弄ばれたい御衣黄桜下の翻弄覗き夜話 10
(10)
ヒカルは抵抗しなかった。
いつもは翻弄されてばかりの相手が、今は門脇の体の下で、意のままだ。
門脇の目の下には、ヒカルの下肢が無防備に晒されていた。
その中心でたち上がっている、薄い陰毛に囲まれた若いペニスは、全然自分のモノと
違う気がするのが不思議だった。
とりあえず、さっき足でやったように、今度は手で、ヒカルの股間――尻の割れ目の
奥をまさぐり、さするように愛撫する。ヒカルの下腹部がうねるように反応する。
今、門脇が頭の中で思い描いているのは、女とのアナルセックスだ。入れるところは
同じなんだから、多分、同じやりかたで大丈夫だろう。
(まず、慣らさないとな)
門脇は中指を、その目標とする場所に恐る恐る入れてみた。
(おっ)
門脇が想像していたより、そこに入るのは楽だった。
もう一本指を増やすと、これも案外するりと入った。
ただ、中の熱さは想像以上だ。
入れた二本の指を中でぐいっと曲げてみる。
指を包む内壁の筋肉が、ギュッと、包み込むように収縮すると同時に、ヒカルが
身をよじり、僅かに開かれた唇の間から白い歯の色がこぼれた。
そのまま嫌がるどころか、次の行動を即すように、ヒカルはその手を門脇の腰に
添えて来た。
この行動に後押しされて、門脇は自分のズボンの前を開くと、自らの肉棒を
取りだす。それは出番を持ちかね、青筋を立てて脈打っていた。
門脇は、ヒカルのズボンを下着と共に更に引き下ろし、片足だけ引き抜くと、
その足の間に自分の体を割り込ませる。そして、そのまま、ヒカルの両足を自分
の腰の脇に抱え上げ、迷うことなく、そのすぼまりに、自分のたぎりを突き
入れた。
ぬちゃりと微かな音をさせて、門脇の体の一部が、ヒカルの中に沈んでいく。
指を入れた時ほど楽というわけではないが、それでも押し込めば押し込んだだけ、
門脇の熱い欲望の塊は、狭道の中を侵食していった。
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