ルームサービス DON’T DISTURB 1


(1)
目が覚めると、誰もいない部屋にぽつんと取り残されていた。
「・・・・」
おきあがろうとすると全身に激痛が走った。
「い・・・た」
筋肉痛だ。ヒカルはその痛みに昨日の出来事をまざまざと思い出す。
(塔矢の手を・・・・いれられたんだ)
体の中心に、うずまくような鈍痛があった。
時計を見る、時刻は午後3時を回っていた。手合いがなかったのを
頭の中で確認すると再びベッドに沈む。がしゃりとドアの開く音がして
アキラが顔をあらわした。
「………塔矢」
声がしゃがれている。昨日叫びすぎたのだとヒカルは思う。
「進藤、起きたのか」
手に何か袋を抱えている。
「何、それ?」
「着替え、家には電話しといたよ、ボクの家に今日も泊まるって」
「ふーん、見せて」
アキラはベッドのへりに座ると、袋を差し出した。中身を確認しはじめた
ヒカルにアキラは聞く。



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