社妄想(仮) 11
(11)
社の身体が大きく震え、その直後ヒカルの口腔に社の熱い欲望が迸った。
ヒカルは驚いて身を引いたが、頭を抱え込まれているので逃げる事はままならない。
その苦しい責苦から解放されたのは、社が己の出したものをヒカルが飲み下すのを確認した後だった。
社が荒く息を吐く中、ヒカルは俯いて泣いていた。
嚥下出来なかった生臭い精液が口の周りを濡らしていて、酷く気持ち悪い。
「う……げほっ、う、っぐ……ぅ」
気管にも少し入ったらしく、時々咳き込んでは、胃から迫り上がるような吐気を必死に堪える。
漸く少し落ち着いたらしい社が見下すように言った。
「あ〜あ、躾がなっとらんなぁ。まぁ慣れてへんのやろうけど。出されたものはきちんと
最後まで飲まなあかんで」
「……! 人を犬か猫みたいに言うな!」
「ふぅん…。こんな状態になっても盛(さか)っとる自分の浅ましさを見ても、そんな事言えるん?」
恥ずかしさと苛立たしさで、ヒカルの目の前が一瞬真っ赤になった。
酷い屈辱だった。
確かにヒカルのそれは長らく放置されながらも、みっともなく勃起していた。
ヒカルはどうする事も出来ず、悔しさに唇を噛んで視線を逸らす。
「……ま、いっか。もう時間もないしな」
社はそういうとジーパンのポケットに手を突っ込んで何かを取り出した。
|