タイタニックな二人 1


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タイタニックな事態に陥った二人。

「塔矢、オレはもう駄目だ。おまえだけでも助かってくれ。じゃーな」
とアキラたんから手を離し水中に沈んでいこうとするヒカルの手を握りしめ
「ふざけるなっ!何のためにプロになったんだキミは!ボクと打つためじゃなかったのか!?」
となじるアキラたん。
「うっせーな!おまえは板の上乗ってるからいいかもしんねェけどオレは水の中で寒いし大変なんだぞ!
ほらっ、あそこで凍ってる緒方さんの首に笛ぶら下がってるだろ!
オレのことはもういいからあれ吹いておまえだけでも助かって欲しいってオレの親切がわかんねェのかよ!」
「だけどボクにはいつか話すって――」
「(この非常事態にそれかよ!)いつかだよ!いつか!あの世で会ったらだ!バカ!」
「バ――」
「こっちだ、人の声が!おーい、そこに誰かいるのかー!」

小学生の喧嘩のお陰で、笛を吹くまでもなく二人で助かりましたとさ。



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