初めての体験 Asid 11
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「なんだ〜いるんじゃないか〜。」
「すみません。ちょっと、うとうとしてて…」
のんびりと文句を言う芦原さんに、ボクは適当ないいわけをした。そして、部屋の中に、
芦原さんを招き入れながら、ボクは、彼の全身をさりげなく眺めた。進藤の身代わりに
するには、少々、薹が立っているが、まあ、何とかいけるんじゃないだろうか?
現実は想像力でカバーするとして、問題は、どうやって縛り上げるかだ……。アレは、
相手、もしくは第三者の協力があってこそ、できる技ではないだろうか?芦原さんは、
ボクよりも身長も高いし、力も強そうだ。…やはり、身体の自由を奪うしかないだろう……。
昔は、目薬を飲み物に混ぜるとイイとか言っていたが、最近では成分が変わっているらしいし…。
ネットで手に入れた妖しげな薬を使うか…まだ、自分で試していないモノを芦原さんに
使うのは気が引けるが…今日、ここに来てしまった自分の不運を嘆いてください。
ボクはとりあえず薬類は、自分で試してから使おうと思っていた。でないと、どんな効果が
あるのかよくわからないからだ。既に、幾つか試してみた。いい気持ちになるモノもあれば、
最悪なモノもあった。今日使うモノは、どんな風になるのだろう…ちょっと楽しみだ。
「何だよ、アキラ?ニヤニヤして…」
「ううん、別に…」
これから起こるであろうことへの期待で、ボクの胸は高鳴った。
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