少年王アキラ 1


(1)
ちっちゃくても一国の主の城は今日もひっそり栄えていた。
先日城に入ってきた不審人物を、思う存分愛用の鞭でお仕置きして御満悦だった
プチスレの少年王アキラは、今日もコスモスの花びらを一枚一枚千切っていた。
「スキ・キライ・スキ・キライ…スキ…」
手元の茎に残った花びらは最後の一枚になり、アキラ王子は唇を噛んで
とうとうベッドに倒れ伏した。
「なんで、なんでいつもこうなるんだ……!」
傍に寄り添うように立つ、可憐な執事が困ったように王子の肩に手を置く。
「王子…お気を確かに」
「どうしてだ座間!? ボクの愛が…ボクのレッドに対する愛が足りないと
いうのか…?」



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