょうね。これ……(汗) 取り敢えず、城裏、初えっち、お披露目?(爆笑) って言うか……ホント、ストーリーないっすね。 やってるだけ……。(汗汗) 状況設定もいつのことか。 でも、ブラッククラウン炎上前であるとは思います。 もう、何度かはしているようですし(爆) でも、書きたかったのは、 実はその城之内の怪我の痕に気付くところだったり。 ああ、やってる最中に「告白」するのは、 うそ臭いってのは、私の個人的な考えですので。 って言うか、城之内が、そう考えてるってことですか。 男って好きでなくても、誰かを抱くことなんて簡単に出来るし、 その相手を好きでなくても、やってる時は、 好きだとか何とか言うじゃないですか? うちの城之内は、実は女の子としたことあるので (MY設定・実際は経験ないと思います)そう言う経験があるんじゃないでしょうか? 本気で好きかどうかも判らない娘を抱いて、言ってたとか(爆) で、裏くん、好きになって本当に好きってことが 判って返って言えなくなってしまったという…… (何だかなぁ)でも、どっちにしても変な話だし。 |