少年サイダー、夏カシム 11
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「そう言えば、おまえコレ飲みたかったんだよな? なんなら飲ませてあげようか、ここで」
和谷はズボッとヒカルの菊門に指を差し込み、穴を広げる。
ヒカルは何をされるのかわからない恐怖にじっと耐えるしかなかった。もしここで先ほどのように抵抗すれば、もっと痛い目に合う気がしてならない。
「ここで飲んだらどんな感じなんだろうな。腹ン中がシュワ〜ッてすんのかな、進藤」
恐怖と驚きで目を見開いたヒカルに見えるように、和谷はペットボトルを振って見せる。
シュワシュワッという音をたてて、たくさんの白い泡ができる様をヒカルはぎゅっと目を閉じて見ないようにした。
すると和谷の冷たく嘲笑する声が聞こえた。
「おいおい、何ひくつかせてるんだよ」
ヒカルは恐怖の余り、自分でも知らないうちにそこを収縮させてりしていたらしい。
和谷の指をもの足りなさそうに咥えこむその様は、えさを待ちきれず、口をパクパクとしてねだるヒナのような感じを和谷に与えた。
なんだ。嫌だって言いつつも、結局は欲しくてたまんねーだ。まったく、なんて小悪魔なんだ。
和谷はそう思い、ククッと小さく笑うと、持っていたペットボトルを床に置き、容赦なしに指を根元までねじ込み、中をかき回した。
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