変身 1 - 4
(1)
ある朝和谷義高が目を覚ますと、体がいつもの自分とは違うという異変に気がついた。
「ありえない・・・」
和谷は鏡を見て、わが身を疑った。
そこにはいつもの和谷ではなく、進藤ヒカルがうつっていたからだ。
それだけではない。姿かたちだけでなく、声までもヒカルそのものだった。
和谷は嬉しくて、夢じゃないかと何度も確認する。しかしそこには一つ年下のかわいいヒ
カルの姿があった。
一人暮らししててよかったと胸をなでおろすと、この体の異変を調べてみることにした。
和谷はヒカルの声をマイクテストするかのように出してみた。
「和谷」
試しに自分の名前を呼んでみたが、いつも聞いているヒカルと同じ声だった。
それに感動した和谷は、服の下が気になった。
自分の体とはいえ、それがヒカルの体だと思うと、胸がドキドキしてとまらなかった。
鏡の前に立つと、着ていたTシャツを脱ぐ。がっかりしないように目を閉じた。
ゆっくりと目を開けると、そこには上半身裸のヒカルがいた。
和谷はゴクリとのどをならす。そして期待を胸にスウェットと下着を一気に脱いだ。
「な・・・なんじゃこりゃ!!」
和谷はまじまじとそれを見つめる。
そこは15歳の体とは思えないほど、無毛地帯だった。
「アイツ、成長遅くないか」
心配しつつ、和谷はそれをいじった。自分の体なのに、なんだかひどくいけないことをし
ているような気がして、和谷は手を止めることができなかった。
それに鏡にはヒカルの自慰行為がうつっており、和谷はヒカルの体を乗っ取って、自分の
好きなようにコントロールしている気がした。
(2)
検査するつもりだったこの体で、和谷はいつのまにか遊んでいた。
いろいろなポーズをとってみたりして、ヒカルの体を隅々まで舐めるように見つめると、
それを記録したくなってきた。
しかしセルフタイマーのついたカメラなど持っていなかった和谷は、伊角に写真を撮りた
いからカメラとフイルムをたくさん持ってきてくれないかと連絡した。
絶対に損はさせないなどよくわからないことを言うので最初は訝しげに思っていたが、あ
まりにも懸命に頼む和谷に、伊角は仕方ないと了解した。
OKをもらった和谷はこれから始まる撮影会に胸を躍らせた。
(3)
「おじゃまし・・・わっ!!?」
玄関の扉をあけた伊角は、驚いて持っていた荷物を落としそうになった。
Tシャツのみを着た格好で出迎えた和谷は、伊角の驚きぶりに笑いが止まらなかった。
「なぁ、伊角さん。この格好スンゲ〜そそられない?」
和谷はそういって伊角を部屋に招き入れる。
伊角は顔を真っ赤にして口をあんぐりと開け、部屋を間違えたのかと焦った。
「本当に和谷なのか?」
伊角は呆然とした目で和谷を見つめる。
和谷は無理もないなと笑った。
だが自分自身なぜヒカルの体に変身してしまったのかわからないので、説明はしなかった。
「でさ伊角さん、突然で悪いんだけどオレの写真撮ってくれない?」
和谷の頼みに伊角はしばらく固まると、何を想像したのか鼻血をだした。
「ちょっと、大丈夫かよ伊角さん」
和谷は伊角に駆け寄った。するとTシャツの隙間からチラチラと性器が見え隠れするのが
見えて、伊角はめまいを起こしそうになった。
「と・・・とりあえず服着てくれないか」
伊角は尋常じゃないほど鼻血を出した。怖くなった和谷は急いで服を着た。
こんな調子で撮影できるかと不安になりつつも、そんなにもヒカルの体は魅力的なのかと
改めて感じた和谷は、どんな写真が撮れるかワクワクした。
(4)
ティッシュをたくさん鼻に突っ込んで何とか鼻血を止めた伊角は、和谷の指示通りに撮影
を始めた。
和谷は頭の中で、見てみたいヒカルの艶姿を想像してポーズをとった。
普段の自分なら絶対にできないが、ヒカルの姿だと恥じらいもなく大胆な格好ができた。
というよりも、ヒカルのあられもない姿の写真を撮り放題に撮れると思うと、恥なんて吹
っ飛んでしまった。
「伊角さん、ココも」
和谷は脚を開いて下腹部を指さした。
「それぞれのアップと、全体の写真撮ってよ」
そう言うと、和谷は尻の穴がよく見えるように手で脚を押さえた。
伊角は手が震えないようにしながらシャッターをきる。
和谷はさらに自慰行為を始めた。
「全体とアップ、あとイク時の顔とかも忘れずに撮って」
和谷はヒカルのそれを愛しそうに握り、扱き続けた。
ヒカルのモノに触れられる喜びと、ヒカルの手が自分のモノを握り締める感覚に、和谷は
しびれた。そして和谷の耳には聞いたこともないようなヒカルの甘い声が届く。
和谷はそれに夢中になった。それと同時に、伊角も指示せずにいろいろな角度から写真を
撮り始めるようになった。
二人はそれぞれの目的のために夢中になった。
数分後、和谷は大きく顎を仰け反らせると達した。手には自分のものだが、ヒカルの体液
がついている。和谷はそれを舐めようとしたが、伊角がその手を止める。
「オレにそれ、舐めさせてもらえないか」
そう言うと承諾する前に、伊角は和谷の手をしゃぶるように舐めた。
突然やる気を出してきた伊角に、和谷は新たな写真のイメージをひらめいた。
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