やりすぎ☆若゙キンマン〜ヒカルたん小悪魔系〜 1
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〜ヒカルたん小悪魔系〜
「やっぱつまんねーじゃん、いつもおんなじってさ」
少年はそう言って袋からカラフルな棒や玉が団子状に連なったもの、液体の入ったビンな
どを取り出した。
仲間の少年らはそれらの道具を興味津々に見つめる。
「本当は手錠とか買おうとしたんだけどさ、刺激を求めすぎてカノジョに変態って嫌われ
たらおしまいだからさ」
「こんだけ買い占めれば十分変態だろうが」
そう言って少年らはゲラゲラと大笑いした。
「学校サボって何してるんだ?」
突然声をかけられた少年らは、慌ててそれらを隠した。
振り返るとそこにはパトロール中のヒカルたんがいた。
「あ、今何か隠したな! 見せろ」
ヒカルたんの言葉に少年らは小声で会議を始めた。
「やばいぞ。もしこれが学校にばれたらどうすんだよ」
焦った少年は何とかごまかそうと必死になった。しかしそれはヒカルたんの疑いを増幅さ
せるだけで、いい案を思いつかなかった少年らは結局それらを差し出した。
「いや、なんか見たこともない変なのが落ちてたから、みんなで見てたんだよな。な、な」
少年らは言い訳をすると笑ってごまかした。
「変なのって何だ?」
ヒカルたんは少年らからそれを取った。
「なんだこれ? 棒と玉がいっぱい? 野球でもしようと思ったのか? それにしては派
手な色〜」
ヒカルたんは不思議そうに見つめる。
「それじゃ、ヒカルたん。落し物は確かに渡したよ」
そう言うと少年らは去っていった。
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