失着点・龍界編 10
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…自分も犯される。三谷のように…
ヒカルの背中に氷のように冷たいものが走った。恐怖感で足が震えた。
それでも必死に目の前の男の目を睨み続けた。
「そんなに怯えるな。お前にはこれ以上何もしないよ。…そのかわり…」
サングラスの男はヒカルの胸から手を離して顎を捕らえ、ヒカルの唇を吸う。
吸いながらも下では激しくヒカルを抜き続ける。後ろの男も指の数を増やす。
唇を塞がれた咽の奥で、ヒカルは到達を知らせるうめき声を漏らす。
男の手の中に温かい物を出し、カクンカクンと膝を震わすヒカルを無視して
刺激はなおも与えられ続ける。男は手を動かしながらわずかに唇を離し
ヒカルの熱い吐息を嗅ぎながら言った。
「週末、土曜の夜にあの場所にもう一度来てもらうよ。わかったな…」
ベッドの上で三谷は吊り下げられたまま気を失っていた。
ヒカルは、顎を掴まれたまま顔を小さく縦に振るしかなかった。
ワゴン車で最初に乗せられた場所まで戻され、ようやく解放された。携帯は
奪われたままだった。既に深夜で辺りに人通りはない。
「またな、“子猫”ちゃん。必ずそのお友達を連れてこいよ。」
男達は卑下た笑いを残して走り去って行った。ふらつく状態の三谷の肩を
抱えてヒカルが支える。
「…悪かったな…、…進藤…。」
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