調教教室―欲望の保健室 1 - 2


(1)
アキラは思わず腰を浮かせた。
椅子の硬さに、体内のものが響きはしないかと恐れただけではない。座る体勢に変えたことで、そのものの位置が微妙にずれ、別な場所を刺激しだしたからだ。
アキラの耳には、体内を伝って響く低い規則正しい音が、僅かに漏れ聞こえていた。
ハアハア……ハア……のどの奥から自然に荒い吐息が漏れる。
体の内部のこそばゆい振動は徐々に全身を犯していく。アキラのものは既に勃ちあがり、先端からは解放を待ちきれずに汁が垂れ流されていた。
テキストを朗読する英語教師の声がどこか遠くでぼんやりと聞こえる。
早く……。
アキラは心の中で唱える。
――帰ってくるまで入れておくんだ。 出したらお仕置きだからな。
今朝の、あの人の残忍な表情と、それに反するような静かな声が脳裏に蘇る。
ふと、前の席の生徒が自分を見ていることに気づいた。
いや、前の生徒だけじゃない、全員がこっちを見ている。 音が漏れたのだろうか…それとも…。
言い知れぬ不安がアキラを襲う。
「……や……塔矢。」
教師の声にハッと我に帰る。 英語教師がアキラの近くまで来て怪訝そうにアキラを見ていた。
(P31朗読……。)
小声で隣の生徒が教えてくれた。
「は…い。」
アキラはよろよろと立ち上がった。


(2)
が、椅子から尻を上げ、机に両手を付いたところでアキラは動けなくなった。
せみの鳴くような音が脳裏に響く。唇が振るえ、全身から汗が吹き出る。
「大丈夫か? 顔が赤いぞ。」
教師がまじかでアキラの顔を覗き込む。 教師を見上げたアキラの瞳は潤み、色づいた唇からは、ハア、ハアと小さな吐息が漏れている。 
一瞬、教師は魅入られたように、そのしどけない表情に釘付けになった。 が、しかし、生徒達の訝しがるようなひそひそ声に我に帰り、アキラからあわてて顔を背けると、「保健室に行ったほうがいいな。」とつぶやいた。
「俺が連れて行きます。」
アキラの斜め後の生徒、宮本がすかさず、席を立ち、アキラを抱えるように、寄り添った。
「ああ、頼んだぞ。」
教師はアキラを振り返ることなく、教壇へと歩を早めた。宮本に抱えられながらアキラが教室を出ると、やっと教師は平静を取り戻す事が出来た。

「大丈夫か。」
耳のすぐ側で発せられる宮本の声が、くすぐったく体中に響く。身長差のせいで、宮本が屈みこむような姿勢で歩を進めた。アキラが中腰なので、尚更だった。
階段に差し掛かると、降りる動作に連れて制服がひきつれ、乳首が薄手のアンダーシャツに擦りつけられる。
「あっ…。」
どうしようもなく洩れてしまう声、宮本の声による刺激がそれに拍車をかける。
「もうすぐだ。」
アキラの瞳は今にも雫がこぼれ落ちそうに潤み、口元から発せられる、ハッ、ハッ、という吐息も、速く、間隔が短くなってきていた。
…とにかく、一度、出してしまわないと。
宮本が去ったら、トイレに行こう。 アキラは、せつなさをかみ殺しながら、保健室の扉をくぐった。



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