トーヤアキラの一日 1


(1)
「ピピッピピッピピッピピッピピッ」
目覚まし時計が7時半を告げる電子音。
閑静な住宅街の中の一軒家、古くはあるが、大きな日本家屋の中にその音は
必要以上に大きく響いた。
目覚ましのアラームスイッチをOFFにして、アキラは
「さあ、朝だ!!」
と言って、元気に起き上がる。
雨戸の隙間から「晴れ」を予感させる光が鋭く差し込んでいる。
布団から抜け出して障子と雨戸を開けると、想像通りの陽光がアキラを照らす。
アキラの顔は晴れ晴れとしていて、微笑さえ浮かべてる。
布団の側に戻ると、少し考えてから、
「9時までには時間があるけど、まずシャワーを浴びようかな」
と言いながら廊下に出て浴室に向かった。

今アキラは、この広い家で一人で暮らしている。後一週間もすれば、また
中国から両親が帰ってくるが、その後数日ですぐに韓国に旅立つらしい。
前回も中国から帰国して数日でまた中国に旅立って行った。日本でどうしても
こなさなければいけない用事があったから、一時帰国したとの事だった。
親元から離れて暮らす事を考えていたアキラだが、両親が家を空ける事が
多くなり、その必要も無くなって、こうして広い家に一人で暮らしているの
だが、やはり時々寂しくなる時がある。
でも最近は、両親が居ない時にヒカルが泊まりに来てくれる。お互いに忙しい
スケジュールをこなしているが、その合間を縫って2人は時々アキラの家で碁を
打ったり、一つ布団で夜を過ごしたりしている。



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